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2025年3月25日 (火)

トランプの大統領令などにブレーキをかける判事たち

NBC NEWS’,Mar.22,2025付け
Judges stand firm as Trump ramps up attacks on judiciary
「トランプが司法への攻撃を強める中,裁判官らは毅然とした態度を貫く」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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Federal judges dealt numerous blows to Trump’s agenda this week as he and his allies have been railing against the judiciary.
今週,トランプとその仲間達が司法を激しく非難する中,連邦裁判官らはトランプの政策に数々の打撃を与えた。

今週,ドナルド・トランプ大統領とその同盟者が司法に対する批判をさらに激しくする中,数人の連邦判事が,トランプが自身の広範な政策を推進していることに不満(frustration)を表明した。
トランプは,めったに使用されない外国人敵国法(Alien Enemies Act:AEA)に基づいて実施されている国外追放(deportations)を一時的に停止した判事の弾劾(impeachment)を要求し,また自身の ‘Truth Social’ プラットフォームで,「無能(inept)」な判決の「見栄っ張り(grandstander)」としてこの判事(jurist)を激しく非難した。
トランプ政権は現在,イーロン・マスクの政府効率化局(Department of Governmental Efficiency:DOGE)の権限を制限する(reining)今週の判決を含む,15件以上の控訴を保留している。

過去7日間の主要な法的展開は以下のとおり。

Judge and DOJ spar over deportations / 国外追放をめぐり判事と司法省が対立
*DOJ:Department of Justice

司法省の弁護士らは,AEAに基づく強制送還を実行する航空機は米国に戻るべきという週末の米連邦地方裁判所のジェームズ・ボアズバーグ判事の指示(directive)を無視したとみられた後,説明を迫った彼を非難し(chided),「政府から法的に重要でない(immaterial)事実を詮索する(prying)ためだけに,無駄な議論(beat a dead horse)を続けている。」と非難した。
金曜日の公聴会で,ボアズバーグは司法省の弁護士に対し,彼らの提出書類には「米国では聞き慣れないような無礼で(intemperate)失礼な(disrespectful)言葉遣い」が使われていたと語った。

ジョン・ロバーツ最高裁判所長官は火曜日,ボアズバーグの解任を求めたトランプとその同盟者らに反発する声明を発表し,「弾劾は司法判断に関する意見の相違に対する適切な対応ではない。そのために通常の上訴審(appellate review)の審査手続きが存在する。」と述べた。
ボアズバーグは土曜日,政権がAEAを発動して人々を国外追放することを禁止する暫定命令(temporary order)を発令し,飛行中のそのような航空機を米国に帰還させるよう命じた。

戻ってこなかった飛行機が2機あった - 政府は,それらの飛行機はすでに米国の領空を離れていたため,強制送還対象者らは技術的にはすでに国外に「退去」されていたと主張した。
月曜日の審問で,判事は政府の主張を「こじつけ(stretch)」と呼び,「我々は気にしない,我々がやりたいことをやる。」と要約した。判事は翌日,司法省に飛行に関するさらなる情報を提出するよう命じたが,政権は判事には1798年に遡る戦時法であるAEAに関する質問をする権利はないと主張し,数日間抵抗した。
この法律はこれまで,1812年の米英戦争と両世界大戦といった大戦争のときにのみ適用されていた。

先週のトランプの声明(proclamation)では,政権が外国テロ組織と宣言したベネズエラのギャング,トレン・デ・アラグア(Tren De Aragua)のメンバーにこの法律が適用された。声明では,このギャングは「米国の領土に対する侵略(invasion)または略奪的侵入(predatory incursion)を実行,試み,脅迫している。」としている。
これが,政府が同法に基づいて国外追放しようとしているベネズエラ国籍の5人を代表して起こされた訴訟につながった。彼らは 自分たちはギャングのメンバーではないと主張している。

ボアズバーグ判事は,米国が戦争状態ではない国のギャングにはAEAは適用されないという原告(plaintiffs)の主張についてまだ何の判断も下していないが,トランプは同判事が権力を「奪取(usurp) 」しようとしていると非難し続けている。「いかなる地方裁判所判事も,いかなる判事も,米国大統領の職務を担う(assume)ことはできない。犯罪と混乱だけが生まれる。」と彼は金曜日の朝,‘Truth Social’ の投稿に書いた。

Judge says DOGE is 'hitting a fly with a sledgehammer' /
判事はDOGEが「ハエを大ハンマーで叩いている」と発言

メリーランド州の連邦判事は木曜日,社会保障局(SSA: the Social Security Administration)に保管されている数百万人の米国人の機密記録へのDOGEのアクセスを阻止する一時的な差し止め命令に署名した。
「同意なくDOGEの支部(affiliates)にSSA記録が開示された数百万人の米国人」には「機密情報,秘密情報,個人を特定できる情報」が含まれていると,エレン・ホランダー(Ellen Hollander)米連邦地方判事は 137ページの意見書で述べた。

