トランプの すぐに嘘とわかる嘘 ― その目的は国民を騙す?
‘CNN’,July 26, 2026
‘“Remember that?” Trump again asks Americans to recall something that never happened’
「『あれを覚えているか?』 ― トランプ,実際には起こらなかったことを思い出すよう 再びアメリカ国民に促す」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。
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President Donald Trump asked Americans on Thursday if they remembered a massive television outage two years ago.
ドナルド・トランプ大統領は木曜日(7月23日),国民に対し,2年前に大規模なテレビ停電(television outage)があったことを覚えているかと問いかけた。
しかし,その停電は実際には起きていない。これまでと同様,作り話を好んで語るトランプ大統領は,自らがでっち上げた話を人々に思い出させようとしていたのだ。
今回,トランプがでっち上げたのは(fictional story)風力発電に関する話だった。彼は長年,風力発電を非難し(railed),その普及を妨害しよう(thwart)とし,虚偽の主張を繰り返してきた。例えば,風力発電が利用されている地域では,風が吹いていないとテレビがつけられないという,でっち上げの(phony)逸話(anecdote)などが挙げられる。
これは事実ではない:風力発電は電力供給源の一つとして利用されており,唯一の供給源ではないため,風が吹いていない時でも送電網は稼働し続け,テレビもつけっぱなしになる。(また,風力タービンからのエネルギーを蓄え,風の弱い時間帯に供給できるバッテリーも存在する。)しかし,トランプはテレビがつけられないという話を,しばしばユーモラスな口調で語ることで,事実確認を逃れてきた(skirt)。
木曜日,ワシントンの環境保護庁(EPA:the Environmental Protection Agency)で行った演説の中で,彼はその話を,まるで自身の実際の体験談であるかのように語った。
彼は 「我々が騙された『緑の新しい詐欺(the Green New Scam)』」を激しく非難し,次のように述べた。「国中が騙されたんだ ― 私は騙されなかったがね。私は最初から,あのデタラメを聞いたその瞬間から,事の真相を見抜いていた。わかるか? 連中は風力発電は素晴らしい,本当に素晴らしいと言っていたが,実際にはテレビも見られなくなるような代物だったんだ。ドナルド・トランプ 対 『眠たげなジョー・バイデン(Sleepy Joe Biden)』の討論会を見ようとしても,風が吹いていないせいで誰も見られなかった。覚えているか? 『ねえ,今夜は討論会を見たいわ』,『悪いけど,風が吹いていないんだ。』という具合にな。」
Uh, no. / いや、そうではない。
2024年6月に行われた,当時のジョー・バイデン大統領との討論会は,数千万人の米国民によって視聴された。ニールセンの推計によれば,テレビ放送だけでも5,100万人以上が視聴した。もちろん,その視聴者の中には,2024年時点で圧倒的な量の風力発電を行い,現在もなおその首位の座にある州の人々も含まれていた。それは共和党が主導権を握るテキサス州であり,トランプが勝利した州の中で最も人口が多い州(the most populous state)でもある。
バイデンは大統領在任中,再生可能エネルギーの導入を推進し,2035年までに米国の電力を100% 「クリーンな電力」にするという目標を掲げた。しかし,「クリーンで再生可能,かつゼロ・エミッション(排出ゼロ)のエネルギー」ですべての電力需要を賄うべく10カ年計画に着手すべきだと説いた「グリーン・ニュー・ディール」(進歩派民主党議員らが提案した法的拘束力のない議会決議案)について,議会が可決することも,バイデンが署名して成立させることもなかった。連邦政府のデータによると,2024年における米国の純発電量に占める風力発電の割合は約10%だった。
Trump told other false tales, too
トランプは他にも事実と異なる話を語っている
木曜日のイベントでトランプが語った作り話は,風力発電に関するものだけではなかった。彼はカリフォルニア州で「毎週末,電圧低下(brownouts)や停電(blackouts)が起きている」とも主張したが,これは全くの事実無根である:彼は長年にわたり,カリフォルニア州について同様の嘘の主張を繰り返してきた。
ギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)知事の広報担当者は金曜日の電子メールで,「カリフォルニア州では過去6年近く計画停電(rolling blackout)は実施されていない。」と述べた。さらに,「2022年以降,州の電力網において 『節電要請(Flex Alert)』プログラムに基づく緊急の節電要請を行う必要は生じておらず,これはクリーン・エネルギーや蓄電池への投資が成果を上げている証拠である。」と指摘している。
またトランプは,自身の任期最初の12ヶ月間だけで米国が「19兆2000億ドル」もの投資を受け入れたにもかかわらず,その功績が「全く評価されていない」と二度にわたって不満を漏らした(lamented)。しかし,そのような評価が得られないのには理由がある。実際には,今回の任期中に米国が受け入れた投資額は19兆2000億ドルとは程遠いものであり,ましてや任期初年度だけでそれほどの額に達した事実などないからである。繰り返し説明してきたように,トランプが挙げたこの数字は,ホワイト・ハウスでさえ裏付けを示す(substantiate)ことのできない捏造されたもの(fabrication)である。
(転載了)
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