司法にも 喧嘩を売るトランプさん,裁判所決定を無視。
‘CBS News’,Mar.18,2025付け
“Chief Justice Roberts says impeaching judges "not an appropriate response" to disagreement, rebuking Trump”
「ロバーツ最高裁長官が,裁判官の弾劾は意見の相違に対する 『適切な対応ではない』 と述べ,トランプ大統領を非難」
の見出し記事を 拙訳・転載します。
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ワシントン — ジョン・ロバーツ(John Roberts)最高裁長官(Chief Justice)は火曜日(3月18日),トランプ政権に不利な判決を下した連邦判事を擁護する異例の声明を発表し,「弾劾(impeachment)は裁判所の判決に対する不一致(disagreement)に対する適切な対応ではない。」と述べた。
最高裁の広報室が配布した声明の中でロバーツ最高裁長官は,「2世紀以上にわたり,弾劾は司法判断(judicial decision)に関する不一致に対する適切な対応ではないことが確立されている。」と述べた。「通常の上訴審の審査(appellate review)手続きは,その目的のために存在している」
ロバーツの声明は,トランプ大統領が ‘Truth Social’ で連邦地方判事(federal district judge)を攻撃し,弾劾を求めた後に出された。 ジェームズ・ボアズバーグ(James Boasberg)判事は土曜日(3月15日),トランプ政権が戦時法(the wartime law)である外国人敵国法(the Alien Enemies Act)を用いて外国人(noncitizens)を拘留し(detain)国外追放する(deport)ことを一時的に差し止めた(blocked)。
ボアズバーグ判事は,中央アメリカに向かう途中の261人を乗せた飛行機を米国に帰国させるよう命じる口頭命令を裁判所(bench)から発していた。トランプ政権は,飛行機に乗っていた137人がベネズエラのギャング,トレン・デ・アラグア(Tren de Aragua)とつながりがあり,外国人敵国法に基づいて米国から退去させられたと主張していた。ボアズバーグ判事の命令にもかかわらず,2機の飛行機がエルサルバドルに着陸し,トランプ政権が裁判所命令(court order)を無視した(defied)との疑惑(allegations)が浮上した。
「この過激左翼の狂人判事(Radical Left Lunatic of a Judge)は,トラブルメーカーで扇動者(agitator)であり,大統領に選ばれなかったバラク・フセイン・オバマによって残念ながら(sadly)任命された。彼は一般投票で(大差で!)勝ったわけではなく,激戦州7州すべてで勝ったわけでもなく,2,750対525の郡で勝ったわけでもなく,何一つ勝てなかった!」とトランプ氏は投稿に記した。
大統領は,ボアズバーグと 「私が出廷を強いられている多くの悪徳判事(Crooked Judges)」は 「弾劾されるべきだ!!!(IMPEACHED!!!)」と付け加えた。
トランプ氏が,バラク・オバマ大統領によってワシントンD.C.の連邦地方裁判所(the U.S. district court)に任命されたボアズバーグを標的にしたのは,大統領の政策に対する数十件の異議申し立て(challenges)を監督してきた(overseeing)連邦判事(federal judges)に対する継続的な攻撃の激化である。
これらの判事の一部は,法的手続きが進む間,トランプ政権に計画を保留する(put on hold)よう命じており,大統領の同盟者からの非難(condemnations)と弾劾の脅し(threats of impeachment)を引き起こしている。司法省(the Justice Department)はこれらの判決の多くに対して控訴し,これまで3つの法廷闘争で最高裁に緊急救済を求めている。
連邦判事は終身任命され,下院で弾劾され上院で有罪判決を受けた場合にのみ解任される(removed from the bench)。米国史上,弾劾された判事はわずか15人で,最近では2010年である。その15人のうち8人が有罪判決を受け,解任されている。
大統領上級顧問のイーロン・マスクはソーシャル・メディアで繰り返し判事の弾劾を呼びかけ,彼らは「邪悪(evil)」だと主張している。
マスクは先月,自身が所有するソーシャル・メディア企業 ‘X’ に投稿した記事で,米国は「裁判官を装った極左活動家による米国民主主義のクーデター未遂(attempted coup)」を目撃していると主張した。別の投稿では,「本当にひどい判決を下した裁判官には、ゼロ以上の報復(repercussions)が必要だ。」と書いた。
下院の共和党議員らも,トランプ氏の政策に対する法的異議申し立ての初期段階で下された判決が気に入らないとして,少なくとも3人の裁判官に対する弾劾決議を提出している。
司法関係者(members of the judiciary)への攻撃を受けて,共和党が任命した2人の判事は先週,司法の独立性(judicial independence)を攻撃していると警告した。
「我が国の政治制度は,独立した3つの部門と独立して機能できる司法(judiciary)を前提としている(premised)。」と,第2巡回区連邦控訴裁判所(the U.S. Court of Appeals for the 2nd Circuit)の判事リチャード・サリバンは司法会議主催の記者との電話会議で述べた。「それは政治制度を機能させるものであり,人々がそれを理解することが重要だ(crucial)。」
米国第6巡回控訴裁判所のジェフリー・サットン判事は,裁判官が職務を遂行していることだけで攻撃されるのは「恥ずべきこと(shame)」だと述べた。
「裁判官への脅迫は司法の独立に対する脅迫だ。これは昔から存在してきた。さまざまな仕組みがある。弾劾の脅迫 - これが初めてではない。」 と同判事は述べた。「心に留めておくべきことの1つは,弾劾の基準を緩めれば(dilute),それは裁判官だけの問題ではなく,政府の3つの部門すべてにとっての問題だ。」
ロバーツは,2024年を締めくくる年末報告書の中で,司法の独立の重要性について以前にも発言している。彼は,暴力,脅迫(intimidation),偽情報,合法的に下された判決に従わない脅しという,裁判官の独立を脅かす4つの分野を強調した。
ロバーツは,司法の政策立案機関(the policymaking body for the judiciary)である司法会議(the Judicial Conference)の議長を務めている。最高裁判事によるこうした発言はまれだが,ロバーツが トランプ氏の発言に反論したのは今回が初めてではない。
2018年,大統領が最初の任期中に亡命政策(asylum policy)に反対の判決を下した連邦判事について不満を述べ,その判事を「オバマ判事(Obama judge)」と呼んだ後,ロバーツは米国には 「オバマ判事やトランプ判事,ブッシュ判事やクリントン判事はいない。米国にいるのは,裁判を受ける人々に平等の権利を与えるために最善を尽くす献身的な判事の並外れた集団(extraordinary group)だ。」と述べた。
(転載了)
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さて 司法機関との闘いの行方は如何?
トランプを非難したロバーツ長官は保守派とされ,トランプが刑事責任に対する大統領免責特権を求めた訴訟では昨年,部分的に免責を認める多数派意見を書きました。 それでも 目に余る司法判断無視に 言わずにはいられなかったのでしょう。
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