「参政党」は “Far-Right” 政党か? 海外は日本の右翼化を警戒?
7月20日に行われた参議院議員選挙の結果,自民党,公明党の低迷に反し,「参政党」が大きな躍進を遂げました。
海外メディアの報道で目立つのは この「参政党」を “Far-Right”(極右政党)と定義していることです。
例えば 21 July 2025付け ‘BBC’ 電子版は
“The rise of the far-right 'Japanese First' party”
「極右政党『日本人第一』政党の台頭」
の見出しで報じています。
下記に,拙訳(但し,原文に忠実に)・転載します。
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かつては 非主流派の(fringe)野党(opposition party)だったこの政党は,3年間,248議席ある参議院(upper house)のうちわずか1議席しか占めていなかった。
しかし,日曜日の参議院議員選挙で,参政党は 14議席を獲得し,最大の勝利(the biggest winner)を収めた。
参政党は 2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの最中に誕生し,ワクチン接種に関する陰謀論(conspiracy theories)を拡散するYouTube動画で注目を集めた(gained prominence)。
近年では,国家主義者(nationalist)の「日本人第一主義("Japanese First" agenda)」を掲げ,「外国人の静かな侵略(silent invasion of foreigners)」に警鐘を鳴らしている。
参政党の支持率上昇は,移民問題とオーバーツーリズムへの懸念(unease)の高まりを反映しており,与党も選挙の数日前に設置した新たな委員会でこれらの問題への対応を目指していた。
しかし,これらの躍進は,日本における右傾化の持続を示唆しているのだろうか?
What is the 'Japanese First' policy?
「日本人第一主義」とは?
2020年初頭に発足した参政党は,反ワクチン(anti-vaccine)や反マスク(anti-masking)のレトリックを軸にした(centred )YouTube動画シリーズで保守派の注目を集めた。
同党は「反グローバリスト」政党を標榜した選挙活動を経て,2022年に参議院で初の議席を獲得した。集会では,支持者たちがグローバリストと金融機関の陰謀(cabal)が無力な市民を支配しようとしている(conspiring to lord over)世界について語った。
最近の選挙活動では,消費税減税や児童手当の増額といったポピュリスト的な公約(populist pledges)を掲げた。しかし,同党は移民排斥を掲げるナショナリスト的な「日本人第一主義」の政策で最もよく知られており,党首の神谷宗幣氏は以前,ドナルド・トランプ米大統領の「大胆な政治スタイル(bold political style)」にインスピレーションを受けたと述べている。
参政党の公約は,ネット上で若い保守層の支持を獲得し,与党自民党(LDP:Liberal Democratic Party)の保守支持基盤を削ぐこととなった。
週末の選挙結果は,経済の逆風(economic headwinds),生活費の高騰(cost-of-living crisis),そして米国との貿易交渉に苦戦する日本において,国民の信頼獲得(inspire confidence)に苦戦する自民党総裁・石破茂首相に対する有権者の不満を浮き彫りにした。
神田外語大学の日本研究講師,ジェフリー・ホール(Jeffrey Hall)は,より右派政党(more right-wing parties)への支持が保守派有権者を自民党から引き離していると指摘する。
「安倍前首相の支持者の多くは,石破首相を保守的ではないと考えている。」とホール氏は指摘する。
「彼らは,石破首相には歴史に対する国家主義的な見解がなく,安倍首相のような強い対中姿勢も持っていないと考えている。」
ホール氏は,党の勝利は「今後6年間,(参政党は)拘束がはるかに少なくなり,はるかに自由に発言できるようになることを意味する。」と付け加えた。「陰謀論,反外国人的な発言,そして非常に強い歴史修正主義的な見解(revisionist views about history)を表明できるようになる。」
しかし,今回の選挙での躍進にもかかわらず,参政党は依然として参議院で予算案を提出するために必要な議席数に達していない。そして,より議席数の多い衆議院では,わずか3議席しか保有していない。
Who is Sohei Kamiya?
