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2025年2月17日 (月)

日本の “Jazz Kissa” 由来の ‘Listening Bar’ が ニューヨークに-

The New York Times’,Dec. 30, 2024付け
The Music Is Too Loud. That’s the Point.
「音楽がうるさすぎる。それがポイント。」
と題する記事が掲載されていました。
下記,拙訳・転載します。
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Vinyl-focused listening bars inspired by ones in Japan are opening across New York, attracting audiophiles and city dwellers looking for a respite from the cacophony outside their doors.
日本のバーからヒントを得たレコード専門のリスニング・バーがニューヨーク一帯にオープンし,店の外の喧騒から逃れたいオーディオ・マニアや都会の住人を惹きつけている。

001_20250208194801ある金曜日の夜,トライベッカ(TriBeCa)の “All Blues” の奥の部屋では,革張りの椅子に20人ほどの人が座っていたが,会話は3台の20世紀中頃の大型スピーカーから流れる音楽にかき消された(overtaken)。

DJブースの後ろでは,バーのオーナーである62歳の福島裕司が,ドイツ製のターンテーブル2台から1980年代のファンクや晩年の(late-career)ディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)の曲を流していた(spun)。部屋のあちこちには,珍しいマッキントッシュ(McIntosh)のアンプ,スイスのオーディオ会社のテープ・レコーダー,そして3台のスピーカー -JBLの製品で,全部で数万ドルもする - が置かれていた。
バーの常連客たち(patrons)は,福島氏が育った日本のお気に入りのたまり場(hangouts)からインスピレーションを得た,彼が「音楽マッサージ(music massage)」と呼ぶものを楽しんでいた。

リスニング・バーやリスニング・ルームとしてよく知られるラウンジは,通常,レコード盤(vinyl records)を流す高品質のサウンド・システムを中心とした場所である。これらのバーは,同様の焦点を持つ日本のジャズ喫茶(jazz kissas)として知られるカフェから派生した(stem)ものである。過去1年間で,ニューヨークや他の都市でリスニング・ルームのオープンが増えている。ナイトライフの経営者(proprietors)は,レコード盤の人気が持続していることと,パンデミック後も大規模な集まりに対する抵抗感が残っている(lingering)ことを指摘している。(マンハッタンでは,過去1年間に ‘Tokyo Listening Room’ と ‘Another Country’ がオープンした。)

2023年10月にオープンした “All Blues” は,伝統的なジャズ喫茶(jazz kissa)を特徴づける,より静かで瞑想的な(contemplative)雰囲気を保っている。

「あちこちで音楽バーがオープンしているのを目にするが,それらは私が知っている日本のものとは違う。」と,ソーホーでブティック衣料品店 ‘Blue in Green’ も経営する福島氏は言う。

All Blues” のオープン以来,隔週で演奏しているD.J.スピナは,福島氏のバーに入ることを別の世界(realm)に足を踏み入れることに例えた。
「あの場所に入る人は皆魅了される(mesmerized);まるで別の世界に足を踏み入れたかのようだ。」と,“All Blues” がオープンして以来,隔週で演奏しているD.J.スピナは語った。

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ブルックリンのクラウン・ハイツ(Crown Heights)地区では,人気のカクテル・バー ‘St. Ends’ が2月に ‘Kissa Kissa’ として再オープンした。同店では,ソノス・スピーカー(Sonos speakers)で iPadのプレイリストを流す設備を,1950年代から70年代半ばのジャズのレコードを流す約4万ドルのサウンド・システムに切り替えた。ただし,雑談(chatter)に関しては “All Blues” ほど厳しくない。

クイーンズ地区にある ‘Record Room’ は,賑やかな(bustling)潜り酒場(speakeasy)のようなエネルギーに満ちている。入り口のカフェとレコードの棚を通り過ぎると,雰囲気はダンス・パーティーのようになる。群衆は,現代の R&B ヒット曲に合わせて大音量で歌ったり,ライン・ダンスをしたりする。

Record Room’ やその他のリスニング・バーによく行くブルックリンのコピーライターのニア・ボリング(Nia Bolling)にとって,雰囲気は素晴らしいかもしれないが,最大の魅力はサウンド・システムだった。

