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2025年11月22日 (土)

女性記者に “Quiet,piggy”,トランプなら違和感なし。

The Guardian’,Nov.19,2025付け
“‘Unforgivable’: Trump’s ‘piggy’ insult is stoking more outrage than usual
「『許しがたい』:トランプ大統領の『豚』 発言が,通常以上の激しい怒りを巻き起こしている」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。

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The clip of the US president on Air Force One last Friday has taken off without much help from the media itself
先週金曜日(1114日),大統領専用機 エア・フォース・ワンに搭乗した大統領の映像が,メディアの助けなしに拡散した

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無礼な(outrageous)ネタが飛び交う日々の中で,これはまさに一つの暴力(outrage)だ。
「静かにしろ,子豚ちゃん(Quiet, piggy)」,ドナルド・トランプは記者団の前で,女性記者に怒りを込めて指を突きつけながら言った。

この米国大統領がメディアを攻撃するのは初めてではない - ましてや100回目でもない。政権の “flood the zone” 戦略を打ち破るストーリー展開はどんな​​ものでも難しいのに,ましてや今回のような展開は。どれもなかなか定着しないようだ。しかし,先週金曜日にエア・フォース・ワンで起きたこの警告(admonishment)から数日後,メディアの支援もほとんど受けずに 「静かにしろ,子豚ちゃん」の動画は話題になっている。

「なぜ 『子豚ちゃん』 の件がこんなにも私を悩ませているのか分からない。」と,YouTuberで作家のハンク・グリーン氏は書いている。「許せない2万ものリストの中の,もう一つ許せないことで,12時間もずっと腹が立っている。」

トランプは連敗(string of losses)を喫している:民主党が年外選挙(off-year elections)で優勢を占め,エプスタイン事件(the Epstein files)で方針転換を余儀なくされ,共和党は政府閉鎖の終結に向けた議事妨害の撤廃を拒否し,経済は低迷している(faltering)。彼の不屈の精神(air of impenetrability)は失われつつあり,右派への支持基盤も, ひょっとすると,ほんのわずかながら,弱まりつつあるのかもしれない。

動画で彼が示した怒りは,ブルームバーグのキャサリン・ルーシー(Catherine Lucey)記者が,トランプが「ファイルに罪を証明できるものがないのなら」 なぜエプスタインのファイル公開に反対しているのかという質問に対し,過剰反応した,後手に回っている(on the back foot)人物の兆候かもしれない。これまでに議会が公開した児童性的虐待者に関するファイルは,エプスタインが多くの著名な友人と,女性について定期的に,そして侮辱的なやり取りをしていたことを示している。

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性的人身売買組織(sex-trafficking outfit)を運営する男をめぐり,政治家たちが事細かに議論する(splitting hairs over)ニュース・サイクルの中で,女性記者を侮辱する(derogatory insult)暴言を吐いた(lashing out)というのは,実に的を射ている(on the nose)。

しかし,この動画は,トランプが別の女性記者に対し,サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子に,同皇太子の指示によるとCIAが断定した サウジ人ジャーナリスト,ジャマル・カショギ氏の殺害について質問するのは失礼だと発言したのと同じニュース・サイクルで,インターネット上で拡散された。

トランプはABCニュースのメアリー・ブルース(Mary Bruce)記者の質問に答え,カショギについて 「非常に物議を醸した人物について言及している。」と述べた。「あなたが話しているあの紳士を嫌う人はたくさんいる。好きであろうと嫌いであろうと,物事は起こる。しかし,彼はその件について何も知らなかった,それで終わりにしよう。そのような質問をして,ゲストに恥をかかせる(embarrass)べきではない。」

児童性的虐待者と殺害された同僚について質問した女性ジャーナリストへの,たった一つのニュース・サイクルにおける二つの激しい非難(outbursts)― この二つが合わさった衝撃は,トランプ流の(Trumpian)メディア攻撃の常套手段(standard-fare)をはるかに超えるものだった。

この集合的な怒り(ire)の一因は,動画の中でルーシー氏を擁護する報道陣が一人もいなかったことにあるのかもしれない。これは,トランプに攻撃された人々はしばしば孤立し,他の人々は次にトランプの標的になることを恐れているという現実を浮き彫りにしている。トランプの最初の任期中に強固になったメディアの屋台骨は,疲弊とトランプ寄りの経営者たちの手によって,二期目には萎縮してしまった。トランプへの非難と両ジャーナリストへの称賛は,事後に出たものだった。

「これらの事件は単発的なものではない:しばしば女性に向けられる,自由で独立した報道機関の重要な役割を損なう,紛れもない(unmistakable)敵意のパターンの一部である。」と,プロフェッショナル・ジャーナリスト協会(the Society of Professional Journalists)は水曜日の声明で述べた。

一方,ホワイト・ハウスはこの発言をさらに強く非難し(doubled down),ルーシーは「機内で同僚に対し不適切かつ非専門的な態度をとった。」と述べたが,それが具体的に何を意味するのかは明らかにしなかった。「与えるなら,受け取れるようにしなければならない(If you’re going to give it, you have to be able to take)。」とホワイト・ハウスは述べた。

しかし,この動画が人々を激怒させる力以上に重要なのは,左派メディアのエコシステムとその制作者が注目を集め始め,メディアが取り上げないようなニュースを取り上げ始めている兆候だ。

民主党のデジタル戦略家パーカー・バトラー氏がXで指摘したように,“quiet, piggyという動画は,発生から4日後にオンライン・アカウントで数百万回再生され,「彼がこの発言をした時はほとんど報道されなかったバイラル投稿はニュース・サイクル全体を形作ることができる」と述べた。

そして,カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)の報道室を含む,トランプの戦略をトランプに持ち込んだ一部の民主党員は,この動画を利用して大統領に仕返しをし(bully back),トランプの顔を豚の顔に加工したり(photoshopping),“quiet, piggyと繰り返しツイートしたりしている。

トランプ2.0では,どのような品位(decency)を侵害する(affronts)発言が人々の心に残るかは予測できない。しかし,この発言には人々の心に響く象徴性があるようだ。

「ポートランドは,トランプによる都市の軍事化への抵抗の象徴として,カエルを取り戻した(reclaimed the frog)」と,元米国連邦検事でコメンテーターのジョイス・アレーン(Joyce Alene)氏はXに記した。「女性たちは,派手で生意気な(glamorous, sassy)マペットの ミス・ピギー,そして激しい空手チョップ(karate chop)で知られる歌姫(diva)を,自分たちのシンボルとして主張すべきなのかもしれない。」

(転載了)
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