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2025年4月24日 (木)

トランプは未来が見えているのか? 科学者の警告。

The Guardian’,Apr.20,2025付け
I served on the Deepwater Horizon inquiry commission. Trump has us headed for a new disaster by Terry Garcia
「私はディープウォーター・ホライズン事故調査委員会に所属していた。トランプ政権は私たちを新たな災害へと向かわせている。テリー・ガルシア」
の見出し記事を下記,拙訳・転載します。
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Cuts to science, environmental and safety agencies are a rejection of hard-won knowledge gained from studying the disaster that occurred 15 years ago.
科学,環境,安全機関への予算削減は,15年前に発生した災害の研究から苦労して得られた知識の否定である。

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先月,私は,17年間,エグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高科学・探査責任者を務めていた ‘National Geographic’ の元従業員と現従業員約500名と共に,トランプ政権による科学への無謀な攻撃に公然と反対の立場を取るよう訴えた。
私たちの書簡では,廃止されるプログラムは「我が国の経済の成功に不可欠であり(imperative),私たちの進歩と幸福の基盤である。それらは私たちをより安全で,より強く,より豊かにしてくれる。」と指摘し,これらのプログラムを骨抜きにすること(gutting)は破滅を招くと警告した。

この危険に直面して,誰も沈黙することはできない。

これは,米国史上最も重大な二大環境災害:「エクソン・バルディーズ号(the Exxon Valdez)」と「ディープウォーター・ホライズン号(Deepwater Horizon)」原油流出事故に深く関わったという,独自の視点から述べたいことである。15年前の日曜日,「BP ディープウォーター・ホライズン/掘削リグ」で大規模な爆発が発生し,メキシコ湾を壊滅させる(devastated)環境大惨事(environmental catastrophe)を引き起こした。
この爆発により300万バレル以上の原油が流出し,ルイジアナ州からフロリダ州にかけて1,300マイル(約2100km)の海岸線が汚染された(polluted)。11人の命が失われ,生態系は破壊され(ravaged),経済的損失は数十億ドルに上った。

私は,「BPディープウォーター・ホライズン」原油流出事故に関する国家委員会に所属し,事故の根本原因を調査した。それ以前は,連邦政府による「エクソン・バルディーズ号」原油流出事故復旧計画の実施を主導した。
私は,これらの事故によってもたらされた人的・経済的損失を目の当たりにしてきた。何世代にもわたって海で生計を立ててきた男女が,突然,生活様式そのものが失われる可能性に直面した。

過去の痛ましい教訓にもかかわらず,私たちは再び破滅へと突き進んでいる。トランプ政権による科学,環境,安全機関の人員削減と事業削減,そして環境規制の全面後退(wholesale rollback)は,我が国を守るために何十年にもわたって積み重ねられてきた進歩を水の泡にしてしまう(unravel)恐れがある。これらの行動は単に誤ったものであるだけでなく,過去の危機から苦労して得られた(hard-won)知識を否定する危険な行為であり,私たちが負う余地のない賭けである。

トランプ政権による数々の憂慮すべき動きの中には,「ディープウォーター・ホライズン号」惨事を受けて実施された沖合掘削の安全対策を弱める計画,例えばバイデン政権による北極圏を含む沿岸部の脆弱な地域での掘削禁止措置の撤回や,原油流出事故対応を担当する地域事務所の閉鎖などがある。これらの対策を撤廃することは,甚大な人的・経済的損失を伴って得られた教訓を冷酷に(callous)無視する姿勢を示している。

「エクソン・バルディーズ号」と「ディープウォーター・ホライズン」の教訓(cautionary tales)が歴史の中に消え去り,次の恐怖が襲ったときに繰り返されるのを許してはならない。

