計画中の駐英・中国大使館の地下に秘密の部屋が-英国は許可するのか?
‘BBC’,8 Aug. 2025付け
“UK asks China to explain blanked-out embassy plans”
「英国,中国に大使館計画の白紙部について説明求める」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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Deputy Prime Minister Angela Rayner has given China two weeks to explain why parts of its plans for a new mega-embassy in London have been blanked out.
アンジェラ・レイナー副首相(Deputy Prime Minister Angela Rayner)は,ロンドンに新設する巨大大使館(mega-embassy)の計画の一部が白紙のままの理由を中国に2週間以内に説明するよう求めた。
広大な(sprawling)新大使館に関する中国の計画は,ロンドンの金融街に近い立地が スパイ活動(pose an espionage)のリスクとなるのではないかとの懸念を引き起こしている。
タワー・ハムレッツ区議会(Tower Hamlets council)に提出された計画書では,地下室を含む複数の部屋が「セキュリティ上の理由により白紙(redacted for security reasons)」とされている。
駐英中国大使館の広報担当者は,申請提出にあたり 「英国の計画政策とガイダンス,そして関係者全員の意見を十分に考慮した」と述べた。
「駐英の中国大使館は,両国民間の理解と友好関係の促進,そして両国間の互恵的な協力の発展に尽力している。」と広報担当者はBBCに語った。
「新大使館の建設は,こうした責任をより良く果たす上で役立つだろう。」
来月初めにこのプロジェクトの行方(fate)を決定する予定のレイナーは,8月20日までに北京政府に回答を求めている。
中国は2018年,ロンドン塔近くの旧ロイヤル・ミント・コート(Royal Mint Court)に建設予定の新大使館の敷地を2億5500万ポンドで購入した。2万㎡の敷地面積を誇るこの施設は,実現すればヨーロッパ最大の大使館となる。
一部の反対派は,ロイヤル・ミント・コートの敷地が,ロンドン・シティの企業の機密データを伝送する近くの光ファイバー・ケーブルを中国が盗聴することで,英国の金融システムに侵入する(infiltrate)可能性があると懸念している。
香港の民主化運動家たちは,中国政府がこの巨大な大使館を政治的反対派への嫌がらせや拘束の場として利用するのではないかと懸念している。
また、近隣住民も,この大使館が安全上のリスクとなり,大規模な抗議行動を引き起こすことを懸念している。
この敷地を新たな大使館に転用するという中国の申請は,以前にタワー・ハムレッツ地方議会(Tower Hamlets, the local council)によって却下されたが,レイナーは昨年手続きを主導し,9月9日までに最終決定を下す予定である。
提案されている複合施設には,オフィス,広大な地下エリア,200人の職員用住宅,そして大使館(Embassy House)と大使館敷地内の別の建物を結ぶ新たなトンネルが含まれる予定である。
レイナーは,申請を担当する計画コンサルタント宛ての書簡の中で,削除部分(redactions)は「灰色で塗りつぶされていた」2棟の建物の内部部分に関するものと思われると述べた。
しかし,計画調査に提出された関連文書の中には,空白の情報の一部が記載されているものもあると付け加えた。
住宅担当大臣(housing secretary oversees planning matters)として計画事項を監督するレイナーは,中国大使館に対し,どの文書が黒塗りされたのかを「正確かつ包括的に(precisely and comprehensively)」特定し,その理由を説明するよう求めた。
レイナーは,申請の検討は「初期段階にあり,まだ見解は定まっていない。」と付け加えた。
内務省(The Home Office)と外務省(the Foreign Office)も書簡のコピーを受け取った。
書簡には,内務省が「規制されていない一般人の立ち入り(unregulated public access)」を防ぐため,大使館敷地の周囲に新たな「厳格な境界(hard perimeter)」を設けるよう要請したと記されており,そのためには更なる計画申請が必要になる可能性があると述べている。
北京による大使館設置申請は、2022年にタワー・ハムレッツ区議会によって安全と治安上の懸念から当初却下された
労働党が政権を握ってから1か月後の2024年8月に,同一の申請が同区議会に再提出された。
8月23日,スターマー首相(Sir Keir Starmer)は習近平国家主席と電話で初会談を行った。スターマー首相はその後,習近平国家主席が大使館設置問題を提起したことを確認した。
保守党政権末期に冷え込んだ中国との関係改善を図る政府の試みの中,レイナー氏はその後,この問題を区議会の管轄から外す権限を行使した。
上級大臣たちは,計画に若干の修正が加えられるのであれば賛成の意向を示している。
保守党の影の国家安全保障担当大臣(national security minister)アリシア・カーンズ(Alicia Kearns)は,労働党政権(the Labour government)が「習近平国家主席の要求への譲歩(appease)を急ぎすぎた」ため,「国民の安全を守ることに関して油断している」と非難した。
自由民主党(the Liberal Democrats)はレイナーに対し,「真摯に受け止め(take the bull by the horns),最終的に中国の申請を阻止する」よう強く求めた。
「政府が土壇場でようやく(at the eleventh hour),北京の計画について根本的な疑問を投げかけているのは驚くべきことだ。」と,自由民主党のロンドン担当報道官(the party's spokesperson for London)ルーク・テイラーは付け加えた。
(転載了)
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完成すると 内部への立ち入りは 不可能となるのでしょうから 計画段階でチェックするのは 当然でしょう。
何をやるか,常識を超える国のやることです。
結果は?
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