« 米国民の7割が自国の民主主義に不満 | トップページ | 角度を求める:中心角と円周角,四角形の内角の和 »

2026年7月 7日 (火)

Trump posted : Thank you to FIFA

日本時間 7月6日 02:14AM,トランプが ‘Truth Social’ に投稿していました。

001_20260706115601
(拙訳)
正しい行動をとって,大きな不正を覆してくれたFIFAに感謝する! ドナルド・J・トランプ大統領
*********************
何のこと?

本件に関して ‘BBC’ が July 6, 2026付けで
Red card system in disarray over Trump, Fifa and Balogun decision
「トランプ,FIFA,バログン選手をめぐる決定で,レッド・カード制度が混乱に陥る」
の見出しで 報じています。
下記,拙訳・転載します。
*********************
001_20260706175501

それは,ワールド・カップにおける絶対的なルールの一つとなっていた。ワールド・カップで退場処分(sent off)を受けた選手は,次の試合に出場できない。
例外も,異議申し立ても,一切認められない。

米国のスター・フォワード,フォラリン・バログン(Folarin Balogun)に提示されたレッド・カードを事実上覆す(effectively overturn)決定は,多くの疑問を残している。

ボスニア・ヘルツェゴビナとの決勝トーナメント3回戦で退場処分を受けたバログンは,月曜日のベルギーとの決勝トーナメント1回戦に出場可能となった。彼は今大会,米国代表の得点王で,3ゴールを挙げている。

ワールドカップの歴史上,レッド・カードは189枚出されているが,出場停止処分を受けなかった選手はわずか2人しかいない。
もう1人は1962年,ブラジルのガリンシャが準決勝のチリ戦で退場処分を受けたものの,決勝のチェコスロバキア戦に出場したケースだ。

しかし当時は,自動的に出場停止処分となるルールは存在しなかった。審判員が提出した証拠に基づき,委員会が判断を下していた。

1962年のFIFA懲戒委員会(disciplinary committee)の決定は,外部からの政治的干渉疑惑に包まれていた(shrouded in allegations)。今回も同様の状況になる可能性は十分にある。

ホワイト・ハウスとFIFAの長年にわたる緊密な関係を考えると,共同開催国に有利な極めて異例の決定に対して,疑問の声が上がるのは当然だろう。
複数の報道によると,ドナルド・トランプ米大統領は今週初め,FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に電話をかけ,レッド・カードの見直しを求めたとのことである。BBCはこれらの報道をまだ確認していない。
これはサッカー界における前例となるのだろうか?

なぜバログン選手は処分を免れたのに,今大会で退場処分を受けた他の11選手は全員出場停止処分を受けたのだろうか?
レッド・カードがルール上正当なものであった場合でも,出場停止処分を軽減するために,サッカー界で異議申し立てが増えることになるのだろうか?

ワールド・カップで次のレッド・カードが出た後,テレビ中継で「次の試合を欠場」と表示されたとしても,本当に出場停止になるとは限らない。
ここでは,今回の決定内容,既知の事実,そして起こりうる影響について詳しく解説する。

Fifa offered no reason or explanation
FIFAは理由や説明を一切示さなかった

今,多くの人が抱いている最大の疑問は「なぜなのか」という点だ。

FIFAの規律規定では,バログン選手のような「重大な反則(serious foul play)」に対しては、「少なくとも2試合の出場停止処分」を科すと定められている。
実際,ワールド・カップの規定では,レッド・カードに対するチームの異議申し立ては認められていない。

FIFAの声明には,バログン選手の出場停止処分を猶予した理由や説明は一切なく,単に 「FIFA規律規定第27条」が引用されただけだった。
27条は,FIFAが「懲戒処分の執行を全面的または部分的に猶予すること」を認める規定である。
これは非常に広範な適用が可能なルールであり,他のいかなる基準も満たすことなく,事実上FIFAが望む通りの決定を下すことを可能にしている。

なお,ワールド・カップにおいて第27条が適用された例は,これまで一度もない。

BBCスポーツ」は,なぜこのような決定がなされたのかを問い合わせた。
しかし,具体的な理由は示されなかった。ただ,今大会前にクリスティアーノ・ロナウド選手に対して行われた出場停止処分の猶予措置が例として挙げられただけだった。