その情報には「社会保障番号,個人の医療記録やメンタルヘルス記録,運転免許証情報,銀行口座データ,納税情報,収入履歴,出生・結婚記録,自宅・勤務先住所,学校記録,移民・帰化(naturalization)記録,医療提供者の連絡先情報,家庭裁判所記録,雇用・雇用主記録などが含まれる」と彼女は指摘し,同事務所はそのようなアクセスを必要とする根拠(rationale)を提示していないと付け加えた。
DOGE チームは,疑惑にすぎないものの,不正(fraud)の急増(epidemic)を探す,SSA で本質的な探り出し(fishing expedition)に従事している。干し草の山の中の針を探すようなもので,針が実際に干し草の山の中にあるという具体的な知識はない。」とホランダーは書き,政権のやり方を「大型ハンマー(sledgehammer)でハエを叩くのと同じ(tantamount)」と表現した。

彼女の命令は,DOGE がこれ以上機密性の高い記録にアクセスすることを禁止し,保有するそのようなデータを「吐き出して削除(disgorge and delete)」するよう指示し,SSA 情報システムに「いかなるソフトウェアもインストール」することを禁止した。

Judge calls out Elon Musk's social media posts /
裁判官がイーロン・マスクのソーシャル・メディア投稿を非難

火曜日,メリーランド州の連邦判事は,マスクとDOGEが 米国国際開発庁(USAID:the U.S. Agency for International Development)を大幅に解体(dismantle)しようとした行為は「複数の点で米国憲法に違反する可能性が高い」と判断した。
米国地方裁判所のセオドア・D・チュアン(Theodore D. Chuang)判事は,「連邦機関を廃止する権限は議会にのみある(resides)」とし,DOGEUSAIDを解体しようとした行為は憲法に定められた三権分立(separation of powers)に違反していると述べた。

政府は,マスクは大統領顧問にすぎず,人員削減や USAID本部の閉鎖に向けた取り組みに責任はないと主張した。
しかし,判事は,マスクが Xプラットフォームで自分が責任があると自慢する(boasted)多数の投稿を指摘した。その中には,2月3日のツイート「我々は週末,USAIDを木材粉砕機(wood chipper)に送り込んで過ごした。素晴らしいパーティーに行くこともできた。他の事をする代わりに・・・。」も含まれている。

チュアンは,USAID本部を再開し,すべてのUSAID職員と契約社員が電子メール,支払い,セキュリティ通知,その他の電子システムにアクセスできるようにする措置を講じるよう同機関に命じる仮差し止め(injunction)命令を出した。
チュアン氏はまた,マスクのチームが「機密データへのアクセスに関するセキュリティ・クリアランス要件と機関の規則を極めて憂慮すべきほど尊重していない」として,DOGEUSAID職員の個人情報を機関外で共有することを禁止した。

DOGEは金曜日早朝,チュアンの命令に対して控訴した。

Judge says she is 'very offended' by DOGE's actions but declines a restraining order /
判事はDOGEの行動に「非常に腹を立てている」としながらも,接近禁止命令を拒否

今週DOGEを訴えた原告(plaintiff)全員が法廷で勝訴したわけではない。
米国議会の資金援助を受け,紛争解決に取り組んでいる非営利団体「米国平和研究所(the U.S. Institute of Peace)」は,DOGEが本部を「強制的に乗っ取り(takeover by force)」,閉鎖しようとしているとして,ワシントンD.C.連邦裁判所に緊急接近禁止命令を求めた。

米連邦地方裁判所のベリル・ハウエル(Beryl Howell)判事は水曜日の公聴会で DOGEのやり方に疑問を呈した。「DOGEの研究所での運営方法,そして法定任務(statutorily tasked)を遂行しようとしている米国国民に対する扱い方に非常に憤慨している(offended)。」とハウエル判事は述べたが,原告らが必要な要件を満たしていないとして,差し止め命令への署名は拒否した。

司法省は,政権は「すべての法律に従って行動した」と主張し(contended),研究所の最高幹部を適切に解任した。
ハウエル判事は政府に有利な判決を下したが,司法省は金曜日,大統領が関与する別の訴訟から彼女を解任する手続きを取った。

ハウエル判事は,民主党のために著名な(high-profile)仕事をしてきた法律事務所パーキンス・コイ(Perkins Coie)を罰するトランプの大統領令の一部を禁止する差し止め命令に署名した。この命令は,職員のセキュリティ権限を停止し,彼らの連邦政府の建物への立ち入りを禁止した。

