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2024年11月13日 (水)

ニット帽を “Beanie” という理由?

夏は ‘Cap’ 又は ‘Hat’ を,冬は主に ‘Knit Cap’(ニット帽) をかぶります。
そして ‘Knit Cap’ を 日本でも 最近は 「ビーニー」(Beanie)と呼ぶことが多くなっているようです。
この “beanie” の語源は?

belowthebeanie.com/beanies-and-style’ のサイトに
Beanie is the Word — The Linguistic Roots of Beanie, Hat, Toque and Cap
「ビーニーは言葉 — ビーニー,ハット,トーク,キャップの言語的ルーツ」
と題する記事があったので読んでみました。
下記,拙訳・転載します。
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Red Hat Factory’ に関する言語を最初に形作り始めたとき,特に苦労した言葉が 1つあった ―それは我々の名前にそのまま表れている。

車は車,シャベルはシャベルだが,“beanie” は …

ビーニー(beanie),トーク(toque),帽子(hat),普通のキャップ(regular cap),ワッチ・キャップ(watch cap),ニット帽(knit cap)(実際はあらゆる種類のキャップ)などがある。“beanie” は安っぽい響きだと言われたこともあるが,「帽子(hat)」はインディ・ジョーンズのような(la Indiana Jones)つばの広い帽子(brimmed hat)にしか聞こえない。

では,何を選ぶべきだろうか?私は 最終的に合理的な選択をするまで,何度も何度もウェブサイトの文言を変えて行き来した(went back and forth)。さまざまな単語の検索結果に何が表示されるかを確認し,製品に最も適したものを選んだ。“beanie” が今では我々のメイン・ワードだが,時々 “hat” や “knit cap” を使ってアクセントをつけている。

A002_20241104134101The etymology of beanie / “beanie” の語源

私は時々言葉の意味を調べるのが好きだ。私は副業でファンタジー小説を書いているが,状況に最も適した言葉を見つける探求によく夢中になる。
では,“beanie” という言葉はどこから来たのだろうか?

簡単に答えれば(short answer), 誰も知らない。しかし,言語学の教授たちが推測するのを止めることはできない。そして推測する(speculating)のは楽しいことである。

オックスフォード英語辞典によると,この語はおそらく頭を表す俗語 ‘bean’ から来ているようである。古き良き「オッカムの剃刀(Occam’s razor)」を引っ張り出すと,おそらくここで我々の探求は終わると推測すべきだろう。(実際には「誰も知らない」で終わったが。)
(*「オッカムの剃刀」とは,「ある事柄を説明するためには,必要以上に多くを仮定するべきでない」とする指針。)

“The fact that the slang term bean was used for head as early as 1905, is fascinating to me.”
「1905年という早い時期に頭を表す俗語 ‘bean’ が使われていたという事実は,私にとって興味深いことだ。」

他にも説はあるが,それは無視しよう。1905年という早い時期に,頭を表す俗語として ‘bean’ が使われていたという事実は,私にとって興味深い。私は『ロード・オブ・ザ・リング』の読みすぎかもしれないが,1900年代初頭には誰も俗語を使わず,誰もが正しい文法に精通し,スーツを着て歩き回り,交差点のたびに小さな懐中時計をチェックし,遅刻に気付いてショックを受けた顔をカメラがドラマチックにパン・インする,という印象を常に持っていた。
まあ,歴史についてはみんなそれぞれ違った思い込みを持っていて,時々 それをあら捜しする(poke holes in)のは健全なことである。

この言葉はもともと野球用語だった。ビーン・ボール(bean-ball)とは,打者の頭に投げつけられる球のことである。そこから,1924年の小説「ビル・ザ・征服者(Bill the Conqueror)」(私はまったく読んだことも聞いたこともない)で「頭の横に君を一つ詰め込まないといけないのか?(Have I got to clump you one on the side of the bean?)」のように,より一般的に使われるようになった。
だから,“beanie” があなたの頭(bean)にかぶる小さな物であるというのは,まったく理にかなっている。

The etymology of hat / ‘hat’ の語源

頭にかぶるアパレルを表す,2番目によく使われる言葉に目を向けると,歴史のずっと昔に遡ることになるだろうと私は思った。そして実際,私たちは歴史の霧の中に消えてしまうほど,ずっと昔に遡った。