FIFAの規律規定に基づけば,ロナウド選手は11月のワールド・カップ予選(対アイルランド共和国戦,0-2で敗戦)でダラ・オシェイ選手に肘打ち(elbowing)をした行為に対し,3試合の出場停止処分を受けるべきだった。
彼は予選最終戦(対アルメニア戦)で1試合の出場停止を消化したが,残りの2試合分については処分が猶予された。

ただし、ロナウド選手がレッド・カードを受けたのは予選でのことであり,ワールドカップ本大会でのレッド・カードではなかった。

大会前に選手に対して何らかの寛大な措置がとられた例は,ロナウド選手以外にも数多く存在する。
2014年大会のフランス代表ローラン・コシールニー選手や,今大会前のエクアドル代表モイセス・カイセド選手,アルゼンチン代表ニコラス・オタメンディ選手の例などが挙げられる。

少なくともロナウド選手の件については,「それまでの国際試合225試合においてレッド・カードを受けたことがなかった。」という点が考慮されたとFIFAが説明しており,一定の根拠が示されていた。
しかし,バログン選手の件に関しては、そうした説明さえもなかった。

情報が欠落しているため,憶測を呼ぶ事態となっている。
なぜこれが特別なケースだったのか?どのような要素が考慮されたのか?誰が決定を下したのか?

BBCスポーツが得た情報によると,主審が出場停止処分の取り消しを求めたという事実や,VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の運用手順が守られなかったといった事実は確認されていないという。
イングランドであれば,サッカー協会(FA)が処分の詳細な理由を全面的に公表するところだろう。

米国にはFIFAに対してその公表を求める権利があるが,ベルギーにはその権利がない。

BBCスポーツの解説者であり,元イングランド代表DFでもあるマイカ・リチャーズは、この状況を「茶番(farce)」だと評した。
1年間の出場停止処分を(事実上)保留にするなんて,大会全体を愚弄するようなものだ。」と彼は語った。
「大物スター選手を大会に残すための措置だろうが,どうしてそんなことが許されるのか。FIFAはもっとまともな対応をすべきだ。」
「多くの人々に後味の悪さを残す結果となった。」

当然ながら,ベルギー側は激怒している。彼らは日曜日に声明を発表し,バログンに出場許可が下りたことに「驚愕した(astonished)」と述べた。
ベルギー・サッカー協会は,いくつかの規定やワークショップでの説明資料,大会前の調整会議の内容などを根拠に挙げている。
彼らは,今回の決定が大会規定に矛盾していると強く主張している。その規定には,選手は「所属チームの次戦に自動的に出場停止となる」と定められているからだ。

実質的に,FIFAは大会規定を無視し,独自の規律規定を優先させたのだと彼らは訴えている。

ベルギー代表のルディ・ガルシア監督は,記者会見でさらに踏み込んだ発言をした。「FIFAワールド・カップにおいて,75日が 41日,つまりエイプリル・フールになっていたとは知らなかったよ。」
「我々が守ろうとしているのは代表チームや協会ではない。サッカーそのものだ。」

今大会で退場処分を受けた他の選手たちは,この状況をどう思っているだろうか。

例えば,カナダ代表MFイスマエル・コネの脚を骨折させるという不運な事態に関与した,カタール代表のアシム・マディボのケースを見てみよう。

マディボは相手にチャージ(タックル)さえしておらず,負傷はタックルの性質によるものではなく偶然に起きたものだという明白な事実がある。
それにもかかわらず,FIFAはマ ディボに 5試合の出場停止処分を科した。これは,重大な反則行為に対する通常の処分に加え,さらに3試合分が上乗せされたものだった。

Does the Balogun decision create precedent?
バログン(Balogun)判決は先例となるのだろうか?

002_20260706175501

バログンのレッド・カードは厳しすぎたのだろうか?確かにそうだ。
このストライカーはタリク・ムハレモビッチに挑みかかり,誤ってボスニア人選手の足首に足を乗せてしまった。

厳しすぎるというのは,判定が間違っていたとか,FIFAが介入せざるを得ないほどひどいプレーだったという意味ではない。
FIFAは今後,偶発的なプレーによるレッド・カード後の出場停止処分を取り消すべきだろうか?

