米副大統領が掲げるのは “Make America Awful Again” (?)
2月28日の ホワイト・ハウスでのトランプ,ゼレンスキー会談における,米国副大統領 JD Vance の言動は 感謝の表明を強要する,その粗野さ,下品さ故に 米国内でも問題になっているようです。
‘The Guardian’ の Mar.7,2025付けで,この Vanceに関して
“There are 1,000 grotesque memes of JD Vance – and they’re all more likable than the real thing”
「JD ヴァンスのグロテスクな ‘ミーム ’は 1,000 個ある - どれも本物よりも好感が持てる」
と題する,ガーディアンのコラムニスト Marina Hyde のオピニオン記事が掲載されていました。
下記,拙訳・転載します。
************************
Angry, rude and addicted to web troll-ery, the vice-president has the Make America Awful Again portfolio. Seems a perfect fit
怒りっぽく,粗野で,ネット荒らし中毒の副大統領は,「アメリカを再びひどい国にする」という政策を掲げている。完璧な適任のようだ
‘Backpfeifengesicht’ は平手打ちに値する(worthy of being slapped)顔を意味するドイツ語であることはご存じだろう。それでも,なぜこの言葉が国際化されて(internationalised)いないのだろうか? 少なくともアメリカ化され,辞書の定義には,おそらく(presumably)米国副大統領 JD Vance の顔写真が飾られている(adorned)だろう - すでに あなたのホテルで最悪の米国人の役を完璧に(faultlessly)演じている。 -彼が朝食を食べている様子がすぐに思い浮かぶだろうね? テラスにいる,肩を耳まで上げた他のすべての客が,「彼は今どこにいるのだろう? 今,彼はどれほど耐え難い(unbearable)態度を取っているのだろう?」と考えているにちがいない。次に,朝食が 4年間続くことを想像してください。
‘Backpfeifengesicht’ の定義には JD Vance の顔が伴うと私は言ったが,JD Vance の顔とは一体何だろうか? インターネットで,Vance の醜悪な(hideous)漫画的ゆがみ(comic distortions)を何度も見てきたため,もはや顔を覚えられないという深刻な(acute)症状に苦しんでいる人々が溢れている(awash)。それらのミーム・バージョンは,単に Google 検索の最初のページに表示されるだけでなく,2ページ目を超えて 3ページ目にまで広がっている。
核コード(nuclear codes)や テイラー・スウィフトが赤ちゃんにコカインを与えている写真を掲載するのと同じような 4ページ目のどこかに,JD Vance の実際の(unmodified)顔の無修正スナップがある。少なくともアイライナーを塗ったときの顔である。
そこにたどり着く前に(実際にはたどり着かないが),シナプスの(synaptic)ファイリング・システムがあらゆる種類のフォトショップ加工された(Photoshopped)ヴァンスフェイク(Vancefake)画像を表示する: 肥大した(swollen)少年(manboy),ミニオンの着ぐるみを着た顔,ひげが生えた卵(bearded egg)… 遅かれ早かれ,米国の報道機関が誤って加工した写真を使用することを私は願っている,写真編集者ですら副大統領がどんな顔なのか忘れているからだ。そして,編集長による容赦ない(remorseless)チェックでヴァンスが実は大きな紫色のブドウではないことが明らかになり,スタッフ全員が辞職しなければならないような,自己中心的な(self-regarding)レガシー・メディアの大失敗(legacy media-blow-ups)が起こるかもしれない。「これは我々の新聞の歴史に残る汚点(stain)だ。大きな紫色の汚点だ(A big purple stain)。」
ヴァンスは今や人間というよりミーム(meme)に近い存在だが,もちろん,彼がネットに非常に多くいるため,それに気づかざるを得ないのは,ある意味 慰め(consolation)だ。副大統領は,まるで政府のトロール・フィード・プログラム(troll-feeding programme)のワン・マンのようなものだ - イーロン,彼を切り捨てないで! おそらく,それが人々が 雄々しく(heroically)彼を馬鹿にする(taking the piss)ことに熱中するようになった理由だろう。あなたが副大統領を侮辱している(insulting)のを彼が目にする確率は,基本的に ‘one’ だ。
