米国,ミサイル防衛システム “Golden Dome” を計画
トランプ米大統領は5月20日,次世代ミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」の設計を選定したと発表しました。
同防衛システムの費用は約1750億ドルに上り,「全てを」米国 で製造すると述べ,自身の任期が終了する2029年1月までに運用開始されるとの見通しを示しました。
ただ,資金面の不透明感などから,実際の運用には数年を要するとみられます。
トランプが1月に整備を指示していたゴールデン・ドーム計画は,飛来するミサイルを検知,追跡,迎撃するための衛星ネットワーク構築を目的とし,数百基の衛星を配備する可能性があるとのことです。
このプロジェクトの基本能力は,ロッキード・マーティン製のTHAADシステムやイージス・アショア(Aegis Ashore)システム,レイセオン(Raytheon)製のパトリオット地対空ミサイルといった既存システムに依存する予定です。
ロッキード・マーティン(LOCKHEED MARTIN)社のサイトに示された “Golden Dome for America” を下記,拙訳・転載します。
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Revolutionizing U.S. Homeland Missile Defense
米国本土ミサイル防衛の革新
ゴールデン・ドームは多層防衛の盾(layered defense shield)として機能し,揺るぎない精度で米国本土を守り,国家の安全と強靭性を確保する。
“Golden Dome for America” は,力による平和の実現と,トランプ大統領のビジョンである敵対勢力(adversaries)による本土攻撃の抑止力(deterring)強化を推進する革新的な構想である。この次世代防衛シールドは,飛来する弾道(incoming projectiles)を特定し,軌道(trajectory)を計算し,迎撃ミサイル(interceptor missiles)を発射して飛行中に破壊することで,本土を守り,米国の強さを示す。
THE CHALLENGE: Mobilize American industry and innovation to deliver the first Golden Dome for America defenses by the end of next year.
課題:米国の産業とイノベーションを結集し,来年末までに最初のゴールデン・ドーム防衛システムを実現する。
実戦で実証されたこの基盤を展開すると同時に,米国のイノベーションの粋を集め,宇宙配備型迎撃ミサイル(space-based interceptors)や極超音速防衛(hypersonic defenses)といった画期的な技術を迅速に開発することで,米国のゴールデン・ドームが敵の脅威(adversary threats)に大きく先んじた存在であり続けることを保証する。
THE APPROACH: The fastest, most efficient path to a Golden Dome for America is to bring the best of the defense and commercial industries together as a whole of industry approach.
アプローチ:米国にとってのゴールデン・ドーム実現への最速かつ最も効率的な道は,防衛産業と民間産業の最良の部分を結集し,業界全体で取り組むことである。
これはマンハッタン計画規模のミッションであり,米国の安全保障にとって緊急かつ極めて重要である。
ロッキード・マーティンは,業界最高峰の企業,新興企業,そして大手テクノロジー企業と提携し,国家の安全を守る準備ができている。我々はMDA(maritime domain awareness:海上領域認識)の C2BMC (Command, Control, Battle Management, and Communications:指揮統制・戦闘管理通信)ナショナルチームを率い,世界中の部隊を年中無休体制(24×7)で繋ぐ,世界最強のミサイル防衛ソフトウェア・ネットワークの構築に成功した。
我々は,業界全体と連携し,最高の技術を戦闘員に提供する能力を実証してきた。また,防衛,民間テクノロジー企業,そして新規の請負業者と既に提携関係にあり,実績のある技術と次世代の技術の両方を戦闘に投入している。
THE RISK: If a missile is coming over the horizon, that’s not the time to do beta testing. Build on a combat-proven foundation today, while you innovate for the future.
リスク:ミサイルが地平線を越えて飛来する時,ベータ・テスト(*開発最終段階で行われる実地試験)を行うべき時ではない。実戦で実証された基盤を今こそ構築し,将来に向けた革新に取り組もう。
このミッションは,偶然に任せておくにはあまりにも重要である。ミサイル防衛には,AIやソフトウェアの専門知識(expertise)だけでは不十分である。ミッションの決定的瞬間に,電光石火の速さ(lightning speed)と高精度で動作する必要のある,世界中に広がる複雑なシステムを連携させることが重要である。
THE SOLUTION: Lockheed Martin has the proven, mission-tested capabilities and track record of integration to bring this effort to life.
解決策:ロッキード・マーティンは,この取り組みを実現するための,実証済みのミッション・テスト済みの能力と統合実績を有している。
実戦で実証された基盤を備えた当社のオープン・アーキテクチャ・アプローチにより,民間,防衛,そして新規の請負業者の優良企業が,画期的な(game-changing)イノベーションをシステムに導入し,射程範囲の拡大,領土のカバー範囲の拡大,開発期間の短縮,そして抑止力の強化を実現できる。
このミッションは,実証されていない技術に任せることはできない。実績のある能力を持つプロバイダー,つまり,高い信頼性,大規模性,そしてニーズを先取りした最高のイノベーションを提供できるプロバイダーと協力しなければならない。
ミッションと成功に必要なパートナーシップに重点を置くことで,我々の革新的なソリューションは,祖国を守り,米国の継続的な安全と繁栄を確保する。
(転載了)
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