米-イラン 和平合意 詳細の詰めは? 注視が必要。
‘The Guardian’,June 15,2026付け
“What do we know about the US-Iran peace deal – and what questions remain?”
「米イラン和平合意について,我々は何を知っているのか-そしてどのような疑問が残っているのか?」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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Access to the strait of Hormuz and the future of Iran’s nuclear program are among the issues that remain unclear amid a lack of detail on the agreement
合意内容の詳細が明らかになっていないため,ホルムズ海峡へのアクセスやイランの核開発計画の将来など,依然として不明確な点がいくつか残っている。
ドナルド・トランプとテヘランの当局者は,イラン戦争の即時終結を歓迎し(hailed),米国大統領は「この地域と世界のために,石油が再び両端から供給されるようになる(oil will flow on both ends again)」と述べた。
しかし,発表後数時間経っても,合意内容の詳細は依然として不明瞭で,覚書の最終版は公表されておらず,ホルムズ海峡へのアクセス,イランの核開発計画,レバノンといった主要な問題に関する詳細もほとんど明らかにされていない。
トランプはその後,ニューヨーク・タイムズ紙に対し,金曜日に開始予定の包括的な交渉でイランが米国との核合意に至らなければ,軍事攻撃を再開すると述べた。
最新の発表直後の数時間で判明していることと,不明なことは以下のとおりである:
1. ホルムズ海峡
日曜(6月14日)夜,ドナルド・トランプはホルムズ海峡の現状について明確な(unequivocal)見解を示し,「私はここにホルムズ海峡の通行料無料化を全面的に承認し,同時に米国海軍による海上封鎖の即時解除を承認する。世界の船舶よ,エンジンを始動せよ。石油を運ぼう!(Ships of the World, start your engines. Let the oil flow!)」と宣言した。
その1時間後,米国大統領は,世界の石油輸送量の約5分の1が通過するこの重要な航路の開放は,金曜日に予定されている合意の署名を条件とし,「機雷除去のため」であると述べた。
重要な点として(Crucially),和平合意の仲介役(mediator)を務めるパキスタンのシャバズ・シャリフ首相は,冒頭の声明でホルムズ海峡について一切言及しなかった。イランのメフル通信(Mehr)は,合意された覚書では 「イランの取り決め(Iranian arrangements)」に基づき30日以内に海峡を再開することが求められていると報じた。
米国は,オマーンとの間で協議されたとされるような船舶通行料徴収制度(tolling arrangements on shipping)は断固として容認できないと、以前から断固として主張してきた(adamant)。米国大統領は先月,「海峡は誰にでも開放される。誰も支配することはできない。」と述べた。
英国,フランス,ドイツ,イタリアの首脳陣(E4と呼ばれるグループ)もまた,海峡の再開は無条件かつ航行の自由が保障されなければならないと,速やかに強調した。
こうした不確実性にもかかわらず,このニュースを受けて世界の原油価格は数時間で急落し(tumbled),イラン戦争勃発直後の3月初旬以来の安値水準まで下落した。湾岸地域のエネルギー生産の回復には数ヶ月,あるいは数年かかる可能性があるとの警告にもかかわらず,価格は急落した(plunged)。石油・ガス田の再開は複雑なプロセスであり,この地域の一部のインフラはドローン攻撃によって被害を受けている。また,海運会社や保険会社が海峡の航行安全性を確信できるかどうかも問題となっている。
2. レバノン
初期の停戦協議における主要な不一致点の一つは,レバノンが合意に含まれるかどうかだった。
イランのカゼム・ガリババディ外務次官は,日曜日の合意の範囲について明確に述べ,「レバノンを含むすべての戦線において,戦争の恒久的かつ即時の終結が宣言された。」と語った。
仲介役のシャリフもソーシャル・メディアへの投稿で,「双方は,レバノンを含むすべての戦線における軍事作戦の即時かつ恒久的な停止を宣言した。」と明言した。
しかし,トランプは ‘Truth Social’ での最初の発表でレバノンについては一切触れず,ほぼホルムズ海峡問題にのみ焦点を当てた。
これはイラン和平交渉に含まれておらず,今回の合意のニュースにもすぐには反応を示さなかったイスラエルにとって,これは受け入れがたい状況かもしれない。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は,イランとその代理勢力(レバノンのヒズボラを含む)との紛争を継続する独自の国内政治的理由を持っていると言えるだろう。さらなる軍事行動は,米国とイラン間の合意を頓挫させる(torpedo)可能性もある。
当初,日曜日にイランとの合意を発表する予定だったが,イスラエル軍によるベイルート攻撃によって計画は頓挫した(were upset)。この攻撃でレバノンの首都ベイルート南郊の建物が破壊され,3人が死亡,6人が負傷した。トランプはニュース・サイト ‘Axios’ に対し,この攻撃によって「署名が数時間遅れた」と語った。
トランプとネタニヤフは,イスラエルによるレバノンでの軍事作戦を巡って繰り返し対立してきた。これは 別の停戦合意に基づき継続されている範囲であるが,しばしば無視されている。2週間前,トランプはベイルートへの攻撃後,ネタニヤフを「とんでもない狂人だ(fucking crazy)」と罵り,「私がいなければ,お前は刑務所に入っていただろう。」と付け加えたと報じられている。週末の最新の攻撃の後,彼はネタニヤフには「全く判断力がない(no fucking judgment)」と述べた。
3. イランの核開発計画
あらゆる評価において,イランの核開発計画の行方 ― トランプが対イラン戦争の主要な根拠(rationale)として挙げた点 ― は,今回の合意でも解決されていない。
米国大統領は日曜日に 「イランは決して核兵器を保有しない」と改めて約束したが,パキスタン高官は AP通信に対し,核協議は今後60日間継続されると述べた。トランプ自身もニューヨーク・タイムズ紙に対し,イランが核合意に至らなければ,米軍による新たな攻撃を受ける可能性があると語った。
英国,フランス,ドイツ,イタリアからなるE4グループは,日曜夜のトランプの発言に同調する共同声明を発表し,「イランが核開発計画に関して明確かつ検証可能な措置を講じれば,関連する制裁措置を解除する用意がある。」と付け加えた。
イランは長年,核開発計画は平和目的であると主張しており,昨年米軍の攻撃で甚大な被害を受けた3つの核施設の下に埋設されているとみられる濃縮ウランの放棄を公には約束していない。
トランプは,1期目に頓挫させた(scuppered)合意よりも良い条件でこの問題を解決しなければならないという,大きな政治的圧力に直面している。彼は,バラク・オバマ前大統領が交渉した2015年のイラン核合意から米国を離脱させた。この合意は,イランの核開発計画に制限(国際査察の受け入れを含む)を課す代わりに,イランへの制裁を解除するものだった。
イランはこれに対し,ウラン濃縮を加速させ,核兵器級に近い純度のウランを400kg以上生産した。このウランの最終的な行方は,今後行われるより広範な協議における重要な交渉ポイントとなる可能性が高い。
共和党のリンジー・グラハム(Lindsey Graham)上院議員は日曜日,今後の核交渉を「注視する(watching closely)」と述べた。
(転載了)
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さて トランプが満足する終結が迎えられるでしょうか。
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