トランプの新たな関税を 25州が提訴
‘AP News’,Aug.4, 2026付け
‘25 states sue over Trump’s new tariffs, calling them “pretext” to replace his old ones’
「トランプの新たな関税をめぐり25州が提訴,旧関税の置き換えに向けた 『口実』 と主張」
の見出し記事を下記,拙訳・転載します。
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ワシントン(AP)— 25の州が月曜日(8月4日),トランプ政権による新たな関税措置をめぐり同政権を提訴した。これらの州は,今回の関税が,2月に連邦最高裁判所によって無効とされた(struck down)輸入関税に代わる措置を講じるための口実に過ぎないと主張している。
米国は先月,強制労働によって生産された(produced by forced labor)輸入品への取り締まり(crack down)が不十分だとして,59ヶ国および欧州連合(EU)を対象に2桁の関税を課した。この新たな関税は,最高裁での敗訴を受けてトランプ大統領が導入していた暫定的な関税措置の期限が切れる(clock ran out)のと同時に発効した。
ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官(Attorney General Letitia James)は,「最高裁で敗訴した後,政権は新たな関税措置によって,再び不法に家計や企業への増税を図ろうとしている。」と述べた。
月曜日に発表されたこの訴訟には,ニューヨーク州に加え,アリゾナ,カリフォルニア,コロラド,コネチカット,デラウェア,ハワイ,イリノイ,ケンタッキー,マサチューセッツ,メリーランド,メイン,ミシガン,ミネソタ,ネバダ,ニュージャージー,ニューメキシコ,ノースカロライナ,オレゴン,ペンシルベニア,ロードアイランド,バージニア,バーモント,ワシントン,ウィスコンシンの各州が参加している。
高関税こそが米国の製造業を復活させる(revive)と主張するトランプは昨年,低関税と自由貿易の拡大を長年推進してきた米国の政策方針を覆した。彼は,長年にわたる貿易赤字は「国家非常事態」に相当するとして,1977年制定の国際緊急経済権限法(IEEPA:International Emergency Economic Powers Act)を発動し,ほぼすべての国からの輸入品に対して2桁の関税を課した。
しかし,連邦最高裁判所は,IEEPAには関税を課す権限は認められていないとの判断を下した。この判決を受け,政権は関税を支払った輸入業者に対して払い戻しを行うことを余儀なくされた。失われた歳入を補填しようと,トランプは世界全体を対象とする10%の暫定関税を導入したが,これらは7月24日深夜に期限切れとなった(expired)。
そこで彼は,より恒久的な(durable)関税措置として,1974年通商法301条の活用に踏み切った。同条は,不公正な貿易慣行を行っていると認定された国に対し,大統領が輸入関税やその他の制裁措置を課すことを認めるものである。トランプは第1次政権下でも301条に基づき中国に対して高関税を課しており,その措置は法廷闘争を乗り越えて維持された。
政権は今回,強制労働に関連する関税を課すために301条を発動した。この関税率は10%から12.5%の範囲に及び,米国の輸入の99%を占める国々を対象としている。
ホワイト・ハウスのクッシュ・デサイ(Kush Desai)報道官は,「米国は,米国の通商に負担を強いる(burden)不当な行為,政策,慣行を是正させるため,法的に認められた権限を行使している」と述べた。「外国が,強制労働によって生産された物品の輸入禁止措置を講じず,かつ実効性を持って執行しないことは不当であり,米国の労働者を含む米国の通商に負担を強いるものであるため,対処されなければならない。通商法301条に基づく関税は,大統領の一期目当初から法的に強固な手段であることが実証されており,現在もその有効性は変わっていない。」
今回の州による提訴に先立ち,7月には中小企業が同様に301条関税を不服として国際通商裁判所に2件の訴訟を提起している。
これら2件の訴訟はいずれも,政府が対象となる各経済圏に対して十分な根拠を示していないことや,関税賦課の理由とされた特定の慣行を当該関税がいかにして是正するのかについて,301条が求めるような明確な説明を行っていないことを主張している。
ニューヨーク・ロー・スクール国際法センターの共同所長を務める法学教授のバリー・アップルトンは,こうした異議申し立ての背景には,政権が異なる根拠法を用いて同様の世界的関税を課そうとしたのが今回で3回目であるという事実があると指摘した。彼は,それらの措置の内容が「ほとんどコピペ(複製)」のようなものであるため,法廷で正当性を主張する上るで困難が生じる可能性があると述べている。
しかし同氏は、現政権が以前に関税を導入した際に用いた法規定は前例のない異例なものだったのに対し、「通商法301条」は過去にも実際に運用されてきた規定であると指摘した。
トランプは1期目,中国からの輸入品に対する関税措置を講じる根拠としてこの301条を適用したが,その措置は法的な異議申し立てを乗り越えて維持された。
「歴代大統領は何十年にもわたってこの条項を利用してきたし,議会は調査,協議,公的な記録の作成といった明確な歯止め(セーフガード)を設けた上でこの制度を構築した。」とアップルトンは述べた。「政府側の主張は『私にはこれを行う権限がなかった。』というものではなく,『議会が定めた枠組みの範囲内で行った』というものになるだろう。これは単なる形式的な話ではなく,実質的な法廷闘争であり,まさにこの点が本件の帰趨を決めることになるはずだ。」
(転載了)
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