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2024年2月27日 (火)

見出しに見る勘違い(その959)

「韓国5大病院の研修医が一斉に退職届提出,20日から出勤せず…政府は『医師免許停止』事前通知書を発送」   2024/2/20  朝鮮日報・日本語版
    ‘大学医学部の入試定員増に反対する研修医たちが予告通り19日に一斉に退職届を提出したことから,医療現場の混乱が本格化するものとみられる。一部の研修医たちが同日,病院を去り,ソウル「ビッグ5」と呼ばれる大病院(ソウル大学病院・ソウル峨山病院・セブランス病院・ソウルサムスン病院・ソウル聖母病院)の研修医たちは20日から出勤しないことを表明した。地域拠点病院の研修医たちも相次いで退職届を出している。主要病院で手術補助や救急救命処置などを担う研修医が多数退職すれば,患者の生命に直結する手術や救急医療室の運営は滞らざるを得なくなる。大韓救急医学医師会は同日,「今日から救急室の混乱が増すだろう」と述べた。手術予定の半数を先送りする大病院も出ている。
   尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は同日,韓悳洙(ハン・ドクス)首相に「国民の生命と健康を守るための対応に万全を期してほしい」と述べた。また,韓国大統領室の複数の関係者によると,尹大統領は参謀らに「医療界は国民に勝てない」「前政権のようにやり過ごすことはしない」と述べたという。

   韓国保健福祉部(省に相当)は全国221カ所の研修医療機関にいる全研修医を対象に,診療の持ち場を離れてはならないとする「診療維持命令」を発令した。医療関係者が政府の命令に違反して告発された場合,懲役刑などに処される可能性がある。政府は同日,大韓医師協会の非常対策委員長とソウル市医師会のパク・ミョンハ会長の2人に対して「医師免許停止行政処分」事前通知書を発送した。警察庁の尹熙根(ユン・ヒグン)庁長はこの日、「(ストライキの)主導者に対しては身柄を拘束しての捜査も念頭に置いている」とも述べた。

 政府は緊急診療システムを稼動させた。保健福祉部は全国の救急医療機関409カ所に対して移送と転院を支援する。国軍病院12カ所の救急室を一般に開放し,軍医と公衆保健医師(全国約1400人)も投入する予定だ。ストライキが長期化すれば,非対面診療も全て許可する。ソウルにある病院の関係者は「全国の研修医は約1万3000人に達するため,非常診療システムでは空白を埋めるのが難しい」と語った。

 市民団体の経済正義実践市民連合はこの日,研修医の集団診療中止を「談合」とみなし,公正取引委員会に告発すると明らかにした。全国保健医療産業労働組合は医師の集団行動を批判する「ろうそくデモ」なども推進している。’ との報道です。
   
医学部定員増(→医師数増)への反対理由は 表向きは「質の低下につながる」らしいのですが,その論理が分かりません。
   
現在 OECD加盟国の平均医師数は 人口1,000人あたり,3.7人に対し,韓国は約2.5人(日本は 2.6人)とのことです。(1位のギリシャは 6.3人,ポルトガルは5.6人,オーストラリアは5.4人)人種による能力分布に差があるとは考えられず(医師に適する能力を持つ人の割合は どの国も変わらない。) 医師数が増えると質が(他国に比べて)低下するとは考えられません。おそらく 医師数が増えることによる収入減で医師になったメリットがなくなるという,きわめて利己的な理由ではないかと・・・。

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2024年2月25日 (日)

韓国・研修医数千人のストライキの理由,そして彼らが医師を目指した理由?

米国 ‘TIME’誌,Feb.20,2024 付け
Thousands of Doctors in South Korea Strike Over Government Plan to Train More Physicians
「韓国で医師数千人が医師養成計画をめぐってストライキ」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。

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韓国の医療制度の最近の再編で, 今週, 韓国全土で9,000人以上の研修医が辞表を提出し, 8,000人以上が離職したと地方当局が発表した。

彼らは, 主要経済国の中で医師対患者の比率が最も低く, 医療システムの維持を13000人の研修医に頼っているこの国で医学生の定員を拡大するという政府の計画に抗議している。今月初め,政府は医学生の年間定員を現在の3,000人から2,000人を追加すると発表した。

韓国は高度に民営化された医療制度を採用しており,その医師らは世界で最も高給取りの国の一つであり,病院の専門医の平均年収は20万ドルに上る。ストライキを批判する人々は,医師たちはさらなる競争に反対していると述べている。
しかし医師らは,賃金が低く労働条件が劣悪な救急医療などの特定の専門分野に限定されている(confined)ため,割り当てを拡大しても不足には対処できないと主張している。彼らはまた,この計画は病院にさらなる負担を与え(burden),医療サービスの質を損なう(compromise)ことになると主張している。

木曜日には数百人の医師がソウルや他の都市で行進したが,政府の定員拡大計画(quota expansion plan)について相談を受けていないと主張した。 大韓医師会もまた,政府が計画を堅持すれば「無期限ストライキ」を行うと脅迫した。

