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2025年6月 5日 (木)

未来の歴史家を悩ますであろう,トランプに関する書籍

トランプに関して書かれた多くの書籍から 1冊の紹介を 英文Wikipedia で読んでみました。
下記,拙訳・転載します。

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Confidence Man: The Making of Donald Trump and the Breaking of America
「コンフィデンス・マン: ドナルド・トランプの誕生と米国の破綻」

著者 Maggie Haberman(マギー・ハバーマン)
      1973年1030日生まれ。米国人ジャーナリスト。‘The New York Times’ のホワイト・ハウス特派員,‘CNN’ の政治アナリスト。以前は,‘the New York Post’,‘the New York Daily News’,‘Politico’ で政治記者として勤務していた。これらの紙面でドナルド・トランプについて執筆し,‘The New York Times’ で 彼の選挙運動,初代大統領時代を取材して著名人となった。

ジャンル            non-fiction
出版社               Penguin Press
発行日               October 4, 2022
ページ数            608
ISBN               978-0-593-29734-6

Content / 内容

001_20250528125501 本書の前半は,大統領選への立候補以前のトランプの経歴を扱っている。ショーン・ウィレンツ(Sean Wilentz)は,本書が「1970年代後半から80年代にかけてのニューヨークの,ペテン師(hustlers),ギャング(mobsters),政治ボス(political bosses),おべっか使いの(compliant)検察官,タブロイド紙のスキャンダル屋(tabloid scandalmongers)が渦巻く半地下の社会におけるトランプ氏の台頭(ascent)に特に重点を置いている。」と述べている。

本書は、エド・コッホ(Ed Koch),ジョージ・スタインブレナー(George Steinbrenner),ロジャー・ストーン(Roger Stone),ルパート・マードック(Rupert Murdoch),ロジャー・エイルズ(Roger Ailes),ルディ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani),ロバート・モーゲンソー(Robert Morgenthau),そして特に彼の師(mentor)であるロイ・コーン(Roy Cohn)といった当時の著名人とのトランプ氏の親密な関係を描いている。ジョー・クライン(Joe Klein)によると,ハバーマンは「トランプが最初の妻イヴァナとの離婚を,ゴシップコラムニストのリズ・スミス(Liz Smith)とシンディ・アダムス(Cindy Adams)という2人の間で争わせ(gin),‘the New York Daily News’ で 12日間連続で報道されるに至った経緯を描いている」という。

ハバーマンは,トランプを子供っぽく,おべっかに弱く(easily influenced by flattery),些細なことに執着し(obsessed with trivialities),細部にこだわらず,助言を軽視する人物として描いている。そのため,行政府(executive branch)は「大統領の気まぐれ(whims)や気分(moods),そして敵味方についての考え方に左右され」,大統領は「国全体を自分の気分や感情に反応させるように方向転換させていた。」としている。ハバーマンは,トランプを「脆弱な自尊心(fragile ego)をいじめ衝動(bullying impulse)で覆い隠した,ナルシストでドラマを求める人物(drama-seeker)」だと結論づけている。

Critical reception / 批評家の反応

Slate’ 誌の評論家ローラ・ミラー(Laura Miller)は次のように結論づけている:「『コンフィデンス・マン』が読者に提供するものは,出版前の宣伝文句の多くが説明しているように,長年トランプを取材し,トランプを形作ったニューヨーク出身の記者による,トランプ自身の詳細な肖像である。その結果,単なるスクープの羅列ではなく,米国政治を変革した人物の肖像を描いた,権威ある伝記となっている。」

The Guardian’ 紙の書評家ピーター・コンラッド(Peter Conrad)は次のように書いている:「ハバーマンの著書は,出版前にマスコミに徹底的にリークされたスクープ満載(chockablock)だが,他の競合本と一線を画しているのは,トランプの人格と,彼の私的な悪癖(vices)が公の脅威(menaces)へと転じた経緯に対する洞察力(perceptiveness)だ。悩める精神科医として,ハバーマンはトランプの初期の人生を診断的に検証している。そこには既に彼の狂気(manias)と自己妄想(self-delusions)があからさまに(blatantly)表れていた。」

エリック・アルターマン(Eric Alterman)は ‘The American Prospect’ 紙の書評で,本書の質の高さに驚きを表明した:「しかし,なんと(lo and behold)『コンフィデンス・マン:ドナルド・トランプの誕生とアメリカの破綻』は,嬉しい驚きだった。これは単に未来の歴史家にとっての一次資料であるだけでなく,ショーン・ウィレンツ(Sean Wilentz)とジョー・クライン(Joe Klein)がそれぞれ書評で指摘しているように,文脈に沿って報告されたトランプの台頭の物語は,トランプ氏を理解する(make sense of)上で実際に役立ち,彼がいかにして共和党と主流メディアの両方を意のままに操った(bent)かを示している。」

ショーン・ウィレンツ(Sean Wilentz)は ‘The Washington Post’ 紙の書評で,本書を「我々の最高指導者を描いた,他に類を見ないほど啓蒙的な(illuminating)肖像」と評し,次のように付け加えた:「後世の歴史家たちは,トランプが国家権力の座に上り詰めたことに頭を悩ませるだろう(puzzle over)。
最も優れた歴史家は,ハバーマンの著書から,1970年代初頭からニューヨークを席巻した(overtook)社会,文化,政治,メディア,そして道徳の崩壊がなければ,トランプの台頭はどれも不可能だったことを学ぶだろう。信頼されていた機関の失態(fiasco)が,トランプというウイルス(Trumpian virus)の蔓延を許し,その蔓延を食い止めるあらゆる手段を講じず,その荒廃(devastation)から利益を得,助長し,さらにはそれを称賛したのだ。」

ジョー・クライン(Joe Klein)は ‘The New York Times’ 紙で本書を書評し,次のように結論づけた:「確かに,本書には多くの新発見(revelations)がある。しかし,本書は報道性(newsbreaks)よりも,トランプの人格に関する質の高い考察によってより注目に値する。今後何年にもわたり,米国史上最も厄介な(vexing)大統領に関する一次資料となるだろう。」

ハバーマンは,本書によって初めて明らかになる情報を 出版まで意図的に(deliberately)伏せていた(withheld)と主張する一部の報道関係者から批判された。特に批判者たちは,トランプが2020年の大統領選挙に敗れた後もホワイト・ハウスを去ることを拒否したと描写されている箇所を指摘した。この詳細は,‘CNN’ が20229月の出版直前に本書の抜粋(excerpt)を入手するまで公表されていなかった。

ハバーマンと ‘the New York Times’ の関係者は,この件やその他の出来事が実際に起こったことを,トランプが大統領を退任し,2度目の弾劾裁判(impeachment trial)が終了するまで確認できなかったとして,ハバーマンの決定を擁護した。

(転載了)
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将来 米国が健全な国であるなら,この本を読んで 何故 この男が 大統領になったのか,あるいは なれたのか,理解するのが難しいという書評があるようです。
ショーン・ウィレンツ(Sean Wilentz)の ‘The Washington Post’ 紙の書評 「信頼されていた機関の失態(fiasco)が,トランプというウイルス(Trumpian virus)の蔓延を許し,その蔓延を食い止めるあらゆる手段を講じず,その荒廃(devastation)から利益を得,助長し,さらにはそれを称賛したのだ。」

 

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