憂慮すべきことに(disturbingly),これらの措置は,政府の効率性回復を口実として(guise),環境規制と監督を弱体化させようとする大規模な取り組みのほんの一部に過ぎない。環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)の健康と安全に関する規制が最近,数十件も撤廃され,同庁の科学研究局も廃止される計画が報じられた。
政権はこれらの措置によって米国のエネルギー資源が解放され(unleash),生活費が下がると主張しているが,実際には,確実に達成されるのは,私たちの大気と水を清潔に保つ基本的な保護体制を損なうことだけである。私が1997年から1999年末まで副長官を務め,それ以前は法務顧問を務めていた米国海洋大気庁(NOAA:the National Oceanic and Atmospheric Administration)の大量解雇と解体計画は,コスト削減とは全く関係がない - まさに科学への攻撃(outright assault on science)である。
差し迫った脅威を理解し,軽減するために不可欠な,海洋の健全性を監視し,生態系の変化を追跡し,気候変動の影響を研究するプログラムを標的にすることは,私たちを将来の危険に対して盲目にし,無防備な状態に陥らせることになる。

科学研究への資金削減は,被害を増幅させ,革新的な解決策を創出し,リスクを評価し,危機に効果的に対応する能力を脅かす(jeopardizing)。2010年には,「ディープウォーター・ホライズン」油井が破裂した周辺海域の海洋状況に関する基本的なデータさえも不足していた。この重要な知識の欠如は,深海における油処理剤(oil dispersants)の使用による影響の理解を含む,対応と復旧の取り組みを阻害した(hindered)。
流出事故後,政府による科学研究への強力な支援により,研究者は新たな対応・浄化技術の開発,長期的な生態系への影響の理解向上,そして環境・安全政策の策定に役立つ重要な知見の提供を行うことができた。政府の支援がなければ,これらの進歩は不可能だっただろう。そして,資金が削減される将来においては,これらの進歩は不可能となるだろう。

トランプ政権は,自らの行動が官僚的負担(bureaucratic burdens)を軽減し,経済成長を促進すると主張しているが,これは誤りであり,意図的に誤解を招くものである。これは国家規模の心理的虐待(gaslighting)である。唯一確実な結果は,リスクの負担が地域社会,中小企業,そして一般の米国民に転嫁されることになる。居住環境(habitats)と生活(livelihoods)の破壊は,環境災害の抽象的な結果ではない。
環境災害は家族を壊滅させ(devastate),経済を麻痺させ(cripple),食料供給を汚染し(poison),地域社会を何十年にもわたって苦しめる。企業は閉鎖され(boarded up),地域住民は人生を変えるような健康被害に苦しむ。「ディープウォーター・ホライズン」原油流出事故の後,商業漁業,レクリエーション・フィッシング,観光業,そして不動産価値の損失は数百億ドルに達し,浄化と復旧の費用は600億ドルを超えた - これは,予防措置に必要な費用をはるかに上回るものである。

トランプとその業界関係者は,このような出来事を予期せぬ悲劇,恐ろしい災難(mishap),痛ましい事故として描くだろう。しかし,それを鵜呑みにしてはならない(Don’t buy it)。

この厳粛な(somber)記念日を迎えるにあたり,「エクソン・バルディーズ号」と「ディープウォーター・ホライズン号」の反面教師(cautionary tales)を歴史の中に消し去り,次の惨劇が襲った時に繰り返されるのを許してはならない。科学と環境保護こそが,大惨事に対する私たちの第一の防衛線である。今こそ,政府に対し,この狂気(madness)を止め,強力な環境・安全規制,徹底した科学研究,そして私たちの健康と共有資源を守る任務を負う機関への適切な資金提供を約束するよう求める時である。科学を無視し,規制を撤廃することの代償はあまりにも大きい。

テリー・ガルシア(Terry Garcia)は,‘National Geographic’ のエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼最高科学・探査責任者を17年間務めた。また,商務省海洋大気局(commerce for oceans and atmosphere)次官,NOAA副長官,そして NOAAの法務顧問も務めた。
(転載了)
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米国が 自ら一等国の座から降りつつある感を強くします。
食い止める常識と良識を備え,それなりの力を持つ人がいないわけがないと思いますが ・・・。

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