日曜日,ハン・ドクス首相は医師らに対し,大量退職が公衆衛生に及ぼす脅威を警告し,自制するよう要請した。ハンは「これは国民の命と健康を人質に取る行為であり,あってはならない」と述べた。
その後,保健当局は退職した研修医に対し職場復帰命令(back-to-work orders)を出し,病院側には退職を拒否するよう指示した。また,研修医に対し日々の勤務記録の提出を命じ,ストライキに参加した医師を処罰すると宣言した。

病院は火曜日,診療の遅れやキャンセルを報告した。ソウルのセブランス病院の関係者は聯合ニュースに対し,計画されていた手術が半分になったと語った。
パク・ミンス保健次官は火曜日の記者会見で,「研修医らの集団行動が医療サービスの混乱につながったことに非常に失望し,懸念している。」と述べた。 「集団行動がどのような結果をもたらすかを理解せずに,政策に抗議するために患者を置き去りにする医師たちの行動を正当化することはできない。」

ストライキに先立つ数日間,当局は差し迫った医師不足に対処するため,遠隔医療サービスの拡大,軍病院の開設,一部の患者の他の診療所への移送など,数多くの緊急措置を発表した。
政府は大韓医師会幹部2人の医師免許を停止し,ストライキを扇動した(instigated)と判明した場合は医師免許を取り消すと発表した。警察もストライキの指導者らの逮捕も検討すると述べた。

医学生の受け入れを増やす計画が医師と政府の間の対立(stand-off)につながったのはこれが初めてではない。 医学部入学者数を10年間で4,000人増やすという2020年の提案も同様の抗議活動とストライキを引き起こし、計画は棚上げされた。

国民はおおむね現在の計画を支持しており,先週の韓国ギャラップ世論調査では回答者の76%が医学部定員拡大に肯定的な反応を示している。

(転載了)
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患者を人質にとってのストライキは 医師として如何なものでしょう。
彼らが医師を目指した理由が,人命を救うことより,世界最高レベルと言われる収入であることが垣間見える状況です。

医学部定員増が「病院にさらなる負担を与え,医療サービスの質を損なう」に繋がる論理が不明です。

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2024年2月22日 (木)

ウジ虫(英語で “Maggot”)で デトロイト行き Airbus,アムステルダムに引き返す

珍しい事件がありました。

INDEPENDENT’,Feb.17,2024付けに
Delta flight forced to turn back after maggots fall on passengers from overhead compartment
「デルタ航空,オーバーヘッド・コンパートメントから乗客にウジ虫が降りかかり,引き返しを余儀なくされた」
の見出し記事がありました。

下記,拙訳・転載します。
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フライトは アムステルダム発デトロイト行き

最近,デルタ航空の飛行機で頭上のコンパートメントからエコノミー席に座っている乗客の上にウジ虫が落ちたため,離陸から1時間後に方向転換(turn around)を余儀なくされた。

2月13日火曜日の同便は,アムステルダムから ミシガン州デトロイトへ旅客を乗せて飛行中,荷物棚にあった腐った魚(rotting fish)が入ったスーツケースが開いてウジ虫が乗客の上に落ち,飛行機は方向転換した。
飛行機が着陸した後,乗客全員に飛行機から降機するよう指示され,魚が入ったスーツケースは袋に入れて処分された。 飛行機自体も徹底的に清掃された。

ケルスという名の乗客は,最終的にX/Twitterに体験についてコメントし,「アムステルダム行きのデルタ航空で8時間のフライトが2時間になって,腐った魚とウジ虫が私たちと同乗していると知るなんて本当にうんざり(really lovely)。」 と投稿した。
デイリー・メール紙とのインタビューでケルス氏は,デルタ航空スタッフが腐ったスーツケースの所有者を特定し,残りの旅行者が飛行機を降りた後,機内で彼ら(them,ウジ虫?)を拘束した(detained)ことを明らかにした。

補償として,旅行者には8,000航空マイル,ホテルの宿泊費,そして一晩遅れた場合には30ドルの食事券が与えられたとケルス氏は付け加えた。

飛行機に乗っていた他の乗客は,r/Delta のサブレディットに機内での自分の状況について書き込んでいた。
「つまり,私はこの不運な飛行機に乗っていました(笑,lollaughing out loud)」というコメントで始まった。 「私と家族はウジ虫の目の前の列に座っていた。 私たちのすぐ後ろの女性は客室乗務員に,頭にうじ虫が落ちていると言った。 うーん。 振り向くと,ウジ虫たちが座席の上でくねくね動き回っていた(wiggling around)。ウジ虫を避けて私たちは前に移動した。」

「私たちの機内持ち込み手荷物の1つがその気持ち悪い(disgusting)バッグのすぐ近くにあったので,着陸した後,取りに行くと,問題の乗客はまだそこに座っていて飛行機から降りなかった。したがって,何らかの結果を想定していたが,それが何であったかは不明だ。どうやら新聞紙に包まれていたようだ。 まったくひどい(Absolutely gross)。」

