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2025年1月18日 (土)

2024年の地球の気温は 記録上 最も暑かった

WMOWORLD METEOROLOGICAL ORGANIZATION:世界気象機関)が 1月10日,2024年の地球の気温は 記録上 最も暑かったことを発表しました。
その News Release を 下記,拙訳・転載します。
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WMO confirms 2024 as warmest year on record at about 1.55℃ above pre-industrial level
WMO は,2024年が産業革命前の水準より約1.55℃高い,記録上最も暖かい年であると確認」

WMOは,6つの国際データセットに基づいて,2024年が記録上最も暖かい年であると確認した。過去 10年間はすべてトップ 10 にランクインしており,記録破りの異常な連続気温となっている。

Key messages / 主要なメッセージ

2015年から2024年までの過去10年間は,記録上最も暖かい10年間である
世界平均気温が1850年から1900年の平均より 1.5℃以上高い最初の暦年になる可能性が高い
・WMOの統合(consolidated)世界数値に達するために,6つの国際データセットが使用されている
2024年は,例外的な(exceptional)陸地と海面温度と海洋熱(ocean heat)を記録した
パリ協定の長期気温目標(Long-term temperature goal)はまだ消滅していないが,深刻な(grave)危機に瀕している

WMO の 6つのデータセットの統合分析(consolidated analysis)によると,地球の平均表面温度は 1850~1900年の平均より 1.55℃ (不確実性の幅(margin of uncertainty)は ±0.13℃) 高かった。これは,地球の平均気温が 1850~1900年の平均より 1.5℃以上高かった最初の暦年を経験した可能性が高いことを意味している。

001_20250112130701「世界気象機関(WMO)の本日の評価は,地球温暖化が冷徹な(cold, hard)事実であることを改めて証明している」と国連事務総長アントノ・グテーレス氏は述べた。
1.5℃を超える年が続いたとしても,長期目標が達成できなかったというわけではない。軌道に乗るためにさらに努力する必要があるということだ。2024年の猛暑には,2025年に先駆的な(trail-blazing)気候変動対策が必要だ」と同氏は述べた。「最悪の気候災害を回避する時間はまだある。しかし,リーダーたちは今すぐ行動を起こさなければならない(leaders must act – now)」と同氏は述べた。

WMO は,国際的な気候監視をサポートし,国連の気候変動交渉プロセス(the UN Climate Change negotiating process)に信頼できる情報を提供するために,複数のデータ・ソースに基づく気温評価を提供している。データセットは,欧州中期予報センター (ECMWF:the European Center for Medium Range Weather Forecasts),日本の気象庁(Meteorological Agency),NASA,米国海洋大気庁 (NOAA:the US National Oceanic and Atmospheric Administration),英国気象庁とイースト・アングリア大学気候研究ユニット (HadCRUT) の協力,および Berkeley Earth から提供されている。

「気候の歴史が私たちの目の前で繰り広げられている。記録破りの年が1,2年だけではなく,10年連続で続いている。これには壊滅的で(devastating)極端な天候,海面上昇,氷の融解が伴い,すべて人間の活動による記録破りの温室効果ガス・レベルによって引き起こされている」と WMO事務局長セレステ・サウロ(Celeste Saulo)は述べた。
「1年間で 1.5℃を超える気温上昇が,パリ協定の長期気温目標の達成に失敗したことを意味するわけではないことを強調することが重要である。パリ協定の長期気温目標は,1年ではなく数十年にわたって測定される。しかし,ほんのわずかな気温上昇も問題であることを認識することが重要だ。気温上昇が 1.5℃未満か超えているかにかかわらず,地球温暖化が1段階進むごとに,我々の生活,経済,そして地球への影響が増大する。」とセレステ・サウロは述べた。

すべての気温評価には不確実性の余地がある。6つのデータセットはすべて,2024年を史上最も暖かい年としており,最近の温暖化率(rate of warming)を強調している。ただし,方法(methodologies)が異なるため,すべてが 1.5℃ を超える気温異常(the temperature anomaly)を示しているわけではない。
6つの気温データセットのリリース時期は,2024年に経験した例外的な状況を強調するために,機関間で調整された(coordinated)。

大気科学の進歩誌(Advances in Atmospheric Sciences)に掲載された別の研究では,2024年の海洋の温暖化が記録的な高温に重要な役割を果たしたことが判明した。中国科学院(the Chinese Academy of Sciences)大気物理研究所(the Institute of Atmospheric Physics)の鄭立静教授(Prof. Lijing Cheng)が率いる研究によると,海洋は表面だけでなく水深2000mの上層でも,人類が記録した中で最も暖かくなっている。研究には 7ヶ国31の研究所から54人の科学者が参加した。