神谷宗幣とは何者か?
47歳の神谷は,政治家としてのキャリアにおいて,かつては長期政権を誇った自民党に所属していた。2012年の総選挙では,当時の安倍晋三総裁が自ら神谷氏のために選挙運動を行ったが,最終的には落選した。
神谷は2020年3月に参政党を立ち上げ,2022年の参院選で同党から唯一人 当選を果たした。
元自衛隊予備役(reservist)の神谷は,自身の政策形成をトランプ大統領の功績だと公言し,政財界のエリート層を激しく非難してきた(railed against)。
「グローバリズムの下,多国籍企業は日本の政策を自らの目的のために変更してきた。」と,最近 鹿児島で行われた集会で神谷は訴えた。「この外圧への抵抗に失敗すれば,日本は植民地になってしまうだろう!」
今年初め,神谷氏はジェンダー平等政策(gender equality policies)は女性の就労を促し,出産を阻害するとして,その誤りを指摘し,激しい反発を受けた(faced backlash)。
党が男性に受け入れられている理由について問われると,彼は自身の「血気盛んな性格(hot-blooded)」が理由かもしれないと述べ,「それが男性の共感を呼ぶ」と主張した。
日曜日の選挙後,神谷は今後の選挙で「50~60議席」を確保し,「(党の)政策が最終的に現実のものとなる」と誓った。
また,投票後の日本テレビのインタビューで,自身の国家主義的な(nationalist policy)政策は「外国人を完全に排除する(completely ban foreigners)」ことを意図したものではないと明言し,以前の発言の一部を撤回(walk back)しようとしているようだ。
Why is there so much anger over immigration?
なぜ移民問題に対する怒りがこれほど高まっているのだろうか?
日本に居住する外国人の数は,2024年末に過去最高の380万人に達した。入国管理局によると,この数字は前年比10.5%増だが,それでも日本の総人口のわずか3%を占めるに過ぎない。
政府観光局(National Tourism Organization)によると,昨年の観光客数も約3,690万人と過去最高を記録した。
参政党は,移民問題に対する不安の高まりに乗じ,より多くの外国人を国内に受け入れる政策をとったのは自民党の責任だと非難している。
ホール氏によると,反移民の言説(anti-immigration rhetoric)は,経済が弱体化している国でしばしば表面化する。
「一部の観光客の不適切な行動やマナーの悪さ」が火に油を注ぎ,「大きな外国人問題」という印象を与えていると,彼は付け加えている。
「(参政党は)移民に対する不満,そして移民が過剰に増えているという,おそらくは根拠のない感情(unwarranted feeling)をうまく利用した(tapped into)。」と彼は言う。
日本は伝統的に移民に慎重だったが,高齢化に直面した政府は近年,労働力増強のため移民法を緩和してきた。
一部の日本人は外国人の流入に不満を抱き,犯罪の増加やインフレなどの原因を外国人にあると非難している。
選挙まで1週間を切った火曜日,政府は国民の不安を和らげることを目的とした新たな委員会を設置し,「外国人と秩序ある調和のとれた共存社会(society of orderly and harmonious coexistence with foreign nationals)」を築くことを誓った。
しかし、今となっては遅すぎたようだ。参政党の台頭(ascent)は,日本の政治情勢の転換点となるかもしれない。
「長年,日本にはポピュリスト右派(populist right),あるいは極右のポピュリスト(populist far right)はいないと言われてきた。」とホール氏は言う。「しかし,今回の結果は,日本でもポピュリスト右派が台頭する可能性があり,おそらく今後も続くだろうということを証明したと思う。」
(転載了)
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さて,日本は どこに向かおうとしているのでしょうか,海外メディアは見抜いているかも知れません。
「日本には 極右政党は存在しない。」と全日本人が いつまで言えるのか ・・・ 。
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