Redditの投稿は,この災難(mishap)のせいでスーツケースのうち5個が目的地に到着しなかったと結論づけた。
ウジ虫事件(the maggot incident)に関するインデペンデント紙への声明の中で,デルタ航空は 「機内持ち込み手荷物の梱包が不適切だったために旅行が中断されたため,AMS-DTW 133便のお客様にお詫び申し上げます。」 と述べた。 航空機はゲートに戻り,乗客は次に利用可能な便に搭乗した。 問題の航空機は清掃のため運航から外された。」

デルタ航空が注目を集めたのはこれが初めてではない。 先週,航空会社はブラを着用していないという理由で女性をフライトから追い出しそうになった。
(転載了)
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デルタ航空が,このウジ虫を持ち込んだ乗客に損害賠償を求めたかどうかは不明です。

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2024年2月21日 (水)

アレクセイ・ナワリヌイ氏の死

ロシアのプーチン政権への批判を続け,刑務所に収監されていたナワリヌイ氏について,関係当局は216日,「散歩のあと気分が悪くなり,医師が蘇生措置を行ったものの死亡が確認された」と発表しました。
ロシアでプーチン政権を批判する急先ぽうとして知られたアレクセイ・ナワリヌイ氏が死亡したとの発表を受けて,ロシア国内外で追悼する動きが出ているほか,欧米各国などからはプーチン政権を批判する声が相次いでいます。

The Guardian’ は Feb.18,2024 付け
What next for Putin? After Navalny’s death, many fear what leader will move on to
「プーチン大統領の次は? ナワリヌイ氏の死後,多くの人々は指導者が今後どのような方向に進むのかを恐れている」
の見出し記事で伝えています。

下記,拙訳・転載します。
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ウクライナが撤退し,西側諸国の制裁がほとんど影響を及ぼさない中,ロシア大統領はますます大胆になり,より無謀な(reckless)行動に乗り出す可能性がある。

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ウラジーミル・プーチン大統領は金曜日,ウラル都市チェリャビンスクの工業プラントで工場労働者を称賛し,国営記者らと冗談を言いながら微笑み,いつになく浮かれた気分を漂わせた。
プーチン大統領の自信は紛れもなく(unmistakable),戦場でウクライナを凌ぎながら,刑務所での彼の最大の批判者のあの日の死の責任を免れるという彼の完全な信念の表れだった。

北極圏の人里離れた刑務所でアレクセイ・ナワリヌイ氏が亡くなった日に,具体的に何が起こったのか,世界は決して知ることはできないかもしれない。日曜日の時点で,彼の家族はまだ遺体と会うことさえ許されていない。

ナワリヌイ氏はロシアの刑務所制度の最悪の行き過ぎに何年も耐えてきた。この国の流刑地(penal colonies)は劣悪な(grim)環境で知られており,野党指導者は特に残酷な扱いの標的にされる。
彼の死の状況がどうであれ,長年にわたる虐待は,クレムリンの責任であるという彼の支持者たちの広範な見解を裏付けている。
「プーチンはアレクセイ・ナワリヌイを殺害した」とナワリヌイ氏の同盟者であり,彼の反汚職財団(Anti-Corruption Foundation)の研究者であるゲオルギー・アルブロフ氏は語った。 「彼が具体的にどのようにやったかは必ず暴露されるだろう。」

西側諸国の指導者たちも同様にアルブロフ氏の見解に同調し,ナワリヌイ氏の死の責任は直接プーチン大統領の足元にあるとした。 「間違わないで:ナワリヌイ氏の死に責任があるのはプーチン大統領です。 プーチン大統領に責任がある」とジョー・バイデン米国大統領は述べた。
しかし,これらの声明は,せいぜいクレムリンが肩をすくめる(shrugging its shoulders)程度に留まりそうだ。

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ウクライナ人拉致(abduction)を監督した罪で起訴された国際刑事裁判所の判決を受けてすでに指名手配されているプーチン大統領は,長い間西側諸国の承認を求めることをやめている。クレムリンが見ているように,プーチン大統領は運転席に座っている。
ナワリヌイ氏の死により,彼はすでに抑圧されていた国内の反政府勢力に壊滅的な打撃(devastating blow)を与えた(inflicted)。
国内政治に対する彼の支配力は今や完璧であるように見える。 来月の選挙後,彼はさらに6年間の大統領として就任することになり,その任期はソ連の独裁者ヨシフ・スターリンの任期をも上回る可能性がある。 プーチン大統領はこれまで24年間政権を握っているが,スターリンは29年間統治した後,1953年に死去した。

プーチン大統領の侵攻から2周年が近づくにつれ,ウクライナは重要な援助を奪われ,士気に亀裂が生じている。
土曜日、ウクライナ軍はウクライナの重要な最前線都市であるアヴディイウカからの撤退を余儀なくされ,この決定はキ-ウに軍事的打撃を与え,戦争の主導権をプーチンにしっかりと引き渡した。

長期的には,ナワリヌイ氏の死についてまだコメントしていないドナルド・トランプが次期米国大統領になる本当のチャンスがあり,それがプーチン氏にウクライナやその他の国で白紙の権限(carte blanch)を与える可能性がある。

