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2025年4月 4日 (金)

米国車が日本で売れてない理由,関税は・・・ ない。

トランプが 日本からの輸入車(乗用車)に 2.5%に加えて 25%の追加関税をかけることを発表しました。
元々,政治的理由によるものなので 関税 0に拘わらず,米国車の輸入が少ない理由を説明しても仕方がないことですが 過去,‘Mother Jones’ のサイト(March 15, 2018付け)で 日本で米国車が売れない理由を分析しています。この時も 1期目のトランプの不満に対応したものでしたが,文字を読まないで有名なトランプなので あまり意味はなかったようです。
下記に 拙訳・転載します。
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Here’s the Real Reason the Japanese Don’t Buy American Cars
「日本人が米国車を買わない真の理由」

昨日,「ボウリング・ボール・テスト」について聞いた。ドナルド・トランプによると,日本は米国車を自国市場から締め出すためにこうしているそうだ:ボンネットにボウリング・ボールを落とし,へこみができたら輸入を拒否する。
今日,ホワイト・ハウスはこれを冗談として片付けようとしたが,トランプが冗談で言ったわけではないことは明らかである。彼はそれを信じており,日本が外国車を排除するためにわざと多くの官僚主義的手続き(red tape)を設けていると考えているのは彼だけではない。おそらく,このことの真実に興味があるだろう?

まず,日本は第二次世界大戦後数十年間,外国車の輸入を禁止していた。しかし,それは 70年代から 80年代にかけてほぼ終わった。現在,外国車の輸入には関税がかからず,安全および排出ガス規制は他の国とほぼ同じである。

次に,日本の自動車輸入市場は小さいのは事実である:市場全体の約6% である。米国の自動車会社が日本でほとんど車を販売していないのも事実である。しかし,これは主に,彼らがほとんど努力すらしていない(hardly even try)ためである:

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では、本当の問題は何だろうか? 日本を巡って,なぜ米国車がそれほど買われないのかを探ってみよう。まず,公平かどうかは別として(fairly or not),米国の自動車会社が不満を漏らしている自動車規制がある:

日本は,EU と同様に,自動車の販売許可を出すために「型式承認(type approval)」システムを採用している。これは,政府が自動車が安全基準を満たしていることを認定することを意味する。一方,米国では,自動車メーカーが自社の自動車が連邦の安全要件を満たしていることを認定し,その要件を満たす責任を負う。

これらは,米国車を締め出す(keep out)恐ろしい(dreaded)「検査ルール(inspection rules)」である:日本は,自動車メーカーに検査させてその言葉を信じるのではなく,自ら車両を検査することを主張している。しかし,これはヨーロッパでも行われており,フォードとGMはそこで多くの車を販売している。したがって,これは実際には大きな問題ではない。いずれにせよ,日本は TPP貿易協定の交渉中にこれらのルールを変更することに同意した。しかし,その後,トランプはTPPを廃止した:

トランプが就任後に放棄した環太平洋貿易協定(the Pacific Rim trade deal)である環太平洋パートナーシップ(the Trans-Pacific Partnership)の交渉中に,日本はより多くの米国の自動車安全基準を認め,輸入車の認証手続きを簡素化する(streamline)ことに同意した。しかし,米国が撤退した今,これらの譲歩(concessions)は危険にさらされている。

次に,米国車の製造品質についてである。約20年前,トヨタはトヨタのディーラー・ネットワークを通じて GM車をトヨタ車として販売しようとした。うまくいかなかった。

右ハンドル化や日本人にアピールするためにその他の変更が施されたキャバリエ(Cavalier)は,1995年 10月に日本市場に上陸し,最初の米国車ではなかったが,当時最も話題になった車の 1つだった。この象徴的な売り出しは,日本の「閉鎖的な」米国輸入車市場をついにこじ開ける楔として宣伝された。しかし,実際には,米国の品質に関する日本人の先入観(preconceptions)を大いに強化する結果となった。

GM は,日本向けのキャバリエをオハイオ州ローズタウン工場の特別な仕上げラインに通し,極めて厳格な品質(extra-rigorous quality)を確保した。しかし,トヨタの検査官は大量の車を拒否し,日本への出荷の最終承認を出す前に修理(fixes)のために送り返した。
このことは,その後何十年も続く後味の悪さを残した。右ハンドル車にも問題がある:米国の自動車会社は右ハンドル車を製造していない。

欧州のブランドは積極的に宣伝し,例えば右ハンドル版の車両を生産するなど,日本向けに製品をカスタマイズする努力をしてきた。これは,左側通行の国では明らかなセールス・ポイントだが,米国のメーカーはこれを無視していると長らく批判されてきた。
日本で最も売れている米国ブランドはジープであり,昨年は日本での米国車販売のほぼ半分を占めた。同社は右ハンドル車を提供している -これは,かつて米国郵政公社向けに製造したカスタマイズされた配達車両の遺産であり,ドライバーは道路側ではなく米国の歩道の縁石に降りることができる。