「ダンスや社交に重点を置く(care about socializing)場所もある。」と,31歳のボリングさんは言う。「しかし,リスニング・ルームでは,音楽とその響きに重点を置く。刺激的だが,それは主にオーディオの観点から刺激的だ。」

オーディオ・マニア(audiophile)が集まるもう1つのバーは,ブルックリンのグリーンポイントにある ‘Eavesdrop’ で,このバーは瞑想(contemplative)と お祭り気分(festive)のバランスをとっている。明るい黄色のスピーカーから流れる曲は,バー・エリアの談話室(confabs)と裏庭の間にあるリビングルームほどのスペースで,訪問者が数フィート前に立つと最も鮮明に(at crystalline)聞こえる。

「そこには さまざまな体験がある。」と,ニュージャージー州を拠点に活動し,定期的にリスニング バーに通う DJ のカール・ブリソー(Karl Brisseaux)は言う。「レコード・バー(vinyl bar)やリスニング・バーには,パーティーのような雰囲気のものもあれば,もっとくつろいだ(laid-back)雰囲気のもの -つまり ただ座って音楽を聴くことに集中できるものもある。」

004_20250208194901日本のジャズ喫茶(jazz kissas)は,1950年代から60年代にかけて,オーディオ・マニアの若者に法外な(prohibitively)値段のジャズ・レコードを聴く場所を提供し,人気がピークに達したが,CDが手に入るようになり,音楽原の購入が安くなると衰退した。しかし,ヘルシンキ大学のアジア研究および音楽学(musicology)の非常勤教授であるラッセ・レートネン(Rasse Lehtonen)によると,最近,ジャズ喫茶は日本で復活を遂げ,レコードの売り上げ(vinyl sales)も継続的に伸びているという。

「現代社会では,音楽を聴いたり,その音楽を心から楽しんだりするなど,何かに集中できる非常に特別な空間に実際に入ることができる空間はそれほど多くない。」とレトネン氏は語った。

005_20250208194901イーブスドロップ(Eavesdrop)などのホスピタリティ・スペースで仕事をしてきたオーディオ・デザイナーのダニー・キース・テイラー(Danny Keith Taylor)は,この傾向はサウンド・デザインへの関心の高まりを反映していると語った。パンデミック以前は,ホスピタリティ・スペースはオーディオ機器を客の目に触れないように隠す傾向があったが,現在ではオーナーはオーディオ機器を目玉として展示する傾向が強まっている。
テイラー氏(41歳)は,リスニング・バーを「オーディオにもっと注意を払う人々の幅広い動きの先駆け(tip of the spear)」と見ていると語った。

こうしたバーの親密な雰囲気は,店の外で日常的に起こる喧騒(cacophony)とは対照的である。

レトネン氏は,こうした人気は「これらの空間への関心が高まり,再び現れたという,現代社会(contemporary world)の兆候(symptomatic)でもあるだろう。」と語った。
(転載了)
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1970年前後 学生時代を過ごした福岡市で 3つの ジャズ喫茶を知っていました。

A001_20250208194701 中洲の博多川沿い,玉屋デパートの裏あたり,狭い階段を上がった2階にあった “RIVERSIDE”。
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同じく中洲にあり,在学中にオープンした 広くて明るく,唯一 本が読める店だった “KELLY” 。
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天神から渡辺通りを市民会館に向かう途中にあった “COMBO”。
ここにはピアノが置いてあり,後に 私立探偵・沢崎シリーズを書いた 直木賞作家 故・原 尞さんが 九州大学 文学部美術史科在学中(大学の軽音楽部,モダンジャズ・コンボ 「モダンスカラーズ 」に属し,後に 東京で プロのピアニストになる)ここで弾いていたと言う話があります。

右に 当時の3店のマッチを示します。
市内局番は 2桁です。

ちょうど学生運動が盛んな頃で,大学が占拠され 半年間 講義を受けることができず(何故か 4年で卒業できた),暇にまかせて よくこれらの店に行き,¥80のハイライトを燻らせていました。(因みに 現在は ¥520のハイライトより安い煙草を喫っています。)

英語の勉強―
vinyl
① 《化学》ビニル(基)
② ビニール製品
③ 〈米俗〉レコード盤
*レコードを示すことを初めて知りました。

kissa” は英語になってないようですが,“jazz kissa” は英文Wikipediaにあります。

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