プーチン大統領とその国を孤立させ,彼をのけ者(pariah)にし,ロシア経済を麻痺させる(cripple)世界的な制裁を科すという西側の計画は,望ましい結果をもたらしていない。
プーチン大統領は新たな同盟国を開拓し(cultivated),グローバル・サウスに求愛し,かつては西側諸国の強固な(staunch)同盟国だったアラブ首長国連邦とサウジアラビアで大歓迎を受けた。

バイデンは金曜日,ナワリヌイ氏の死後,2021年に約束した「壊滅的な(devastating)」結果をロシアに与えるのは難しいとすぐに認めた。「他に何ができるかを熟考している(contemplating)」とバイデン氏は語った。
このためらいはプーチン大統領の自信をさらに高める可能性が高い。 2022年の戦争開始後にクレムリンから亡命した元ロシア上級外交官のボリス・ボンダレフ氏は,「プーチン大統領の免責が増えれば増えるほど,必然的に攻撃的になる」と語る。「国内の反対派を打ち砕いた後,彼は海外で敢えて発言する人々に焦点を当てるだろう」とボンダレフ氏は警告した。

この雰囲気はプーチン大統領の同盟国にも伝染しているようだ。 「ロシアは誰にも借りがない。そこから始めよう」と国営放送RTのマルガリータ・シモニャンは書き,ナワリヌイ氏の死に関してプーチン大統領には「答えるべき深刻な疑問がある」というNATOの声明にコメントした。
シモニャンは,このような状況にも動じていないようで,ナワリヌイ氏の汚職捜査の「犠牲者」となった5人がすでにナワリヌイ氏の死を祝うために彼女に電話をかけてきたと続けた。

彼の殺害後,多くの人がこれから起こることを恐れている。カーネギー・ロシア・ユーラシア・センター(the Carnegie Russia Eurasia Center)所長のアレクサンダー・ガブエフ(Alexander Gabuev)は,「致命的な間違いを犯す能力をチェックすることはできず,ごますり達(sycophants)に囲まれた高齢のロシアの統治者は,今後数年でこれまでに見たことのない無謀な(reckless)行動に乗り出すかもしれない」と書いている。

ロシアの著名な社会学者グレッグ・ユーディン(Greg Yudin)は,これをさらに厳しい言葉で(grimly)次のように述べている:「ロシアでは,夜明け前が一番暗いとよく言う。それは本当だと思う - ただ,我々は本当の闇をまだほとんど知らないだけだ。暗くなり始めているだけのようだ。太陽が消えてしまった。」

(転載了)
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遺体は遺族に引き渡されないようです。

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2024年2月20日 (火)

トランプの NATOに関する嘘,あるいは無知

今年11月の大統領選挙で返り咲きを目指すトランプ前大統領は 210日,在任中に,十分な軍事費を負担しないNATOの加盟国はロシアからの攻撃を受けたとしても防衛せず,むしろロシアに攻撃を促すと発言して,各国から批判が相次ぐ中,14日,改めて「負担金を払わなければアメリカは防衛しない」と強調しました。

これに関連し,‘CNN’,February 13, 2024付けに
Fact check: Debunking five false Trump claims about NATO
「ファクト・チェック:NATOに関するトランプ大統領の5つの誤った主張を暴く」
の見出し記事が掲載されていました。

下記,拙訳し,転載します。
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ワシントンCNNドナルド・トランプ前大統領は 大統領選挙戦で,北大西洋条約機構(NATO)の軍事同盟について不正確な発言を続けている。

トランプは土曜日の選挙集会で,かつてNATOの「大規模な(big)」国の大統領に対し,その国が「請求書」を支払わないのであればロシア軍から国を守るつもりはない,ロシアに「彼らが望むことは何でもする」よう「奨励」さえするだろう,と主張し,大西洋を越えた大騒ぎ(transatlantic uproar)を引き起こした。
トランプの扇動的な発言には,よくある虚偽の主張が含まれていた。 CNNなどのファクト・チェッカーが長年指摘してきたように,NATO同盟国が「請求書(bills)」を支払っていないとされるという彼の主張は真実ではない。

そしてトランプは長年にわたり,NATOとその加盟国による支出について,他にもさまざまな虚偽の主張を行ってきた。 以下は,彼が繰り返し述べた5つの発言の事実確認である。

Spending by NATO members
NATO加盟国による支出

トランプは,さまざまなNATO加盟国が「請求書(bills)」,「会費(dues)」,または「NATO手数料(fees)」を支払っていない,「我々に莫大な金額を負わせている」,または「NATOに何十億ドルも借りがある」と長年主張してきた。

Facts First : これらのトランプの主張はすべて誤りである。 NATO加盟国の大多数は,各加盟国が国内総生産の最低2を防衛に支出するという同盟の目標を達成していないが,2の目標は「ガイドライン」であり,もし,それが満たされてなくとも 請求書,債務(debts),法的義務(legal obligations)を生じさせない。 実際,このガイドラインでは NATO や米国への支払いはまったく求めてない。 むしろ,単純に,各国が独自の防衛計画に支出することを要求している。