“From hat to hæt to hattuz, all the way to Proto-Indo-European root kad.“
「帽子(hat)から ‘hæt’,そして ‘hattuz’,そしてインド・ヨーロッパ祖語(Proto-Indo-European)の語源 ‘kad’まで。」

hat’ から ‘hæt’,‘hattuz’ を経て,インド・ヨーロッパ祖語の語源 ‘kad’ に至る。そして,この語源は,私の意見では,帽子(hat)の意味として最もシンプルで明確な意味を持っているかもしれない。「守る,覆う,世話をする,保護する(To guard, cover, care for, protect.)」
というわけで,もしあなたが,自転車のヘルメット(bike-helmet)を自転車用帽子(bike-hat)と呼び続ける,そんな存在しない人々の一人なら,あなたは勝ちです! 楽しんでください。

The etymology of toque / ‘toque’ の語源

これについて興味があった。世界中の ‘Red Hat’ 社員と交流した結果,この用語はカナダ人が使うものだとわかった。カナダにはフランス語圏もあり,‘toque’ は とてもフランス語っぽい響きである。

“It turns out I was right (pat-pat).” / 結局,私は正しかった(パタ・パタ)

結局,私の考えは正しかった(pat-pat)。この言葉の語源は単に「フランス語から来ているが,由来は不明」である。つまらない。
しかし,がっかりしないで。ここでも楽しいことが起こる。カナダを除く世界中のどこでも,‘toque’ はコックの帽子を指すのだと知った。Google で “toque” を検索すると,カナダの国旗が描かれた “beanies” がたくさん出てくる。
これを踏まえると,なぜ我々が ‘toque’ という言葉を過度に使用しないのかがお分かりいただけると思う。

The etymology of cap / ‘cap’ の語源

弊社の “beanies” に使うお気に入りの言葉は,最も正確な ‘Knit cap’ である。弊社のビーニー帽は実際に手編みなので、この言葉はまさにぴったりだ。一般的な用語である ‘watch cap’ と ‘knit cap’ には,共通点が 1つある:‘Cap’。
cap’ も ‘hat’ と同様に,非常に基本的な言葉である。

この単語の語源は,古英語の ‘cæppe’ からラテン語の ‘cappa’ まで遡ることができる。いくつかの不確かな経路を経て,インド・ヨーロッパ祖語の ‘kaput’ (頭を意味する) にまで遡ることができる。
kaput’ が頭を意味すること自体が面白い。つまり,「あなたの ‘bean’ は ‘kaput’ ですか?」と言うと,文字通り「あなたの頭は頭ですか?」と言っていることになる。

とにかく,お互いにそんなことを言い回らないように。
私と一緒にオタクな話をして(nerding out)楽しんでいただけたなら幸いである。

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beanie” が「上部に小さなプロペラが付いた縫い目のある物」ではなく ‘knit cap’ を意味するようになったのはいつからだろうか? 私の人生を通して,“beanie” は宗教に無関係のヤムルカ(yamulke,ユダヤ人が被る縁なしの小さな帽子)のような小さな ‘skullcap’ だった。そして突然,ハミルトンが ‘Prizeo’ の景品(giveaways)を出し始めたとき,その選択肢の 1 つに ‘beanie’ が含まれていた。私は,慈善団体に寄付したことに対する望ましいお礼として、なぜプロペラ付きの帽子(propeller hat)をプレゼントするのか理解できなかった。そして,50歳を目前にして,驚いたことに,いつの間にかそれがまったく別のものに変化していた(morphed)ことを知った。オンラインでいくら検索しても,‘knit cap’ が “beanie” と呼ばれるようになった時期がわからない。これは地域的な(regional)ことなのだろうか?
(転載了)
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私が持っている「ビーニー」は 約25年前の現役時代,真冬のロシア,サンクトペテルブルクに出張するときに準備したものです。
約5週間の滞在中の -30℃を下回る日,夕食のための外出時には必需品で,耳まで隠していました。

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002_20241104134101BEAMS+」で買った英国製です。

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