« 山手線,内回りと外回りが 良く分らなかったが ・・・。 | トップページ | BARACUTA G9 の シャツ? »

2025年5月29日 (木)

2017年に出版された,トランプのメンタル・ヘルスに関する本

常人の考えを超えた言動を貫く トランプ大統領を,米国の精神科医や心理学者は どう捉えているのかを調べると,1期目の大統領職の時代に 出版された本がありました。
題して “The Dangerous Case of Donald Trump”(ドナルド・トランプの危険な症例)。

この本を紹介する 英文Wikipediaを 読んでみました。
下記,拙訳・転載します。

********************
ドナルド・トランプの危険な症例

001_20250527193601 『ドナルド・トランプの危険な症例』 は,法医学精神科医(forensic psychiatrist)のバンディ・X・リー(Bandy X. Lee)が編集した2017年の書籍で,27人の精神科医(psychiatrists),心理学者(psychologists),その他のメンタル・ヘルス専門家によるエッセイが収録され,ドナルド・トランプ米大統領の精神状態が「国家と個人の幸福(nation and individual well being」 に及ぼす「明白かつ差し迫った危険(clear and present danger)」(*映画「今そこにある危機」(1994)の原題と同じ)について論じている。第2版では,エッセイが追加され,改訂・拡充された。リーは,本書はあくまで公共サービス(public service)であり,利益相反(conflict of interest)を回避するため,印税はすべて公共の利益のために寄付されたと述べている。

Synopsis / 概要

著者らは,トランプの精神状態(mental health)が米国民の精神状態に影響を及ぼし,彼の危険な病理(pathology)によって,国が戦争に巻き込まれ(involving),民主主義そのものが損なわれるという重大な(grave)リスクに晒されていると主張している。

その結果,著者らは,トランプの大統領就任は,米国の精神科医が警鐘を鳴らすことを許容するだけでなく,義務付ける緊急事態を呈していると主張している。精神科医が公人(public figures)を直接診察することなく専門的な意見を述べることは倫理に反する(unethical)とする「米国精神医学会のゴールドウォーター・ルール」(the American Psychiatric Association's Goldwater rule)に精神科医が違反していると繰り返し非難されているものの,著者らは,危険性を指摘し評価を求めることと診断(diagnosis)は異なると主張している。
著者らは,米国精神医学会(the American Psychiatric Association)が専門的規範(professional norms)や基準を変えていると批判し,政治的圧力の下で合理的な倫理ガイドラインを言論統制法(gag rule)に変えてしまうのは危険だと主張している。

Reception / 反応

スタンフォード大学ロビンソン・アメリカ史教授エステル・フリードマン(Estelle Freedman)は,この本について次のように述べている:

この洞察に満ちた(insightful)コレクションは,専門家が過去にファシスト指導者や不安定な(unstable)政治家にどのように対応してきたかという歴史的認識に基づいている。差し迫った(imminent)危険に対する「警告義務(duty to warn)」に照らし,公務員のメンタルヘルスに関する発言を抑制する(restraining)倫理性について,米国の精神医学(psychiatry)が再評価した(reassessed)重要な転換点を記録した貴重な一次資料(primary source)である。

医学と法律の専門家が,トランプの行動に関する診断(diagnoses)を思慮深く評価し,政治候補者を精査し(scrutinize),クライアントの不安に対処し,社会構造に及ぼす「トランプ効果」を評価する方法を鋭く(astutely)探究している。

バートン・スウェイム(Barton Swaim)はウォール・ストリート・ジャーナル紙でこの本を評して,「著者らの診断が異なるということは,精神医学の分野,あるいはこの本の価値に大きな信頼を与えるものではない。」と書き,エッセイの著者らは「偏執的(paranoid)」と思われると書いた。

ニューヨーカー誌のジーニー・サック・ガーセン(Jeannie Suk Gersen)によると,「トランプの精神状態をめぐっては奇妙な総意が形成されつつあるようだ。」と述べており,その中にはトランプの大統領としての適性(fitness)を疑う民主党員や共和党員も含まれている。

2017年9月に ‘Salon’ に再掲載されたブログ記事で,ジャーナリストのビル・モイヤーズ(Bill Moyers)は「今秋出版される書籍の中で,『ドナルド・トランプの危険な症例』 ほど緊急性,重要性,そして物議を醸すものはないだろう。」と記した。ロバート・ジェイ・リフトン(Robert Jay Lifton)とのインタビューで,モイヤーズは トランプが「反駁の余地のない(irrefutable)証拠に反する,ますます(increasingly)奇妙な(bizarre)発言をしている。」と述べた。

リフトンは 「彼は現実と明確に接触していないが,それが真の(bona fide)妄想(delusion)と言えるかどうかは確かではない。」と述べた。例えば,トランプがバラク・オバマ前大統領はケニア生まれだと主張した際,「彼はその嘘を巧みに扱っていた(manipulating)だけでなく,間違いなく部分的にはそれを信じていた。」とリフトンは述べた。

カルロス・ロサダ(Carlos Lozada)はワシントン・ポスト紙で,多くの政治家や評論家がトランプを「狂っている(crazy)」と呼んだり,彼の精神状態を疑ったりしていると記した。本書では,精神衛生の専門家たちがその主張を検証し,「トランプ氏のように精神的に不安定な人物に,大統領の生殺与奪の権限(life-and-death powers)を委ねる(entrusted)べきではない。」と結論づけている。

ロサダは,これらの結論は「説得力がある(compelling)」 としながらも,うつ病(depression)などの精神疾患を抱えた大統領が効果的な場合もあれば,精神疾患のない大統領が危険な場合もあると述べている。ロサダは後に,この本を2017年に読んだ「最も大胆な(most daring)」本として挙げている。

2022年9月,それぞれ,ニューヨーク・タイムズ紙とニューヨーカー誌の記者ピーター・ベイカー(Peter Baker)とスーザン・グラッサー(Susan Glasser)が著した著書 『ザ・ディバイダー:ホワイト・ハウスのトランプ,2017-2021The Divider: Trump in the White House, 2017–2021)』 は,ジョン・F・ケリー(John F. Kelly)が20177月から20191月までトランプ大統領の首席補佐官(chief of staff)を務めていた際に,この本を密かに購入していたと報じた。この本のためにケリーにインタビューした著者らによると,ケリーは,不安定で(insecure),自己中心的で(egotistical),病的な嘘つき(pathological liar)だと考えていたトランプに対処する上で,この本が役立つと考えていたという。
(転載了)
*************************

002_20250527203901

メンタル・ヘルスを疑われるトランプが 2期目を務めています。

| |

« 山手線,内回りと外回りが 良く分らなかったが ・・・。 | トップページ | BARACUTA G9 の シャツ? »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 山手線,内回りと外回りが 良く分らなかったが ・・・。 | トップページ | BARACUTA G9 の シャツ? »