トランプが大統領だった頃,このガイドラインは寛大な(forgiving)言葉で書かれており,それが確約(firm commitment)ではないことを明らかにしていた。 2014年にウェールズで開催されたNATOサミットで作成されたこのバージョンのガイドラインでは,まだ2に達していない加盟国は「NATO能力目標(Capability Targets)を達成し,NATOの能力不足を満たすことを目的として,10年以内に2ガイドラインに向けて進むことを目指す」と述べている。 言い換えれば,2014年に 2% 未満だった会員は,2024年までに目標を達成すると約束する必要さえなく,それまでに目標を達成するよう努力するだけだった。

NATOは,加盟国が組織自身の運営に資金を提供するために直接寄付することを要求している。しかし,同盟国の国防費のほんの一部を占めるこれらの拠出を加盟国が怠っている兆候はなく,トランプは,債務に関する彼の話は2のガイドラインに関するものであることを明確にしている。
カナダのカールトン大学国際関係 教授スティーブン・サイドマン(Stephen Saideman)は月曜の電子メールで,「不正確(inaccurate)という言葉は,米国に対する未払いの会費に対するトランプ氏のみかじめ料(protection racket)/カントリー・クラブの認識を実際にはカバーしていない」と述べた。
「あなたや他の誰もが知っているように,その資金は加盟国から米国やNATOに送金されるわけではない(ただし,ブリュッセルやその他の場所の建物の費用を支払う共通基金はあるが,それはそれほど多額のお金ではなく,2%議論の焦点ではない)。 その約束は,各国が自国の軍事に十分な額(GDP2,防衛装備費の20)を支出し,同盟全体がロシアを確実に抑止できる(deter)能力を持ち,同盟が合意するその他のことは何でもできるようにすることである。」とサイドマン氏は語った。

NATOの推計によれば,2023年の時点でNATO加盟国30ヶ国中11ヶ国が2の目標を達成している。 これは2014年のメンバー3国から増加した。

ジョージ・ワシントン大学エリオット国際関係大学院の研究教授で大西洋横断プログラム(Transatlantic Program)の責任者でもあるエルワン・ラガデック(Erwan Lagadec)は月曜日の電子メールで,NATO加盟国が2023年の2目標に関してより強固な表現に同意したと指摘し,「我々は次のように正式に宣言した」と述べた。 「国内総生産(GDP)の少なくとも2を毎年防衛に投資するという永続的な取り組みを続けていく。」 ラガデックは,「加盟国はおそらく初めて,単に『可能であれば達成しようとする』のではなく,2達成(実際,少なくとも2達成)に向けて熱心に取り組んだ」と述べた。
しかし同氏は,このより強力な宣言でも2に達するまでの「期限は定められていない」と指摘した。 いずれにしても,米国や NATO に対して実際の負債が生じることはない。

NATO members’ spending before Trump took office
トランプ大統領就任前のNATO加盟国の支出

トランプは大統領として,2017年に就任するまでNATO加盟国の支出は「毎年」減少していたと主張した。時には15年,16年,あるいは18年間にわたって減少が続いていたと主張した。

Facts First :就任するまでNATO加盟国の支出が毎年減少していたというトランプの主張は誤りである。 NATOの公式データによると,トランプの大統領就任前2年間で米国以外の加盟国の防衛費はそれぞれ増加しており,2015年は1.62016年は3.0増加した。この増加は,NATO加盟国がGDP2を再約束した後に生じたものである。 ロシアによるウクライナのクリミア地域併合(annexation)を受けて,2014年のサミットでガイドラインが示された。

トランプ政権時代の各年の非米国の国防費の増加は,2015年と2016年の増加よりも大きく,増加率は2017年に5.9%2018年に4.3%2019年に3.6%2020年に4.6% だった。そしてNATO イェンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長はトランプ大統領を少なくとも部分的には評価したと認めた。 しかし,トランプが下落傾向を逆転させたと主張するのは間違っている。

「前年比のデータを見ると,欧州の国防支出の底値からの転機はトランプ大統領以前の2014年に起きており,明らかにクリミアの影響によるものだ」とラガデック氏は述べた。

サイドマン氏は,一般的にトランプを嫌っているため,トランプの影響力を過小評価している可能性があるが,「ヨーロッパにおける国防費の増加については プーチンが最も称賛に値する」と述べた。 同氏は,「2008年の経済危機後,各国がアフガニスタンから撤退し始めたため,どの国も国防予算を削減していたが,クリミア占領(seizure)ですべてが変わった」と語った。 そして,トランプが引き起こした増額は,同盟国をおだてた(cajole)トランプの努力によるものではなく,トランプの発言が「同盟と同盟国に対する真の敵意」のように聞こえたことを考慮すると,米国がもはや約束を守らないことに対する同盟国の懸念によるものである可能性が高いと主張した。

