‘Times Higher Education’ による “Japan University Rankings 2025”
イギリスの新聞社,‘Times’ が新聞の付録冊子として毎年秋に発行している高等教育情報誌,‘Times Higher Education(THE)’(旧称 ‘The Times Higher Education Supplement’)が,2004年から ワールド・ユニバーシティ・ランキングス(THE世界大学ランキング)を公表しており,“Japan University Rankings 2025” も発表されました。
通常 このような日本の大学ランキングでは 1位 東京大学,2位 京都大学,・・・ と並ぶのを見慣れていますが,このランキングは テーマを「教育力(teaching strength)」として 少し 変化のある結果になっています。
下記,拙訳・転載します。
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タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(the Times Higher Education:THE)の「日本大学ランキング2025(Japan University Rankings 2025)」で,日本のトップ大学を探る。このランキングは,教育力(teaching strength)に基づいて全国のトップ大学を選出している。今年は,日本全国47都道府県の257大学をランキング付けし,各大学の資源(resources),学生の教育への取り組み(student engagement),成果(outcomes),そして教育環境(environment)を評価した。
世界的に認知され,信頼されている当社の評価方法(methodology)には16のパフォーマンス指標が含まれており,そのうち3つの指標は,タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの詳細な「日本学生調査(Japan Student Survey)」に基づいている。タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの社内データ・チームによって開発されたこのランキングは,世界中の学生,研究者,政策立案者,そして業界リーダーから信頼されている。
Highlights
・東北大学は5年連続で日本の大学ランキング1位。
・京都大学は1つ順位を上げて4位となり,成果(outcomes)でトップに立った。
・国際教養大学は2020年以来初めてトップ10に返り咲き,環境(environment)分野でトップを獲得した。
・東京医科歯科大学はリソース(resources)分野で最高得点を獲得した。
・国際基督教大学は学生エンゲージメント(student engagement)で1位を獲得したが,総合ランキングではトップ10から脱落した。
下記の表で,ランキングの全容と,日本全国の大学の今年の成績をご確認ください。(*ここでは 257大学中 50位までを示す。)
私たちの分析によると,国際的な存在感が高い日本の大学は,今年,成績が向上している。
日本の大学ランキングは,大学の幅広い強みを示す4つの柱に基づいて構築されている。
タイムズ・ハイヤー・エデュケーション日本版大学ランキングは,バランスト・スコアカード方式(balanced scorecard approach)を採用している。16の個別パフォーマンス指標を統合することで,大学の総合的な強みを反映する総合スコアを算出する。この総合的な評価手法は,私たちが「柱」と呼ぶ4つの主要分野(key areas)に焦点を当てている。
今回で8版目となるこのランキングは,学生とその家族が人生における最も重要な決断の一つである「誰に教育を託すべきか(who to trust with their education)」という問いに答えるためにデザインされている。
Resources
この柱には,学生一人当たりの財政(収入)(8%)に関する指標が含まれる。これは,教育機関が効果的に教育を行うための資金を持っているかどうかを示す。また,教員の学生に対する比率(8%)は,大学に十分な教員が配置されているかどうかを示す。さらに,各機関の学術成果(the scholarly output)(7%)と職員一人当たりの研究助成金(5%)も評価する。
それぞれの学術分野の専門家である教員を擁することは,学生の教育体験を大幅に向上させることができる。最後の指標は,大学入学希望者が取得した全国模擬大学試験の点数(the national mock university exam scores)(6%)を測定し,特定の大学への入学に必要な学力(the academic calibre)と,優秀な学生の間での人気度を測る指標となる。
Engagement
この柱は,高校アドバイザー調査と全国学生調査という2つの情報源から大学に対する意見を測定している。高校アドバイザー調査は,毎年1,000校から2,000校の日本の中等教育学校の学生キャリア・アドバイザーの意見を収集している。
この調査では,アドバイザーに対し,世界最高水準の教育を提供していると考える大学を最大15校(6%)まで,また,学生の能力開発に最も優れていると考える大学を最大15校(6%)まで挙げていただくよう求めている。また,過去2年間の学生調査のデータも活用している。7つの質問への回答は,以下の3つの指標に使用される。
・エンゲージメント指標(the engagement metric)(6%)は,大学での講義が(1)批判的思考(critical thinking)をどの程度支援しているか,(2)学生が学んだことの関連性をどの程度理解しているか,(3)学生が学んだことを実社会に応用しているか,(4)学生の意欲をかきたてる(challenge)授業を提供しているかを問う4つの質問のスコアを使用する。
・インタラクション指標(the interaction metric)(6%)は,学生が (1)教職員と交流する機会,(2)仲間と協力する(collaborate with their peers)機会をどれだけ持っていたかを問う2つの質問のスコアを使用する。
・推薦指標(The recommendation metric)(6%)は,学生が友人や家族に大学を推薦する可能性を問う1つの質問のスコアを使用する。
Outcomes / 成果
この柱は,‘THE’ が毎年実施している世界の主要な学者を対象とした学術評判調査における日本の学者の投票に基づき,日本の大学における総合的な学術的評判(academic reputation)(8%)を分析したものである。この調査は,優れた教育において最も高い評価を得ている大学を特定するために役立つ。また,大学が,市場が求める卒業生を輩出しているかどうかを判断するために,雇用主からの大学の評判(8%)も考慮する。
これは,700社以上の上場企業および非上場企業の人事部門を対象とした調査に基づいている。各部門は,各大学の従業員の強みに基づいて,最も優れていると考える大学を最大10校まで挙げるよう依頼された。各部門は,挙げた大学ごとに調査に回答し,複数の分野で各大学の従業員を評価した。
Environment
この柱では,各キャンパスの学生と教職員の構成を調査し,多様性があり,支援的で,インクルーシブな大学環境に身を置くことができるかどうかを学生が判断するのに役立つ。キャンパスにおける留学生(5%)と外国人教職員(5%)の割合を検証する。これらは,大学が世界中から優秀な人材を惹きつけることができるかどうかを示す重要な指標である。
また,異なる背景を持つ学生が互いに学び合う機会を持つ多文化キャンパスを育んでいる(cultivated)大学についても検証する。さらに,国際化の2つの側面:すなわち,様々な種類の国際交換プログラムに参加する学生数(5%)と,日本語以外の言語で提供される授業数(5%)についても検証する。
注:過去2回のランキングでは過去のデータを使用していたが,今回は最新の国際交換プログラム参加学生数を使用している(新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより,これらの数値は大きく影響を受けたため)。今回のランキングで使用されている数値は,2023年度のものである。
Data sources
ランキングのデータは,様々な情報源から得られている。これには,大学各機関が自ら提出したデータに加え,エルゼビア(Elsevier),ベネッセ・コーポレーション(Benesse Corporation),日経ヒューマン・リソース,日本政府,そしてTHE Academic Reputation Surveyから収集したデータが含まれる。これらのデータは,ほとんどの場合,各指標に付与した値を他の指標と適切に比較できるよう正規化されている。
Rankings table
各柱のスコアは,大学が各柱の上位150位以内にランクインしている場合にのみ提供され,総合ランキングで上位100位以内にランクインしていない大学にはバンド・スコアが付与される。
(転載了)
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旧七帝大が トップ10内を堅持し,その他 トップ10入りは 東京科学大学(東工大),筑波大学,国際教養大学(公立)の三大学でした。
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