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2025年1月19日 (日)

USスチール買収に関するクリフス CEOの日本への暴言に対するピッツバーグ・ローカル紙の批判社説

1月13日の記者会見における クリーブランド・クリフスの CEO,ロウレンソ・ゴンサルベスによる日本製鉄のUSスチール買収阻止に関連した,日本を “Evil” 呼ばわりした暴言に対して USスチールの本社があるピッツバーグの ローカル紙 ‘Pittsburgh Post-Gazette’が Jan 16, 2025付け社説で批判しています。
下記,拙訳・転載します。
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Editorial: Off the Cliffs: Bizarre CEO rant shows why Trump should reverse Biden's Nippon block
「社説:崖(Cliffs)から落ちる:CEOの奇妙な暴言は,トランプがバイデンの日本ブロックを撤回すべき理由を示している」

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オハイオ州の鉄鋼メーカー,クリーブランド・クリフス(Cleveland Cliffs)の CEO,ロウレンソ・ゴンサルベス(Lourenco Goncalves)が 今週月曜日(1月13日)に開いた奇妙な(bizarre)記者会見は,東京に本社を置く日本製鉄による USスチールの買収を却下した(nix)ジョー・バイデン大統領の行動の軽率さ(imprudence)をさらに強調した(further underscored)。 ぎこちない(awkward)愛国主義(jingoism)と日本という国に対するあからさまに(brazenly)攻撃的な発言(広島と長崎への原爆投下への言及を含む)が散りばめられた(peppered)ゴンサルベス氏の発言は,モンバレー(the Mon Valley)における鉄鋼製造業を救うための代替案の真剣さの欠如を浮き彫りにした。

同時に,バイデン政権からの矛盾したメッセージは,日本製鉄との取引に新たな命を吹き込んだ。バイデン氏が土壇場で(eleventh-hour)取引を阻止することを選択したにもかかわらず,対米外国投資委員会(CFIUS:the Committee on Foreign Investment in the United States)は最終決定の期限を6月18日まで延長した。これにより,取引阻止に異議を唱える 2件の訴訟が審理されることになる:1件はワシントンD.C.で起こされており,CFIUSが適正手続きを踏んだかどうかを問うもので,もう1件はピッツバーグで起こされており,クリーブランド・クリフスと全米鉄鋼労働組合の介入を主張している。

これにより,次期大統領ドナルド・トランプもバイデン氏の決定を覆すチャンスを得ることになるだろう - そして,この取引に対する自身の立場も覆すチャンスとなるだろう。真実は,日本製鉄の買収はピッツバーグの鉄鋼業界だけでなく,米国の鉄鋼業界全体にとって最良の結果となるだろうということだ。

前任者の決定を承認すれば,ゴンサルベス氏の非道な(outrageous)振る舞いに報いることになる。ゴンサルベス氏は政府や労働組合と共謀し,日本製鉄の買収を阻止して(tank)自社が USスチールを値引き品(the discount rack)から買い取ることを企んだと,あらゆる証拠が示している。ゴンサルベス氏のふざけた行動(antics)は,トランプ氏とその運動が唱える経済ナショナリズムの原則を愚弄するもの(mockery)だ。一方,新大統領は,日本製鉄のUSスチール買収を承認することで,その原則を実践することになるだろう。

International embarrassment / 国際的な恥辱

月曜日の記者会見は,クリーブランド・クリフスによるUSスチール買収再提案への支持を高めるためのものだったが,その代わりに国際的な恥辱に堕落した。明らかにトランプ氏にアピール(そしてトランプ氏を真似)しようとして,ゴンサルベス氏は演壇の後ろに立てられた米国旗を物理的に抱きしめるなど,大げさな演出(theatrics)を強めた。

ゴンサルベス氏が第二の祖国(adopted country)(ブラジルで生まれ育った)を愛していることに疑問を抱く人はいないが,日本に対して彼が表明した憎悪(hatred)は衝撃的だった。「中国は邪悪だ!」と同氏は叫び,さらに力を込めて 「だが日本はもっと悪い!」 と付け加えた。そして,第二次世界大戦末期の日本の都市の壊滅(obliteration)に触れて「日本よ,気づけ!(Japan, be aware! ) 1945年以来何も学んでいない!」 と続けた。