ジョー・バイデン大統領の下,米国以外のNATO加盟国は2021年に国防支出を2.8%増加させ,2022年には推定2.0増加し,2023年には推定8.3増加した。
2023年のこの大幅な急増は,2022年の「ウクライナへの本格的な(full-fledged)侵攻への反応であるのは明らかだ」とラガデック氏は述べた。

The US share of NATO spending
NATO支出に占める米国の割合

トランプは大統領として,自分の前,米国は「NATO100を支払っている」あるいは「100に近い金額を支払っている」と繰り返し主張した。

Facts First : トランプの主張は誤りだ。 NATOの公式統計によると,トランプの大統領就任の前年である2016年,米国の国防支出はNATO加盟国の総国防支出の約71を占めており,大部分を占めているが,「100」または「100に近い」わけではない。 そして,トランプの主張が,NATOの組織経費をカバーし,各国の国民所得に基づいて設定されるNATOへの直接拠出金について話しているのであれば,さらに不正確となる:2016年に米国が負担したのはこれらの拠出金の約22だった。

NATOの総軍事支出に占める米国の割合は2023年には約68%に低下した。そして米国は現在,NATOへの直接拠出金の約16%を負担しており,これはドイツと同じである。 ラガデック氏は,米国のシェアが「トランプ氏をなだめる(placate)ために」22から引き下げられたが,米国が同盟のGDP総額の半分以上を占めていることを考えると「優しい取引(sweetheart deal)」だと述べた。

What previous presidents told NATO members
歴代大統領がNATO加盟国に語った内容

トランプが大統領として,NATO加盟国に国防費増額の圧力をかける前は,米国大統領らはNATO加盟国にそうするよう求めさえしなかったとトランプは繰り返し主張した。 彼は土曜日の集会でのコメントの中でバラク・オバマ前大統領を名指しした。 トランプは自分自身に圧力をかけたとNATO加盟国に言及した後,こう続けた。「そして,彼らはオバマの方が好きだと聞いている。 彼らはオバマをもっと好きになるはずだ。理由を知っているか? 彼は何も求めなかったからだ。」

Facts First  : トランプの主張は誤りだ。 オバマも前任のジョージ・W・ブッシュ大統領も,公の場での言葉遣いはトランプほど対立的ではなかったものの,他のNATO加盟国に対し国防費を増やすよう繰り返し圧力をかけていた。

2014年のベルギーでの記者会見で,オバマはこう語った。「集団的自衛権(collective defense)があるということは,全員が協力しなければならないことを意味する。そして,私は,一部の同盟国の防衛費の水準が低下していることについて,若干の懸念を抱いている -すべてではないが,多い。 トレンド・ラインは下がってきている。」 2016年のドイツでの演説でオバマは,「すべてのNATO加盟国は,共通の安全保障に向けてその全額(GDP2)を貢献すべきだが,これは常に起こるわけではない。 正直に言うと,ヨーロッパは時々自国の防衛に満足していることがある。」 2016年のカナダ議会での演説で同氏は,「同盟国として,そして友人として,カナダを含むすべてのNATO加盟国が共通の安全保障に全額貢献することで,私たちの安全はさらに高まると言わせてほしい」と語った。

2002年,NATO首脳会議に先立ってチェコ共和国で行った演説で,ブッシュは,すべてのNATO加盟国は同盟に軍事貢献する必要があり,「一部の同盟国にとっては,そのためにはより多くの国防費が必要になるだろう」と述べた。 ブッシュと政府高官らは残りの大統領任期を通じて歳出拡大を推進し続けた。 2008年にルーマニアを訪問したブッシュは,「強力なNATO同盟を構築するには,強力な欧州の防衛能力も必要だ。したがって,私はこのサミットで,ヨーロッパのパートナーに対し,NATOEUの両方の作戦を支援するために防衛投資を増やすよう奨励するつもりだ。」と述べた。

The cost of NATO’s headquarters
NATO本部の費用

トランプは大統領在任中もその後もNATOを批判しながら,NATOがベルギーの本部建設に30億ドルを費やしたと主張してきた。

Facts First :トランプの30億ドルという数字は正確とは言えない。 NATO2020年にCNNに対し,本部ビルは承認された予算117,800万ユーロ,月曜日の為替レートで約127,000万ドルに基づいて建設されたと語った - 確かに高価な施設ではあるが,トランプが主張した金額の半分に満たない。

(転載了)
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それでも トランプを支持する米国民は存在します。
賢く見えるかどうかは別にして 噓吐きにみえるかどうかは 判断してほしいものです。

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2024年2月18日 (日)

元大統領補佐官 ボルトンは言う,「トランプは大統領に “unfit”。」

REUTERS’,Jan.30,2024付け
Bolton says Trump 'unfit' to be President in new memoir intro
「ボルトン,新しい回想録の冒頭でトランプは大統領に『ふさわしくない』と発言」
の見出し記事を,下記,拙訳・転載します。

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[ワシントン,130日 ロイター] - ジョン・ボルトン元米国家安全保障問題担当補佐官は,火曜日に発表した回想録の新版で,個人的な敵を罰し,敵対国(adversaries)であるロシアと中国を宥める(appease)全くの(utterly)利己的な(self-interested)人物としてドナルド・トランプ前大統領を非難した(excoriated)。

