各国民の自国民主主義の満足度
‘Pew Research Center’,June 30, 2025付け
“Dissatisfaction with democracy remains widespread in many nations”
「多くの国で民主主義への不満が依然として広がっている」
の見出し調査結果を 下記,拙訳・転載します。
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ピュー・リサーチ・センターが2017年以来継続的に調査を行っている12の高所得国(high-income countries)では,民主主義に対する国民の不満が満足を上回り続けている。
調査対象国(カナダ,フランス,ドイツ,ギリシャ,イタリア,日本,オランダ,韓国,スペイン,スウェーデン,英国,米国)では,自国の民主主義の現状に不満があると回答した成人の中央値は64%で,満足していると回答した中央値は35%だった。
この質問を始めて8年,民主主義の機能に対する人々の全体的な満足度は低下している。2017年には,これらの国々の成人の中央値は49%が自国の民主主義の働きに満足していたが,同じく49%が満足していなかった。COVID-19パンデミック中に満足度はこの水準に戻ったが,その後さらに低下している。
これは必ずしも人々が民主主義の価値観から離れつつあることを意味するわけではない。私たちの調査によると,世界中の人々は代議制民主主義(representative democracy)を優れた政治システムだと考えている。同時に,多くの人々が政治エリートに不満を抱いており,自分たちの意見が政府に真に反映されていないと感じている。
Satisfaction with democracy varies by country
民主主義への満足度は国によって異なる
当センターが民主主義への満足度を継続的に追跡調査してきた12ヶ国に加え,今年はさらに11ヶ国で同じ質問をした。
調査対象となった23ヶ国全体では,成人の中央値58%が自国の民主主義の現状に不満を抱いており,42%が満足している。
ヨーロッパでは,民主主義への満足度は スウェーデンの75%からギリシャのわずか19%まで大きく異なる。調査対象となったアジア太平洋地域の5ヶ国(オーストラリア,インド,インドネシア,日本,韓国)でも同様に,意見は大きく異なっている。
イスラエル,そして調査対象となったアフリカ諸国やラテンアメリカ諸国では,民主主義の現状に対する評価は,肯定的なものよりも否定的なものが多い傾向にある。例えば,南アフリカでは成人の63%が自国の民主主義に不満を抱いており,満足は36%である。
Ties to views of current economic conditions
現在の経済状況に関する見解との関連性
民主主義の現状に対する人々の満足度は様々な要因によって左右されるが,経済状況への認識は重要な要因の一つである。国民の多くが経済状況が良いと回答している国では,民主主義に満足している人の割合も高い傾向にある。
インド,インドネシア,メキシコ,オランダ,スウェーデンは,民主主義と経済の両方に比較的満足している国の例である。対照的に,フランス,ギリシャ,イタリア,日本,韓国の成人は,民主主義と経済の両方の現状に満足していない傾向にある。
Changes since last year / 昨年からの変化
2024年以降,民主主義に対する満足度は5ヶ国(イスラエル,日本,ケニア,ポーランド,韓国)で低下し,他の5ヶ国(カナダ,ドイツ,南アフリカ,英国,米国)で上昇した。
満足度が向上した国のうち4ヶ国は,2024年から2025年の調査の間に国政選挙を実施した。
いずれの国でも,選挙結果を反映して党派間の見解が変化した:一般的に,選挙に勝利した政党,あるいは選挙で予想を上回った政党の支持者は,民主主義の現状に満足するようになった。
・ドイツ:2025年2月,キリスト教民主同盟(CDU:the Christian Democratic Union)とそのパートナー政党であるキリスト教社会同盟(CSU:the Christian Social Union)が連邦議会選挙で勝利した。2025年,CDUとCSUの支持者の間で民主主義への満足度は上昇した。一方,ドイツの他の2つの政党,社会民主党と緑の党の支持者の間では,満足度はほぼ横ばいだった。
・南アフリカ:アフリカ民族会議(ANC:the African National Congress)は2024年5月の南アフリカ総選挙で最多得票を獲得したものの,アパルトヘイト終結後初めて国会議員の過半数議席獲得を逃した。ANC支持者の満足度はほぼ横ばいだが,ANCと連立政権を組んだ民主同盟(DNA)支持者の満足度は上昇している。
・英国:労働党が議会で過半数を獲得し,14年間続いた保守党政権に終止符が打たれた。労働党支持者の間では民主主義への満足度が大幅に上昇した一方,保守党支持者の間ではほぼ横ばいだった。
・米国:共和党は下院で過半数を維持し,上院でも過半数を獲得し,大統領選でも勝利した。2024年の調査以降,共和党支持者の民主主義に対する満足度は大幅に上昇したが,民主党支持者の満足度は大幅に低下した。
過去1年間で民主主義への満足度が上昇したもう一つの国,カナダでは,2025年調査のフィールドワークを終えた直後に選挙が行われた。この調査では,カナダ人の10人中6人が自国の民主主義に満足していると回答し,調査実施から数週間後には,自由党が4回連続で勝利した。
当センター現地調査終了後,オーストラリア,ポーランド,韓国でも国政選挙が行われた。カナダ人と同様に,最新の調査ではオーストラリア人の約6割が民主主義に満足しており,有権者はその後,現職の(incumbent)労働党を政権に復帰させた。
ポーランドと韓国は,2024年から2025年にかけて民主主義への満足度が低下した国に含まれる。ポーランドでは,法と正義党(the Law and Justice party)の支持を受けたカロル・ナヴロツキが6月の決選投票で大統領選に勝利したが,これはドナルド・トゥスク首相率いる与党連合への反撃と広く受け止められた。
同じく6月,韓国では民主党候補の李在明が,前任者の尹錫悦率いる国民の力党(the People Power Party)を破り,大統領に選出された。尹は2024年12月に短期間の戒厳令布告を行った後,弾劾され,その後罷免された。
(転載了)
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選挙結果が,自分の思い通りではないから民主主義に不満足- と言うのは 思い違いでは?
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