「大統領が個人,団体,または企業が国家の利益に反するやり方で活動していると見なす立場にある場合,このような大統領令を発令できると聞くと,背筋が凍る(sends chills down my spine)」とハウエルは先週の公聴会で述べ,これを「大統領が行使できる非常に異例の権限(pretty extraordinary power)」と呼んだ。
司法省の提出書類は,判事は長年にわたり「大統領に対する偏見(partiality)と敵意(animus)を繰り返し示してきた。」と示し,ジャック・スミス特別検察官(special counsel)によるトランプに対する捜査の一部を承認したことを辞任(recuse)すべき理由の1つとして挙げている。

'Soaked in animus': Judge halts transgender military ban /
「敵意に浸る」:判事がトランスジェンダーの入隊禁止を差し止め

ワシントンの別の連邦判事は,トランスジェンダーの入隊や軍務を禁じるトランプの大統領令を国防総省が実施する(implementing)ことを禁じる仮差し止め命令を出した。
アナ・レイエス(Ana Reyes)米連邦地方判事は,この禁止令は「敵意に満ちている(soaked in animus)」ものであり,トランスジェンダーの地位や性別に基づいて差別しているため,平等保護条項(the equal protection clause)に違反していると判断した。

「その言葉はあからさまに(unabashedly)侮辱的(demeaning)であり,その政策はトランスジェンダーの人々を本質的に不適格と烙印を押しており(stigmatizes),その結論は事実とは全く関係がない。」と彼女は書き,政府はトランスジェンダーの軍人が何人いるのか,あるいはトランスジェンダーのステータスが彼らの軍勤務にどう影響するのかについての根拠を提示できなかったと付け加えた。
「トランスジェンダーの人々は2021年以来 おおっぴらに軍務に就いているが,被告ら(Defendants)は彼らの軍務を分析していない。それは残念なことだ。原告の軍務記録だけが,トランスジェンダーの人々が軍の優秀さを確保するために戦士の精神(ethos),心身の健康,無私,名誉,誠実さ,規律を持つことができるという主張の証拠(Exhibit A)である」とレイエスは書いた。

金曜日の公聴会で,政府は以前と同様,この命令は「性別違和感(gender dysphoria)」という病状を持つ人々に焦点を当てていると主張した。
レイエスは,2月27日のピート・ヘグゼス(Pete Hegseth)国防長官のツイートで「トランスジェンダーの兵士は例外(exemption)なく兵役に就けない(disqualified)」と宣言したことに触れた。
「政府関係者が国民に本当のことを言いながら,法廷に来て私に違うことを言うのを私は許さない。まるで私がバカだ(idiot)と言うかのようだ。」とレイエスはこの事件を担当する司法省の弁護士に語った。「私はバカではない」

司法省は後に,レイエス判事の差し止め命令を「圧倒的多数でトランプ大統領を選出した米国民を犠牲にして権力を掌握しようとする活動家判事(activist judge)の最新の例」と呼んだ。

Judges block EPA efforts to cancel climate grants /
判事,EPAの気候変動助成金取り消しを阻止
*EPA: Environmental Protection Agency,環境保護庁

さらに別のワシントンD.C.連邦判事は,環境保護団体 ‘Climate United Fund’ が起こした訴訟で,環境保護庁が気候変動対策のための最大200億ドルの助成金を打ち切る決定を差し止める暫定差し止め命令を出した。
「温室効果ガス削減基金(Greenhouse Gas Reduction Fund)」への資金は,当時のジョー・バイデン大統領が署名して法律となった2022年インフレ削減法(Inflation Reduction Act)で議会によって充当されていた。

裁判所の書類によると,トランプの EPA長官リー・ゼルディンは1月の就任後,これらの資金を回収すると誓い,「私の意見では,この計画全体が犯罪だ」と述べた。

EPAは口座を凍結し,その後,3つの非営利団体への助成金を打ち切った。3つの非営利団体は,EPAが助成金打ち切りの適切な手続きに従わなかったと主張している。
米国連邦地方裁判所のタニヤ・チャトカン判事もこれに同意した。
「裁判所がEPAに,合意条件を踏まえた決定を正当化する証拠を提示するよう求めたところ,EPAの唯一の回答は契約解除(termination)通知書に言及することだったが,そこには契約解除の法的正当性は示されていなかった。」とチュトカンは書いている。

彼女は,EPAが「プログラムの完全性(program integrity)」と「プログラム上の不正,浪費,乱用」について懸念を表明しているものの,「曖昧で(vague)根拠のない(unsubstantiated)不正の主張(assertions)は不十分だ。」と述べた。
(転載了
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トランプは元々 本や書類を読まないことで有名なので 憲法を含む法律を どの程度理解しているのか 極めて怪しい。
法の支配は トランプの支配に勝る ーとなることを。

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