2018年と2019年にトランプ大統領のホワイト・ハウスで務めたボルトンは,この共和党大統領最有力候補(frontrunner)が政治哲学や首尾一貫した(coherent)政策展望を持たないと糾弾した(accused)。トランプが再選されれば,NATO安全保障同盟から離脱し,2022年のロシア侵攻にも関わらずウクライナへの支援を抑制し(curb),中国の台湾封鎖をつけあがらせ(embolden),全般的に孤立主義を追求する可能性があると,ボルトンは警告した。

ボルトンは,トランプの国家安全保障担当補佐官として過ごした17ヶ月間を記した回想録「事件が起きた部屋(The Room Where it Happened)」の新たな序文で,「トランプは大統領にふさわしくない(Trump is unfit to be president)」と書いた。「彼の最初の4年間が悪かったとすれば,2度目の4年間はさらに悪くなるだろう。」

トランプはかつて「不当な扱いを受け、裏切られた人々への報復(retribution)は私だ」と自らを弱者(underdog)の擁護者(champion)であると称しているが,ボルトンは,彼が基本的に自分を大切にしている(self-regarding)と主張する。
「トランプは本当に自分自身への見返りしか考えていない。それが二期目の大部分を消費するだろう」と彼は回想録のペーパーバック版の前書きで書いている。この回想録はトランプ二期目の米国の暗い(bleak)状態を描いている。

トランプの上級顧問ジェイソン・ミラー氏は,「トランプ大統領をあれほど軽蔑している(disdain)と公言する人物にとって、『ブック・ディール・ボルトン(Book Deal Bolton)』は確かに関係を断ち切る方法を見つけた」と語った。

ボルトンはトランプに仕える前,公職の重荷が大統領を疲弊させることになると誤って信じていたと語った。 補佐官の仕事の中で,彼は元大統領が私利私欲に夢中になっていることに気づいた。
「彼はほぼ自分自身の利益だけを気にしている」とボルトンは書いており,トランプは疑問を持たずに命令を実行するための「奴隷(serfs)のホワイト・ハウス」に囲まれることを望んでいると示唆している。

彼はまた,女性の中絶の憲法上の権利を認めた1973年のロー対ウェイド判決(Roe v. Wade ruling)を覆した最高裁判事の任命権で尊敬されているトランプが,再選されれば保守的な政策を追求しない可能性があると主張している。
ボルトンは,合衆国憲法に基づきトランプが3期目に立候補できないことは,「トランプ氏を取り巻く政治的制約が大幅に緩和され,有権者の意見の本当の『ガードレール』が最小限に抑えられる」ことを意味すると述べた。

ボルトンは,外交政策については最も厳しい(harshest)言葉をいくらか残し,トランプは共和党内に,蔓延する「孤立主義ウイルス」を送り込み,「どの分野においても…トランプの逸脱(aberration)は国家安全保障以上に破壊的なものは他にない」と書いた。

彼はまた,トランプが北大西洋条約機構(NATO)から離脱する可能性があり,これはロシアのウラジーミル・プーチン大統領を喜ばせる可能性が高いと主張し,「第2期トランプのウクライナ政策がロシア側に有利になるのはほぼ避けられない」と付け加えた。

ボルトンはさらに,台湾と中国周辺諸国は「トランプの2期目で本当の危険(peril)に直面する」と付け加え,習近平国家主席の下で中国が台湾をめぐる危機をでっち上げる(おそらく台湾封鎖によって)リスクが高まるだろうと示唆した。

「プーチン大統領と習近平国家主席の間で,どちらがトランプの政権復帰を最も喜ぶかという際どい勝負になる。」と ボルトンは書いている。

Reporting By Steve Holland in Washington and by Arshad Mohammed in Saint Paul, Minn.; Writing by Arshad Mohammed; Editing by Michael Perry

(転載了)
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ボルトンは 17ヶ月の補佐官時代に,間違いなく 骨の髄までトランプの愚かさが浸み込んだようです。

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トランプのしゃべりは 6年前から成長したか?

6年前,‘INDEPENDENT’(09 January 2018)は
Trump speaks at level of 8-year-old, new analysis finds
「トランプ大統領の話し方は8歳のレベル,新たな分析で判明」
と言うタイトル記事を掲載しました。

さて 何を書いていたか,下記,拙訳・転載します。
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Mr Trump scores the lowest of any of the past 15 presidents
トランプ氏のスコアは過去15人の大統領の中で最低

ドナルド・トランプ氏はツイッターでは自分を天才だと呼んでいるかもしれないが,彼の発言はそうではないことを物語っている。

大統領が就任して最初に発した3万語を分析したところ,トランプ氏の会話レベルは小学3年生から7年生の読解レベルで,1929年以降のどの大統領よりも低いことが判明した。トランプ氏の語彙と文法構造は分析の結果,ハーバート・フーバー以来のどの大統領よりも「著しく単純で,多様性が少ない」ことが判明した。

