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2026年3月 2日 (月)

The Mad King has turned his scattergun on the world stage

The Guardian’,Jan.20,2026付け
Might is right: US ‘foreign policy’ held hostage to mad king Trump’s whims
「力は正義:狂気の王 トランプの気まぐれに翻弄される米国の『外交政策』」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。

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Increasingly unpopular at home, a president obsessed by his legacy has turned his scattergun on the world stage
国内ではますます不人気となっている大統領だが,自身の功績に執着するトランプは,世界の舞台で散弾銃を向けている。

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第二次トランプ政権発足から1年が経ち,米国の外交政策は依然として単なる美辞麗句に留まっている。世界はドナルド・トランプが描く世界に適応せざるを得なくなっている:トランプの気まぐれな政策転換と予測不可能な決断,軽視したと感じさせた者への怒り,そして何世紀も前の帝国の指導者をモデルに自らのレガシーを刻み込もうとする欲望の高まりによって,世界はますます形作られている。

まるで狂気の王の宮廷で,毎日がカーニバルのようであると考えてみよう。

ここ数日のことを考えてみよう。トランプは週末,ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ(Jonas Gahr Støre)首相にテキスト・メッセージを送り,ノーベル平和賞を授与されなかったことで 「もはや純粋に平和を考える義務は感じなくなった。平和は常に最優先事項ではあるが,今はアメリカ合衆国にとって何が善であり,何が適切であるかを考えることができる。」と伝えた。「グリーンランドを完全に掌握しない限り(unless we have Complete and Total Control of Greenland),世界は安全ではない。」と彼は記した。

デンマークのメッテ・フレデリクセン(Mette Frederiksen)首相は,米国によるグリーンランド併合はNATOの終焉を意味すると述べており,今週開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)でもこのドラマは続くだろう。フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領がG7首脳会合と夕食会で意見の相違を解消しようとした際,トランプはその会話もリークした。

同時に,米国大統領は,クレムリンによるウクライナ侵攻が数百万人の犠牲者を出し,ヨーロッパの安全保障を脅かしているにもかかわらず,ガザ地区の恒久的な和平への移行を監視することを目的とした,定義の曖昧な(ill-defined)「和平委員会」にウラジーミル・プーチン大統領を招待した。

トランプは,この新たな委員会を,欠陥はあるものの第二次世界大戦後の秩序の礎(cornerstone)となり,さらなる世界的紛争の勃発を防いできた国連を弱体化させるために位置付けているようだ。マクロン大統領が参加しない可能性があると知らされると,トランプはフランス産ワインとシャンパンに200%の関税を課すと警告した。

トランプは先週,ベネズエラの野党指導者マリア・コリーナ・マチャド(María Corina Machado)からノーベル平和賞のメダルをプレゼントされた際,満面の笑みを浮かべる姿も撮影された。かなりの圧力がかかった後,メダルは敬意を表すものとして手渡された。「トランプは,彼女が自分に媚びへつらおうとしているのに,彼女からメダルを受け取る自分が滑稽に見えることに気づいていないのだろうか?」と,上院情報特別委員会の民主党トップ,マーク・ワーナー議員は述べた。

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レーニンの言葉を借りれば,数週間のうちに数十年が過ぎ去ったような状況だ。

世界の指導者たちはかつて,トランプ政権の狂乱的な(frenetic)集中に対処できれば,ウクライナ,NATOへの支出,あるいはガザへの要求を緩めることができると考えていたかもしれない。しかし今,トランプ政権は同盟国を無視し,世界秩序を揺るがす準備を整えているようである。ホワイト・ハウスでの任期がすでに1年を過ぎ,トランプの任期はあと3年しか残されておらず,今年後半には苦しい中間選挙が控えていることを念頭に置いているのかもしれない。

「今,あらゆることが純粋な力の面で正当化されるようになっている。これは米国にとって非常に新しいことである。過去80年間,我々がこのようなことはやってこなかった。」と,ワシントンD.C.の戦略国際問題研究所(the Center for Strategic and International Studies)傘下のスチュアート・ユーロ大西洋・北欧研究センターでヨーロッパ,ロシア,ユーラシア プログラム・ディレクターを務めるマックス・バーグマンは述べた。

「今,米国は 手当たり次第に(willy-nilly)行動している。まるでロシアのように振舞っている。」と彼は言った。「そして,世界はまさにそのことに目覚めつつあると思う ・・・ 19世紀後半の世界のやり方と同じように,帝国主義的な路線で動こうとする19世紀の米国なのだと。」

選挙法の改正や,国内に州兵と移民関税執行局(ICEImmigration and Customs Enforcement)の職員を配備しようとする試みに対する抵抗に直面し,トランプは救済策として世界の舞台に目を向けた。

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彼は,関連する「和平プロセス」の多くが疑わしい性質(dubious nature)を帯びていたにもかかわらず,6つ,そして7つ,そして8つの戦争を「解決した(solved)」と主張してきた。これは他のどの大統領よりも多くの数字である。