右ハンドル車無し!そしてトランプはボウリング・ボールについて不満を漏らしている。しかし,まだ終わっていない,まだまだだ(Not by a lot)。ディーラーの問題もある:

浦田秀次郎さんが日本で新車を購入しようとした最後の時 … 連絡した1時間後にディーラーと同僚がデモカー2台を持って浦田さんの玄関に現れ,浦田さんと妻は近所で試乗した。浦田さん夫妻はディーラーから車を購入することにした。ディーラーは自動車保険も扱っており,保険契約の更新が必要なときはいつでも自宅まで来てくれる。浦田さん夫妻が数週間ごとにディーラーに車を持ち込むと,無料で洗車してくれる。

… 日本の顧客は,車を購入した後,ディーラーから無料メンテナンスなどのサービスを受けることも期待していると浦田さんは言う。車の点検が必要なときは,ディーラーが来て車を引き取り,作業を行い,返却する。米国のディーラーはそのようなサービスを提供していない。「このネットワークを構築するのも維持するのも費用がかかる。それが米国の自動車メーカーが撤退を決めた理由の1つだ。」と浦田さんは私に語った。

そして,部品に関する問題:

私は,日本でトヨタ車しか購入したことがない大橋秀夫という日本人男性と話をした。彼はメルセデス・ベンツの購入を検討したが,車が故障した場合に新しい部品を入手するには費用がかかり,時間がかかるのではないかと心配していたという。大橋の友人はヨーロッパ車を持っているが,メーカーから部品を入手するのに何週間もかかると大橋は語った。

欲しい車を手に入れるのには問題がある:

家族といえば,新婚の義理の弟がミニ・カントリーマン,4WD を購入した。彼は日本式の方法で購入し,ミニ・ディーラーで仕様を決め,注文し,車はオーストリアのグラーツでカスタム・ビルドされる (英国車としては,そうなる)。船便を含めて,3ヶ月で納品される。日本とヨーロッパの OEM は,数十年にわたって大量カスタマイズと受注生産を行ってきた。フォード・ディーラーでは,米国式の方法で,在庫品が手に入り,気にしなければ ハンドルが逆側にあることもある。

アメリカの自動車会社は小型で利益の少ない車を作りたがらないため、主に高級SUVしか販売していないという問題がある。しかし、日本の購入者が望んでいるのはそれではない
混雑した都市に直面した多くの日本の消費者は,市場の3分の1以上を占める軽自動車と呼ばれる小型の国産車を好んでいる…。日本のトヨタ自動車やホンダでさえ,米国で人気のモデルを日本の消費者に購入させることができない。トヨタRAV4やホンダのCR-Vなどの小型スポーツ・ユーティリティー・ビークルは,日本の消費者には大きすぎると思われている。

「米国車を日本の運転環境やその他の条件に合わせるために車両仕様を綿密に(painstaking)調整し,強力な販売網を構築しなければ,日本での普及はあり得ない。これは20年にわたる努力の賜物だ。」と,匿名を条件に語ったトヨタ幹部は述べた。ジャガー・ランド・ローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン最高経営責任者は,日本での米国車の販売低迷は閉鎖的市場を意味するのではなく,むしろ「50年間にわたるデトロイトの完全なる努力不足」を反映していると語った。

マーケティングの不足:

日本のフォードやシボレーのディーラーに調査に出かけてください。数分以内に,彼らは何も売ろうとしていないと判断するだろう。デトロイトは 2008年以来,日本の自動車ショーをボイコットしている。広告も出していない。

マーケティングの欠如について言及したか?

「もちろん,米国車は日本で売れない。」と増井氏は言う。彼の米国車に対する賞賛は,メーカーのマーケティング戦略にまで及んでいない。「アメリカ車は悪いイメージがある。燃費が悪いし,故障する。」と彼は言う。「もうそんなことはないが,ディーラーは人々を説得する努力をしない。テレビ・コマーシャルは見たことがない。自動車ショーに行っても,米国車はそこにない。」

もう飽きてきた?米国企業が日本で車をあまり売らない理由が分かっただろうか。関税はゼロだし,非関税障壁でもない。日本のほうが信頼性の高い車を製造しているし,小型車も製造しているし,右ハンドル車も製造しているし,顧客を優遇しているし,商品を宣伝している。米国の自動車会社はこうしたことを一切やっていないし,一度もやろうとしたこともない。日本で車があまり売れないのも不思議ではない。
(転載了)
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理屈が通じる相手ではないので 交渉には 別のカードが必要となるでしょう。
米国の消費者の声にも期待したいところです。
因みに 下図は ‘REUTERS’ による 2024年,米国の国別 貿易収支を示しています。

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