地球温暖化による余剰熱の約90%は海洋に蓄えられており,海洋熱量は気候変動の重要な指標となっている。大気物理学研究所のデータセットに基づく研究によると,2023年から2024年にかけて,世界の海面上2000mの海洋熱量は16ゼタジュール(zettajoules)(1021 J:ジュール)増加し,これは2023年の世界の総発電量の約140倍に相当する。

WMOは,2025年3月に発表される「2024年世界の気候の現状(State of the Global Climate 2024)」報告書で,温室効果ガス,地表温度,海洋熱,海面上昇,氷河後退,海氷面積などの主要な気候変動指標の詳細をすべて提供する予定である。この報告書では,影響の大きい事象の詳細も提供される予定である。

002_20250112130701Paris Agreement / パリ協定

グテーレス氏は,各国政府に対し,長期的な地球の気温上昇を 1.5℃に抑え,壊滅的な気候影響に最も脆弱な国々を支援するための新たな国家気候行動計画を今年中に策定するよう求めた。
1.5℃を超える年が1年以上あったとしても,パリ協定に述べられている「世界の平均気温の上昇を産業革命以前の水準より 2℃を大きく下回る水準に抑え,気温上昇を産業革命以前の水準より 1.5℃に抑える努力を追求することで気候変動のリスクと影響を大幅に軽減できる。」という目標を逃したということにはならない。これは通常数十年以上の長期を指すが,協定自体には具体的な定義はない。

長期的な温暖化における短期的な気温上昇は,2023年半ばから2024年5月まで続いたエルニーニョのような自然現象によって引き起こされる可能性がある。

地球温暖化が進む中,政策立案者の検討(deliberations)を支援するために,パリ協定の長期気温目標に対する温暖化の状況について,慎重な追跡,監視,コミュニケーションが緊急に必要である。

WMO が設立した国際専門家チームは,2024年に評価された長期的な地球温暖化は,1850~1900年の基準値と比較して現在約 1.3℃ であるとの初期兆候を示していた。

Notes to Editors / 編集者ノート

WMOは,米国海洋大気庁(NOAA:National Oceanic and Atmospheric Administration),NASAゴダード宇宙研究所(NASA GISS:Goddard Institute for Space Studies),英国気象庁ハドレー・センターおよびイースト・アングリア大学気候研究ユニット(HadCRUT:the University of East Anglia’s Climatic Research Unit),およびバークレー地球グループによって開発および管理されている,地球規模の海洋ネットワークの観測地点や船舶,ブイからの気候データに基づくデータセットを使用している。

WMO は,欧州中期予報センターとそのコペルニクス気候変動サービス(Copernicus Climate Change Service),および日本の気象庁 (JMA) の再解析データセットも使用している。再解析では,気象モデルを使用して,衛星を含む何百万もの気象および海洋観測を組み合わせ,完全な 3 次元の地球規模のデータセットを作成する。
WMO が使用するデータセットは,極地などのデータがまばらな(sparse)地域のギャップを埋めるために統計的手法を使用して,地球規模または地球規模に近い地表温度の完全な画像を提供する。再解析では,モデルを使用してすべての地域の気温を推定し,地球規模で完全な分析も提供する。

産業革命以前と比較した気温の総合数値(consolidated figures)を計算するために,WMO は各データセットについて 1981~2010年と比較した異常値を計算し,その後 0.69℃ のオフセットを追加する。これは,IPCCIntergovernmental Panel on Climate Change気候変動に関する政府間パネル )が推定した 1981~2010年と 1850~1900年の差である。オフセットの不確実性は 0.12℃

次に,6つのデータセットの異常値を平均して,その年の単一の値を取得する。6つのデータセットのばらつきとオフセットの不確実性を組み合わせると,0.13℃ の総合不確実性が得られる。この方法は,2023年の世界の気候の現状で使用され,2024年に使用された 6つのデータセットに適応された。

世界気象機関 (WMO) は,大気科学(atmospheric science)と気象学(meteorology)における国際協力の推進を担う国連の専門機関である。
WMO は,天気,気候,水資源を監視し,加盟国に予報と災害軽減(disaster mitigation)に関する支援を提供している。この組織は,その活動を通じて科学的知識の発展と公衆の安全と福祉の向上に取り組んでいる。
(転載了)
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去年の日本の暑さは 世界の気温と連動していたようです。
さて 今年は?

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