2009年の民主党大統領選挙直後,宿敵(nemesis)バラク・オバマにノーベル平和賞が授与されたことで有名だが,その受賞が見落とされた(overlooked)ことへの怒りもまた,世界的な認知を求める彼の行動を駆り立て,悲喜劇的な結末を迎えた。

「この大統領にとって,レガシーの問題は重要だ。だからこそ,前任期とは異なり,今期は外交政策に非常に力を入れている。」と,ジャーマン・マーシャル基金の米国防衛・大西洋横断安全保障担当シニア・フェロー,クリスティン・ベルジナ氏は述べた。「平和への努力,体制転換への努力,領土獲得への努力はすべて,レガシーという概念の一部である。そして,それほど時間は残されていないのだ。」

トランプは2025年,外交政策において多忙な一年を過ごした。その頂点とも言えるのが,今年1月にベネズエラの実権を握るニコラス・マドゥロ大統領を法的に疑わしい急襲で逮捕・連行したことである。トランプはこの出来事を外交政策における最大の勝利だと位置づけている。

トランプは主にイスラエルに全面的な権限(carte blanche)を与えることで,ガザ地区における不安定で不完全な和平を仲介したが,ハマスの武装解除計画をどのように実行に移すのかは今のところ不透明だ。イスラエルとイランの短期戦争中にはイランの核施設を爆撃し,イエメンではフーシ派反政府勢力を標的としたが,これは効果がないと見做されている。

彼はNATO加盟国に国防費の増額を迫ることに成功した一方で,関税,ウクライナ政策,そして欧州諸国が言論の自由を抑圧し大量移民を助長しているという主張をめぐり,欧州各国との関係を限界まで悪化させた。彼の顧問はウクライナの指導者たちに激しい非難を浴びせ(harangued),彼は外国の独裁者と親密になり(cosied up),世界市場を動揺させるような突然の関税発動を発表した。

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これらすべては事実上(virtually),場当たり的に(ad hoc)行われてきた。ワシントンにおける戦略は,政策メモや省庁間会議を通じて練り上げられる(hammered out)ことはない。主要な外交政策決定は,トランプのJD・ヴァンス副大統領,マルコ・ルビオ国務長官,強力な副首席補佐官スティーブン・ミラー,特使スティーブ・ウィトコフ,そして首席補佐官スージー・ワイルズを含む5人組の仲介によって(mediated)決定されることが増えている。

優先事項は異なっていたものの,これらの人物は重要な決定において共通の目的を見出した - ベネズエラにおいては,キューバ系ルーツを持つルビオの左翼政権への関心は,米国への移民対策への執拗なまでのミラーの関心,そして ヴァンスの ラテン・アメリカにおける中国の影響力への対抗策への関心と重なっていた(coincided with)。

欧州を痛烈に(outspoken)批判するヴァンスは,先週ルビオ氏と共にデンマークとグリーンランドの外相らと会談し,大西洋横断関係をさらに悪化させ,欧州首脳を不安にさせる(set on edge)チャンスをグリーンランドで見出した。しかし,トランプの究極の目的は,自らの名を歴史本に刻むことだ。

「領土のための,地図を変えるための,そしてレガシーのためのグリーンランド。それが彼らの主な目的だ」とベルジナは述べた。

トランプの世界には勝者と敗者,いじめる者(bullies)といじめられる者(bullied)がいる。今の ただ一つの米国の外交政策は「力こそ正義(one of might makes right)」であり,トランプとその協力者は,彼らの世界観では地政学(geopolitics)はゼロ・サム ゲームだと明確にしている。

北極圏での紛争が将来起こりそうなことを踏まえ,スコット・ベセント財務長官はこう考えた(mused):「今は力で平和を築き,北極圏を米国の一部にすれば紛争は起こらないだろう。なぜなら,米国は今,世界で最もホットな国であり,世界で最も強い国だからだ。ヨーロッパは弱さを,米国は強さを誇示している(project)。」

昨年5月,トランプはインド洋のチャゴス諸島(the Chagos Islands)をモーリシャスに返還するという英国の計画を受け入れた。そしてルビオ上院議員はこの合意を称賛し,トランプがキア・スターマーに対し,ディエゴガルシア島(Diego Garcia)の米英基地へのアクセスを維持できることは「記念碑的な成果」だと伝えたと述べた。 1年後,トランプはこれを「極めて愚かな行為(act of GREAT STUPIDITY)」であり,グリーンランドの譲渡(handover)を要求する数ある理由の一つだと投稿した。

トランプの新たな世界秩序においては,あらゆる協定や同盟が,その場の気まぐれ(whims)に翻弄される可能性がある。

These are International Powers who only recognise STRENGTH, which is why the United States of America, under my leadership, is now, after only one year, respected like never before,” he wrote.
「これらは強さのみを認める国際社会だ。だからこそ,私の指導の下,アメリカ合衆国はわずか1年で,かつてないほど尊敬されているのだ。」とトランプは綴った。

(転載了)
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あと3年,彼を抑える手立ては… ?

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