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2025年8月10日 (日)

トランプ関税政策への 各国の対応状況

赤沢亮正経済再生担当相は8月7日,トランプ米政権が一律15%の相互関税を上乗せしたことについて,「米側から今後,適時に大統領令を修正すると説明があった。」 と明らかにしました。日本との合意と異なる内容で適用されたことは米政府の事務手続きのミスによるものだったと指摘し,合意よりも多く支払われた分については,7日にさかのぼって還付されるとのことです。
トランプ政権と米国の事務方の杜撰さ,あるいは 対象国に対する軽視,不誠実さが明らかになりました。
子供の頃(60~70年前)憧れた,偉大な国 アメリカは どこに?

それにしても 世界に課した関税で 各国は対応に苦慮しているようです。

The Guardian’,Aug.7,2025付け
More than 60 countries scramble to respond to Trump’s latest tariffs
「トランプ大統領の最新の関税措置に60ヶ国以上が対応に追われる」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。

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Industry representatives warn of job losses and say decision could be ‘nail in the coffin’ for those exporting to the US
業界関係者は雇用喪失を警告し,今回の決定は米国への輸出企業にとって「致命傷」となる可能性があると述べている。

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ドナルド・トランプ大統領が木曜日(86日)に発効した米国の新たな関税措置を受け,世界60ヶ国以上が対応に追われている。

スイス,ブラジル,シリアにはそれぞれ10%39%40%41% の関税が課され,数十年にわたる世界貿易体制が揺るがされたことで,富裕国,貧困国の業界関係者は雇用喪失の恐れを警告した。

トランプ大統領の関税脅迫(tariff threats)がワシントン時間87日 午前01分に現実のものとなったことを受け,世界中の(all over the globe)指導者たちは不測の事態(contingencies)の対応に努めている。

ブラジル政府は,影響を受ける企業への国家支援策を計画していると発表した。ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領は,これらの関税は「容認できない脅迫だ(unacceptable blackmail)」と述べた。

スイスは,カリン・ケラー=ズッター大統領がワシントンを急遽訪問(last-gasp mission)したにもかかわらず,業界団体スイスメム(Swissmem)が「恐ろしいシナリオ(horror scenario)」と表現した39%の関税発動を阻止できなかったことを受け,米国との新たな協議を模索していると述べた。
ケラー=ズッター大統領との緊急会談後,スイス政府は声明を発表し,関税は「スイスの輸出志向型経済に大きな負担をかける」と述べた。
ケラー=ズッター大統領は記者団に対し,「影響を受ける産業,企業,そしてその従業員にとって,これは極めて困難な状況だ。」と述べた。

台湾も米国との協議を継続している。頼清徳総統は,主要同盟国である米国に課された20%の関税は「一時的なもの(temporary)」だと述べた。

アイルランドは,EUと米国の間で関税上限を15に設定する協定に縛られているが,トランプの標的(crosshairs:照準線)となっているインテル,ファイザー,ジョンソン・エンド・ジョンソンなど米国の多国籍企業に大きく依存する経済の多様化に向けた新たな計画を発表すると述べた。

トランプがレソト(Lesotho)に対し,関税を50%から15%に引き下げるという土壇場での猶予措置を取った(last minute reprieve)にもかかわらず,貧困にあえぐ(impoverished)アフリカの国レソトは既に打撃を受けている(hurting)と述べた。
リーバイスやウォルマートといった米国企業向けにジーンズなどの衣料品を生産している同国の繊維業界関係者は,過去数ヶ月にわたる関税をめぐる不確実性によって,受注のキャンセルや雇用削減など,業界は既に壊滅的な打撃を受けている(devastated)と述べた。

ブラジルやミャンマーと同様に40%の関税を課せられたラオスも,米国との貿易不均衡により,大幅な(steep)輸入関税引き上げの対象となった。
「米国への輸出を目指すあらゆる産業にとって,40%の関税はまさに足かせ(nail in the coffin)だ。」と,衣料品製造会社ディープ・ヴーの会長、ヨハネス・サマーズ氏はAFP通信(Agence France Presse)に語った。
「約2万人以上の労働者が影響を受ける可能性があると推定している。」と,ラオス衣料産業協会のザイバンディット・ラスフォン会長は付け加えた。

ホワイト・ハウスは,81日の期限が切れる直前の1週間前に,この包括的な「相互(reciprocal)」関税を発表した。
関税が深夜に発効する直前,トランプはソーシャル・メディアで,結果として,数十億ドル規模の資金が米国に流入し始めると主張した。
しかし,関税は各国の輸出品を高価にし,競争力を低下させるものの,輸入時に課税され(payable on import),通常は消費者に転嫁される。

「アメリカの偉大さを止められるのは,我が国の破綻を望む極左の裁判所だけだ(THE ONLY THING THAT CAN STOP AMERICAS GREATNESS WOULD BE A RADICAL LEFT COURT THAT WANTS TO SEE OUR COUNTRY FAIL.)。」 と大統領は大文字で書き,関税導入が大統領の権限を超えているかどうかを審理している米国控訴裁判所(the US court of appeals)の係争中の訴訟に言及した。

英国,タイ,カンボジア,ベトナム,インドネシア,フィリピン,日本,韓国,パキスタン,そしてEUなど,一部の貿易相手国は,既に交渉や合意締結を通じて関税率の引き下げを確保している。

EUは,15%の基本税率に過去の関税が含まれる唯一の貿易相手国である。これは,例えば,通常14.9%の輸入関税が課せられるチーズは,29.9%ではなく15%の関税が課せられることを意味する。

しかし,この合意はまだ部分的にしか実施されておらず,米国とEUの合意の詳細が最終決定されるまでの間,EUからの自動車輸入には依然として27.5%の関税が課せられている。

ドイツ自動車工業会のヒルデガルト・ミュラー会長は,EUと米国との合意は自動車業界に「何の明確化も改善ももたらさなかった(brought no clarity or improvement)。」と述べた。
4月と5月からそれぞれ適用されている自動車と自動車部品への27.5%の個別関税(sectoral tariffs)は依然として有効であり,ドイツの自動車メーカーと自動車部品サプライヤー,そして大西洋横断貿易に大きな負担をかけている。約束された合意が今達成され,救済措置(relief measures)が速やかに実施されることが重要だ。」と彼女は述べた。

インドの25%の関税率は,トランプが水曜日にロシアからの原油購入への報復として追加関税を課す大統領令に署名したことで,合計50%に引き上げられる可能性がある。インド政府は21日以内に回答しなければならない。トランプは,ロシアに原油を供給している他の国に対しても同様の戦術を用いると警告している。

(転載了)
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