かつてテディ・ルーズベルト(Teddy Roosevelt)やリチャード・ニクソン(Richard Nixon)のような元大統領がそうしたように,Vance は今週,英国とフランスが40年間戦争をしていない無作為の(random)国であると示唆したことを否定し,最近のスキー休暇で愛され,もてなされなかったという示唆に反論するために “Jeff Computers” などと呼ばれる無作為のX投稿者に返信することにかなりの時間を費やした。
英国の政治家は,スキーに行くよりも,インターンにセクハラをしたことを認めるほうを選ぶだろう。(もちろん,両方をすることはできるし,実際に多くに人がそうする。)英国の閣僚が Vanceのようにソーシャル・メディアに飛び出し(sally forth),実はスキー場で楽しい時間を過ごしたとクラクションを鳴らしたら(honk),おそらく彼の最後になるだろう。
正直に言うと,我々の右翼政治家は,今でも週に2回「ラテを飲む人(latte drinkers)」として車で立ち寄る(drive-by)時間を作っているが,ほとんどの繁華街,そしてかなり多くの人々の生活に残っているのは,コスタ(Costa)のホット・ミルク・ドリンクだけだということに気づいていないようである。
しかし,我が国では,ポピュリスト志望者(would-be populists)は,コーヒーを注文する向こう見ずさ(temerity)を,感化院(workhouse)をスキーで通り過ぎるマリー・アントワネットのように扱っている - これは,我が国に成長がない理由,そして我が国の多くの政治的失敗が米国の保守派会議のほぼ空席を物語っている理由を示す良い例である。
とにかく:Vance。スキーをしてもしなくても - そしてスキーをしないでいればいいのに,副大統領は,魅惑的に(mesmerisingly)ひどい人間(awful)になるという,意図的に採用した使命に成功したと判断できる。今週,英国軍のトークボード(talkboards)で,イラクとアフガニスタンでの米国の戦争の退役軍人が,15分ほど,軍事ジャーナリストだったと思われる JDについて意見を述べるのを観て,とても楽しい時間を過ごした。
もちろん,彼らはそうは言わなかったが。本物の兵士は,侮辱(insults)を面白く(hilariously)創造的に表現することができるが,Vanceは,ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)に「ありがとうとさえ言ったの?」と愚痴をこぼす(whine)という決断に,おそらく最もうまく体現されている,芸術性のないもの(the artless)に惹かれる(drawn towards)。
とはいえ,予定外の核の冬が来たときに,ミームが私たちを温めてくれることは確かだが,他の形態のデジタル操作は,ごく最近まで,以前ほどのコメントなしに通り過ぎていることは言わざるを得ない。だから,道徳的逸脱(moral slippage)は完全に一方的というわけではないのかもしれない。
今週,「AIディープフェイク」が民主主義にもたらす(wreak)恐怖について数年前まで頭を悩ませていた(hand-wringing)人々が,今では,ゼレンスキーが大統領執務室でドナルド・トランプを平手打ちする合成シーンや,トランプが赤ん坊のように泣くシーン,あるいはロリポップを持った子供の(kiddie)Vanceの静止画とは質的に(qualitatively)異なるその他の不気味な(eerie)フェイクシーンを喜んで共有していることに気づいた。人々はかつて,こうしたものは悪であり,腐敗性があり,政治的に危険である可能性があると考えていたと思う。もしかしたら,今でもそう思っているのかもしれない - あるいは,反対派がそうしているときだけかもしれない。
(転載了)
*********************
“Internet meme” :インターネット上で拡散される情報(画像,映像,単語,表現・ジョークなど)
ヴァンス批判は 大きいようですが,彼は それほど,あるいはトランプほど影響力があるとは思われてなく,簡単には 馬鹿にされている状態と言えるようです。
トランプでも大変なのに トランプが暗殺されるようなことがあって 彼が臨時大統領になることを考えると ・・・ 怖い。
| 固定リンク | 0
「ニュース」カテゴリの記事
- トランプに贈るトロフィーが ・・・(2026.07.16)
- トランプ政権,NYタイムズ記者に召喚状 ― 新しい「エア・フォース・ワン」の報道で(2026.07.14)
- 6月の平均気温,西ヨーロッパで観測史上1位,世界では2位(2026.07.13)
- 「トランプは私的利益に大統領職を利用」と考える米国民は 60%(2026.07.12)


コメント