米国の高齢者事情,米国人にとって老後は-
‘Pew Research Center’,Nov.8,2025付け
“How Americans Are Thinking About Aging”
「米国人は老後をどう考えているか」
のタイトル調査報告を 下記,拙訳・転載します。
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For older adults, income largely shapes the aging experience
高齢者にとって,収入は老後の経験を大きく左右する
米国の人口は急速に高齢化している。米国国勢調査局によると,2004年から2024年にかけて,65歳以上の米国人の割合は12.4%から18.0%に増加した。これは,出生率の低下と平均寿命の上昇に加え,第二次世界大戦後の出生増加を象徴するベビー・ブーマー世代が,現在60代,70代に入っていることも一因である。
こうした背景(backdrop)を踏まえ,我々は2025年9月2日から8日まで,8,750人の米国人成人を対象に,高齢化についてどのように考えているか調査を行った。
・米国の高齢者は年を重ねるにつれて,どのようになっていくか?
・若い世代は,老後の生活をどのように考えているだろうか?
・米国人は,高齢になった自分をコントロールできると考えている側面はあるのだろうか?
・米国人は,実年齢より若く見えるために何をしてきたか,あるいは何をしようと考えているか?
この調査は,米国の社会的・人口動態がどのように変化し,人々がこれらの変化にどのように反応しているかを調査する継続的な取り組みの一環である。また,高齢者と高齢化に関するこれまでの研究も踏まえている。
Key takeaways: / 主なポイント:
・高齢化に対する認識:65歳以上の高齢者の49%が,極めて,あるいは非常に満足した老後を過ごしていると回答している。一方,65歳未満では,同様に満足した老後を過ごせると回答した人は30%だった。70代以降の生活について少なくとも時々考えると回答した若年層では,老後への不安(67%)が,楽しみ(51%)を上回っている。
・所得と高齢化の経験:65歳以上の高齢者において,高齢に伴う経験は所得によって大きく異なる。高所得層の高齢者の約10人中6人(61%)が,極めて,または非常に満足した老後を過ごしていると回答している。中所得層では51%,低所得層では39% がそう感じている。高所得層の高齢者は心身の健康状態を高く評価し,趣味に没頭したり友人と交流したりする時間を 極めて,あるいは非常に頻繁に費やし,市民団体や趣味クラブで活動する傾向が強い。
・高齢化と経済的な不安:65歳未満の米国成人の10人に4人以上(45%)は,退職後の生活を送るのに十分な収入と資産があるかどうか自信がない,あるいはそもそも退職できないと感じている。70代以降の生活について不安を感じている人の中で,経済的な不安が最も多く挙げられる理由の一つである。
・老化へのコントロール:年齢を重ねても,頭の回転の良さや見た目の老け込みよりも,身体的な健康と運動能力をコントロールできると考える米国人が増えている。10人中3人は,老化のプロセス全体に対して,人々は少なくともある程度はコントロールできると答えており,65歳以上の成人がこの見解を持つ可能性が最も高い(40%)。
How much control do people have over the aging process?
人間は老化のプロセスをどの程度コントロールできるのだろうか?
米国人の大多数は,以下の項目について,かなり,あるいはある程度,コントロールできると考えている:
・身体の健康 (67%)
・身体の可動性 (60%)
以下の項目について,少なくともある程度,コントロールできると答えた人は半数未満である:
・頭の回転の速さ (47%)
・見た目の年齢 (38%)
もし選択できるとしたら,何歳まで生きたいかという質問に対し,米国人の大多数 (76%) は少なくとも80歳まで生きたいと答え,そのうち29%は100歳まで生きたいと答えている。平均すると,米国人は91歳まで生きたいと答えている。
What steps have Americans taken to look younger?
米国人は より若く見えるためにどのような対策を講じているのだろうか?