監督たちは「前例ができたのだから,一貫性を保つべきだ。」と主張するだろう。
意図はルールから何年も前に削除され,プレーの結果のみが考慮されるべきものとなっている。

昨年12月のリバプール戦でのシャビ・シモンズ(Xavi Simons)のレッド・カードを例にとってみよう。トッテナム(Tottenham)のフォワードはフィルジル・ファン・ダイク(Virgil van Dijk)の足の裏を踏むつもりはなかったものの,結果的に相手の安全を脅かしたと判断された。
当時トッテナムの監督だったトーマス・フランクは,自動的に科せられた3試合出場停止処分を嘆いたが,クラブは成功の見込みがないと判断し,訴えを断念した。

バログン選手の処分は,今回のワールド・カップでの判定を巡る国内リーグの懸念をさらに強めるものとなった。

イエローカードの少なさ,VARの導入方法,そして新ルールの解釈などは,リーグ・レベルでは再現不可能だと考えられている。
そしてファンは,リーグでも同様の対応を期待している。

バログン選手の出場停止処分を撤回(repealing)すれば,リーグにとって状況はさらに悪化するだけだ。

なぜイングランド・サッカー協会(FA)は,FIFAのように寛大な措置(clemency)を取らないのだろうか?
シモンズ選手のような過剰な出場停止処分は、見直されるべきではないだろうか?

Was Trump involved in the decision?
その決定にトランプ氏は関与していたのだろうか?

FIFAのワールド・カップにおける懲戒手続きの原則の一つは,不服申し立て(上訴)が認められないことである。
なぜFIFAは開催国のスター選手のために特例を設けたのか?

レッド・カードと出場停止処分は,米国で大きな波紋を呼んだ。
米国では,このストライカーが「二重の罰」を受けたという主張がなされていた。ボスニア戦の終盤27分間とベルギー戦を欠場することになり,実質的に1試合とさらに別の試合の3分の1近くを逃すことになったからだ。米国のメディア解説者らは、これを極めて不公平だと評していた。

メディアや米政府からの圧力もあった。マルコ・ルビオ国務長官は金曜日,米国は「あのレッド・カードでひどい目に遭わされた。」と述べ,「不服申し立てのプロセスが必要だ。」と語った。
しかし,元アーセナルのストライカーである同選手の出場を可能にするような特例措置(special dispensation)を,FIFAが突然打ち出す(produce)とは誰も予想していなかった。

事実上,バログンはボスニア戦で一時的な退場処分(sin-bin)を受けたような形となり,再びプレーすることが可能になった。

ロイター,AFP,ニューヨーク・タイムズは,ボスニア戦の翌日である水曜日にトランプがインファンティノ会長に電話をかけ,バログンの出場停止処分の見直しを求めたと報じている。
BBCスポーツはこれらの報道を確認していない。

日曜日の夜,トランプは「大きな不正を正した(reversing a great injustice)」として,SNSTruth Social’ でFIFAに感謝の意を表した。
もし事実であれば,これはガリンシャ(Garrincha)の事例と重なる。当時も,ブラジル代表のウィンガーが出場停止処分を受けないよう,大統領が介入した経緯があるからだ。

FIFAの倫理委員会にはすでに,インファンティノ会長に対する調査の要請が出されていた。トランプへの「FIFA平和賞」授与に関連し,同会長が政治的中立性に関する規定に違反したと主張されていたためである。
FIFAの規約では,サッカーへの政治的介入が禁じられている
もし米政府が何らかの役割を果たしていたことが明らかになれば,さらなる説明が求められることになるだろう。

しかし,その前に,月曜日に行われるベルギー戦でのバログンと米国代表のプレーに,すべての注目が集まることになる。

(転載了)
***********************
Did Trump threaten Gianni Infantino - FIFA President, or make a request?

ワシントン・ポストによればー
「トランプはFIFA会長に対し,レッドカードの判定を見直すよう求めたものの,『どうすべきかまでは指示しなかった』と述べた。一方,FIFA会長は,月曜夜に行われる米国対ベルギー戦を前にフォラリン・バログンの出場資格を回復させた決定において,その会話は一切影響しなかったと語った。ベルギー・サッカー連盟は,キック・オフの直前まで米国のスター選手の出場資格について異議を唱え続ける姿勢を示している。」

| |

« 米国民の7割が自国の民主主義に不満 | トップページ | 角度を求める:中心角と円周角,四角形の内角の和 »

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 米国民の7割が自国の民主主義に不満 | トップページ | 角度を求める:中心角と円周角,四角形の内角の和 »