国連総会での トランプ周辺で発生した不審な出来事,解明は?
トランプ夫妻が 国連ビルのエスカレーターに乗った途端にストップし,歩いて昇る映像がTVで何回も流れました。さて,国連ビルで 何があったのでしょうか?
‘npr’,Sept.25,2025 付け
“Trump is accusing the U.N. of 'sabotage.' The U.N. says Trump's team is to blame”
「トランプは国連を 『妨害行為』 で非難している。国連はトランプのチームに責任があると述べている。」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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トランプ大統領は,国連総会での演説が「三重の妨害行為(triple sabotage)」を受けたと主張し,エスカレーター,テレプロンプター(teleprompter),音響システムで立て続けに発生したトラブル(back-to-back mishaps)の調査を要求した - 国連は,少なくとも部分的にはホワイト・ハウスの責任だとしている。
「昨日,国連で 『本当に不名誉な出来事(A REAL DISGRACE)』 が起きた。一つでも二つでもなく,三つもの非常に不吉な(sinister)出来事だ!」 と トランプは水曜日の‘Truth Social’ への投稿で述べた。「これは偶然(coincidence)ではなく,国連における三重の妨害行為だ。彼らは恥を知るべきだ … 国連が本来の役割を果たせていないのも無理はない。」
トランプは火曜日(9月23日),ニューヨーク市の国連本部を訪れ,各国首脳に演説を行った。問題は,メラニア夫人のすぐ後ろでエスカレーターに乗った瞬間から始まった。
エスカレーターは乗ってわずか数秒で突然停止し,二人は一時立ち往生した(stranded)。「エスカレーターゲート(Escalatorgate)」 と呼ばれるこの出来事を捉えた動画には,2人が手すりにつかまりながら残りの階段を上る様子が映っている。
しばらくして,トランプが演壇に上がり(took the podium),演説を始めると,テレプロンプターが故障しているのに気づいた。「気にしない」と述べ,「このテレプロンプターを操作している人は大変な状況にある(in big trouble)としか言いようがない。」と付け加え,会場から笑いが起こった。
トランプは少し時間を取り、その日の技術的なトラブルについて語り(recount),それを笑い飛ばしたようだった。
「国連から得たのは、エスカレーターが途中で止まってしまったことだけだ」と彼は言い、ファーストレディの体調が悪ければ転落していただろうと付け加えた。「そして、テレプロンプターが機能しなかった」
その後,装置が復旧する(back on track)と,トランプは1時間近くにわたる演説を行い,地球温暖化(global warming)は作り話(hoax)だと非難し,欧州の「緩和されない(unmitigated)移民問題」を批判し,国連が「西側諸国とその国境への攻撃に資金を提供している」と非難した。
トランプは長年国連を批判しており,2期にわたりユネスコと国連人権理事会(the U.N. Human Rights Council)から脱退した。しかし,火曜日の午後,アントニオ・グテーレス国連事務総長との会談で,米国は「国連を100%支持する」と述べた。
その後,トランプは ‘Truth Social’ に,自身の演説は 「非常に好評だった」と述べ,テレプロンプターとエスカレーターの故障(malfunctions)は 「おそらく,そうでなければ演説がより興味深いものになっただろう。」と書いた。
しかし,彼の口調はすぐに変化した。水曜日までに,トランプはエスカレーターの事故を「完全な妨害行為(absolutely sabotage)」と呼び,責任者の逮捕を求めた。
「メラニアと私が,この鉄製のステップの鋭い角に顔から落ちなかったのは驚くべきことだ。」とトランプは書いた。「ただ,二人とも手すりをしっかりと握っていたが,そうでなければ大惨事になっていたはずだ。」
トランプは,シークレット・サービスが捜査中であると述べ,国連にも独自の調査を開始するよう要求した。水曜日の夜,グテーレス事務総長のステファン・デュジャリック報道官は,事務総長(the secretary-general)が徹底的な調査を命じたと発表した。
「グテーレス事務総長は,米国が言及した事件の原因を究明するため,国連はこの件に関して,関係する米国当局と完全な透明性をもって協力する用意があると伝えた」とデュジャリック報道官は記した。
The U.N. says a U.S. videographer likely accidentally froze the escalator
国連は,米国のビデオカメラマン(videographer)が誤ってエスカレーターを止めた可能性が高いと発表した。
火曜日の午後,ホワイト・ハウス報道官のキャロライン・リービットはツイートで,大統領夫妻がエスカレーターに乗った際に国連職員が意図的に停止させた可能性があると示唆した。