米国の成人の半数未満が,加齢に伴う見た目はある程度コントロールできると考えている一方で,約半数以上が,実年齢より若く見えるために以下のことを実践した,または検討すると回答している。
・コラーゲンや抗酸化物質などのアンチエイジング・サプリメントの摂取(56%)
・白髪を隠すためにヘアカラーをする(52%)
約4分の1(23%)が,ボトックス,皮膚充填剤,レーザー治療などの非外科的美容治療を受けた,または検討すると回答している。また,18%が美容整形手術を受けた,または検討すると回答している。
Differences by gender / 性別による違い
女性は男性に比べて,以下のことを実施した,または検討すると回答する割合がはるかに高い傾向にある。
・アンチエイジング・サプリメントの摂取(66% vs. 46%)
・白髪を隠すためのヘアカラー(73% vs. 29%)
・非外科的美容施術(33% vs. 13%)
・美容整形手術(26% vs. 10%)
What adults under 65 expect from their later years
65歳未満の成人が老後に期待すること
65歳未満の米国成人の10人に3人は,極めて,あるいは非常に健康的に老後を過ごせると考えている。大半(78%)は,日常生活の中で健康的に老後を過ごす可能性を高めるための対策を積極的に講じていると回答している。これらの調査結果は,18歳から29歳,30歳から49歳,50歳から64歳の成人の間で大きな差はなかった。
高所得層では,非常に良い老後を過ごせると予想する人の割合が最も高い(37%)。逆に低所得層では,良い老後を過ごせないと予想する人の割合が最も高い(25%)。
65歳未満の成人に70代以降の生活についてどのくらいの頻度で考えるか尋ねたところ,60%が少なくとも時々考えると回答し,そのうち18%は頻繁に考えると回答した。
少なくとも時々考える人の中で,老後の生活について不安(67%)と回答した人の割合は,楽しみ(51%)と回答した人の割合を上回った。約3割(28%)は,不安と楽しみの両方を感じている。
What are people worried and excited about as they think about aging?
人々は老後について,何を不安に思い,何を楽しみに思っているのだろうか?
65歳未満の人々に,70代以降の生活について,何を不安に思い,何を楽しみに思っているかを,自身の言葉で説明してもらった。
これらの調査結果は,老後のことを少なくとも時々考え,それを考えると少なくとも多少は不安になったりワクワクしたりすると答えた人々に基づいている。
Among those who feel worried, the top answers concern:
不安を感じている人の中で,最も多かった回答は以下のとおり:
・健康(身体,精神の健康を含む)(42%)
・経済(社会保障の将来への懸念を含む)(30%)
・家族関係(孤独,愛する人を失うこと,負担になることを含む)(16%)
Among those who feel excited, the top answers focus on:
楽しみを感じている人の中で,最も多かった回答は以下のとおり:
・家族や友人と過ごす時間が増えること(42%)
・アクティビティや旅行に費やす時間が増えること(30%)
・退職して働かなくて済むこと(19%)
経済に関する懸念は,米国の全年齢の成人を対象に,退職後も十分な収入と資産を得られるという自信を尋ねた別の質問でも聞かれた。
How things are going for older Americans
アメリカの高齢者の状況
65歳以上の米国人の多くは,生活の重要な側面について前向きな気持ちを持っている。
・60%が自分のメンタル・ヘルスを 極めて,または 非常に良好と評価している。
・66%が,常に,またはほとんど,自分の人生について楽観的だと感じている。
・70%が,常に,またはほとんど,サポートを求められる人がいると回答している。
それでもなお,彼らは課題に直面していると報告している。身体的健康状態を極めて良好,または非常に良好と評価する人は半数未満(37%)で,約6人に1人以上が以下の症状に該当すると回答している:
・少なくとも時々,孤独感や孤立感を感じる(35%)
・少なくとも時々,精神的な混乱や記憶障害を経験する(24%)
・歩く,階段を上る,食料品を運ぶといった日常的な活動を行うのが困難である(22%)
・少なくとも時々,身の回りの世話や身の回りのケアに助けが必要である(16%)
これらの課題の一部は,80代以上の高齢者に多く見られる。この高齢者層では,31%が精神的な混乱や記憶障害を経験しており,24%が少なくとも時々,身の回りの世話や身の回りのケアに助けが必要であると回答している。
How experiences differ by income
収入による経験の違い
高齢者の経験は,収入によって大きく異なる。例えば,高所得層の65歳以上の49%は,身体の健康状態が 極めて,または 非常に良好と回答し,73% は精神の健康状態についても同様の回答をしている。低所得層の高齢者では,これらの割合はそれぞれ 26% と45% に低下する。また,高所得層では,趣味に没頭したり,友人と交流したりすることに 極めて,または非常に時間を費やしていると回答する割合も高くなる。
(転載了)
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日本と あまり変わりない?
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