この叫び声のような発言(shrieking remarks)は日本全国でニュースとなり,米国,特に中西部の鉄鋼業界を 偏狭で(parochial)滑稽(ridiculous)に見せた。日本製鉄は中国企業と異なり,中央政府の延長として機能していないという事実に加え,日本ほど米国の利益と一致する国は世界中ほとんどない。

これは,日本製鉄とUSスチールの訴訟で,ゴンサルベス氏が昨年の投資家との電話会議で,日本製鉄の取引を破棄した後,日本製鉄の幹部らが切腹(seppuku)をしてから,自ら腹を切る行為を真似するだろうと述べたと主張されたことを受けてのものだ。

Cornering the market / 市場の独占

日本製鉄の買収に対する国家安全保障上の議論は依然として的外れ(red herring)だ。日本企業は,物理的に国外に持ち出すことのできない米国資産への投資を提案している。こうすることで,クリーブランド・クリフスの買収で必然的に生じるであろう反トラスト法の問題を回避しながら,米国の産業能力を強化することになる。

一方,ゴンサルベス氏の言葉と行動の真の目的は,彼が(米国第3位の鉄鋼メーカーであるニューコア(Nucor)とともに)1株40ドル未満の価格で USスチールに独自の買収提案を出したことで,世界に示された。日本製鉄の買収は1株55ドル以上だったの対して,これは米国の安全保障や名誉の問題ではなく,競合他社を割引価格で買収することだ。

USスチールは,長年の誤った決断と,不運な買収に1年を費やした今,足かせをはめられており,ゴンサルベス氏の望む価格で,事実上 ゴンサルベス氏の手に落ちてしまう可能性がある。もしそれがうまくいけば,クリーブランド・クリフスと そのCEOにとっては目覚ましい成功となるだろう。しかし,米国にとってはそうではない,競争は少なくなり,以前よりも鉄鋼業界は脆弱になる(flimsier)からだ。

結果として生まれる会社は,米国の鉄鉱石埋蔵量と高炉製鋼の独占(monopoly),またはほぼ独占状態にありながら,財政的にはニッポンよりはるかに弱くなるだろう。独占禁止法の調査(anti-trust scrutiny)を生き残る可能性は非常に低い。この現実を突きつけられたとき,ゴンサルベス氏は 「自分の妻をコントロールできないのに,どうやって市場をコントロールできるというのか」 と性差別的な大言壮語(sexist bluster)しかできないだろう。

Real economic nationalism / 真の経済ナショナリズム

ゴンサルベス氏のパフォーマンスは馬鹿げていて(absurd),米国や世界での評判も悪かった(poor)が,そのショーの目的とする観客はただ一人,次期大統領ドナルド・トランプだけだった。トランプ氏は最初から日本製鉄との取引に強く反対しており,何もしないことでバイデン氏のブロックを簡単に維持できる。

しかし,トランプは自分の立場を再考し,前任者の決定を覆すことで,自分の足跡を残すこともできる。行政権の性質上,権限は即座に移譲されるものであり,USスチールと日本製鉄は訴訟が続く間もまだ交渉中だ。そのような動きを覆すのは前例のないことだ。しかし,阻止自体もタイミングと根拠の弱さにおいて前例のないものだった。

そうすることで,トランプ氏の政権発足当初に,彼の経済国家主義(economic nationalist principles)の原則は見せかけではなく,米国の産業能力と競争力の現実を示すことができる。この取引がこれ以上に好ましいものになるとは考えにくいが、トランプ氏は日本からさらなる約束、特にモンバレーやその他の地域での米国の高炉能力をどのくらい維持するかについてさらに約束を取り付けようとするかもしれない。そうすれば,トランプ氏はより良い取引ができたので考えを変えたと言えるだろう。

それは米国,そしてピッツバーグが必要としている取引だろう。
(転載了)
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ゴンサルベスCEO の発言を非難する人は多いようです。

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