彼女は,英紙‘The Times’ の日曜版記事のスクリーンショットを共有した。「トランプの到着を記念して,国連職員はエスカレーターとエレベーターを停止し,資金が尽きたので階段を上っていただくとだけ伝えるかもしれないと冗談を言っている。」
国連は,かつて最大の資金提供国であった米国の決定により,深刻な財政難に陥っている;トランプ政権は,国連予算の米国負担分の支払い,および 特定の国連プログラムへの資金提供を停止した。
AP通信によると,ニューヨークとジュネーブの国連事務所は,経費削減策の一環として,エスカレーターとエレベーターを断続的に停止している。
国連事務総長報道官のドゥジャリックは異例の措置として,火曜日に記者団に文書を送り,事態の解明を求めた。同報道官は,米国代表団(the U.S. delegation)のビデオカメラマンが誤ってエスカレーターを停止させた可能性が最も高いと述べた。
ビデオカメラマンは,エスカレーターで先頭のカップルより かなり先にいて,彼らの到着を撮影するために後ろ向きに立っていた。最上部に到達した際,人や物がギアに挟まれないように設計された安全装置を誤って作動させてしまったようだとドゥジャリックは述べた。
「機械の中央処理装置の読み出しを含むその後の調査により,エスカレーター上部の櫛形ステップに組み込まれた安全装置が作動し,エスカレーターが停止したことが判明した。」と彼は記した。
国連は,大統領のテレプロンプターの操作は米国代表団の責任であり,質問はホワイト・ハウスに回したと述べている。
NPRへの声明で,ホワイト・ハウスは,職員がトランプの演説前に約束通りテレプロンプターを設置することを 「国連職員に邪魔された」ため,「大統領の演説中にテレプロンプターを設置しようとしていた」と述べた。
新たに承認されたマイク・ウォルツ国連大使は水曜日,米国が国連事務総長に対し,「テレプロンプターの故障の根本原因の詳細な説明と,強力な予防措置を直ちに実施する計画」を共有するよう要請したとツイートした。
彼はまた,エスカレーターの故障(malfunction)に関する国連の内部調査の完全な結果を要求し,「誰が,あるいは何がエスカレーターを停止させたのか,意図的な妨害行為だったのかどうかも含めて」 と付け加えた。
But the White House alleges the mishaps were no coincidence
しかし,ホワイト・ハウスはこれらのトラブルは偶然ではないと主張している
トランプ政権当局者は,この重複した故障をより広範な陰謀(conspiracy)の一部であると主張し(paint)続けている。
火曜日夜の‘Fox News’出演で,リーヴィットは,問題はエスカレーターとテレプロンプターだけに限ったものではなく,保守系メディアの記者が「米国大統領の演説の音声が,前の演説者と比べてはるかに低く,異なっていた」ことに気づいたと述べた。
「これらすべてを総合すると,私には偶然とは思えない。」 とリーヴィットは続けた。「そして,米国シークレット・サービスを含め,この件を調査・究明しようとしている(try to get to the bottom of it)関係者がいることも知っている。」
政権による妨害行為の非難に呼応し(echoing),‘Fox News’の司会者ジェシー・ワッターズは自身の番組で 「我々に必要なのは,国連から脱退するか,爆撃する(bomb it)かのどちらかだ」と発言したが,共演者から反対意見が出た後,この発言を撤回した(walked back)。こうした発言は,国連職員の間で懸念を引き起こしている。特に,シークレット・サービスが国連総会付近で携帯電話を妨害できる大規模な装置ネットワークを発見したと発表した直後(on the heels of)である。
NPRは,火曜日の出来事に関する調査についてシークレット・サービスにコメントを求めたが,記事掲載時点で回答は得られていない。
トランプは水曜日の投稿で,エスカレーターとテレプロンプターの問題に加え,演説後に世界の指導者たちに「通訳のイヤフォンを使わない限り,何も聞こえなかった。」 と言われたと述べた。
「演説が終わった後,最初に目に入ったのは,最前列に座っていたメラニアだった。」とトランプは書いた。「『どうだった?』と尋ねると,彼女は『あなたの言ったことは一言も聞こえなかった。』 と言った。」
しかし,国連は,トランプの演説が会場の人々に静かに聞こえた(sounded quiet)のには,ロジスティクス面と言語面の両方の理由があると主張している。
国連関係者は,内部手続きについて匿名を条件に,この音響システムは,座席に座っている人々がイヤピースを通して6つの言語に翻訳されたスピーチを聞けるように設計されていたと述べた。
ウォルツ国連大使は,一連の事件は「容認できないものであり,深刻な安全と安全保障上のリスクをもたらす,機能不全に陥った組織の兆候だ」と述べた。
ウォルツ大使は水曜日のツイートで,「米国は,国際フォーラムにおける安全保障や尊厳への脅威を容認しない」 と述べた。「迅速な協力と断固たる行動を期待する。」
(転載了)
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国連と ホワイト・ハウスが 対立しているようです。
さて,この続報はあるのでしょうか,それとも 有耶無耶に?
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