この比較は,オンライン・データベース ‘Factba.se’ によって編集された 1929年以降の各大統領のインタビュー,演説,記者会見に基づいている。‘Factba.se’ のアナリストは,15人全員の「台本外の」発言(基本的に,準備したスピーチ以外のすべて)を研究し,彼らのスピーキング・スキルを比較対照した。
アナリストは、語彙の複雑さ、多様性、理解レベルについて 8つの異なるテストを通じて記録を実行した。 すべてのテストでトランプ氏の得点は最低だった。

トランプ氏は過去14人の大統領に比べて単語あたりの平均音節が大幅に少なく,使用する固有の単語も大幅に少なかった。利用可能なすべての発言を比較した場合と,各大統領の最初の 30,000語のみを比較した場合には,ギャップが生じた。 ソーシャル・メディアの投稿はデータから除外された。

「これまでの14人の大統領と比較すると,あらゆる点で,台本から外れたときの(トランプ氏の)言葉の使い方は,ハーバート・フーバーに至るまでの歴代大統領に比べて大幅に多様性が低く,単純だ」と ‘Factba.seの CEO,ビル・フリッシュリング氏は書いている。

トランプ政権に関する新書『炎と怒り(Fire and Fury):トランプ・ホワイトハウスの内部(Inside the Trump White House)』の出版以来,トランプ氏の知的鋭敏さ(mental acuity)に関する話題が全国的な話題を独占している。 この本の著者マイケル・ウルフ(Michael Wolff)は,トランプ氏の家族,友人,同僚全員がトランプ氏の奉仕適性(fitness to serve)を 定常的に疑問視していた,と主張している。

トランプ氏は先週,ツイッターを通じてこれらの主張に異議を唱え,自分は「非常に安定した天才」で「本当に賢い」と主張した。ホワイト・ハウス報道官サラ・ハッカビー・サンダースも同氏を支持し,大統領の精神状態(mental state)に関する疑問は「無礼(outrageous)」だとした。
「このような非難をするのはまったく無礼であり,全くの虚偽であり,人々が大統領を攻撃しようと必死の試みをしているのは悲しいことだ。」と 彼女は ‘Fox & Friends’ のインタビューで語った。

しかし,多くの議会民主党員,さらにはトランプ氏の仲間の共和党員の一部さえも,大統領が彼らの知的な上司(intellectual superior)であるという考えに依然として反論している(refute)。月曜日のCNNとのインタビューでは,十数人の上下両院共和党議員がトランプ氏の「天才」という主張を支持することを拒否した。

例えば,共和党のジェリー・モーラン上院議員は,トランプ氏は「賢明で,大統領に選出される能力がある」と述べた。しかし,モラン氏は,彼は天才かと問われて,「大きなお世話だ(Got nothing)。」と答えた。

(転載了)
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おそらく 知識層は トランプの話し方に 嫌悪感までいかないまでも 幼稚さを感じて,この無学な男が又,大統領になるのかと不安を覚えているでしょう。

2016年にNYタイムズに,米外交問題評議会上級研究員 マックス・ブート氏のトランプに対する意見記事が掲載され,そこに書かれた内容を抜粋するとー

彼は,コッズ部隊(イスラム革命防衛隊内の特殊部隊)とクルド人の違いを知らない。
彼は,三元戦略核戦力,アメリカ戦略核兵器保有・運搬システムの区別がつかない。
彼は,国民投票の数週前まで,Brexit (英国のEU離脱)を 一度も耳にしたことがなかった。
彼は,合衆国憲法が 7条ではなく,12条から成っていると思っている。
彼は,小学5年生の語彙を使う。
彼は,僅かな知識を テレビから得ているようで,どこで 軍の情報を得るのか尋ねられて,「テレビ番組だ。」と答えている。

又,トランプの ベストセラー自伝The Art of the Dealを書いたゴーストライター,トニー・シュワルツは「彼は 成人してから 一度も本を最後まで読んだことがないのではないかと,真剣に疑っている。」と発言しています。彼の語彙力からすれば 当然の疑問でしょう。

そもそも 大統領時代,補佐官たちのアドバイスの言葉を正しく理解できていたのか 極めて疑問です,理解するつもりがなかったのかも知れませんが・・・。

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2024年2月17日 (土)

オスプレイ墜落事故の原因究明,飛行再開の現状は?

去年11月,米空軍のオスプレイが屋久島沖で墜落し,乗員8名が死亡した事故の後,米軍の約400機,自衛隊の14機を飛行停止し,回収したフライトレコーダーなどで 事故原因を究明しているとのことですが,2ヶ月経って 現状どうなっているのか,検索してみました。

Air Force Times’,Feb. 7, 2024 付けで
Pentagon IDs possible cause of Nov. 29 Osprey crash that killed 8
「米国防総省,8人が死亡した,1129日 オスプレイ墜落事故の原因の可能性を認定」
の見出し記事がありました。

下記,拙訳・転載します。
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米国国防総省は,日本でのオスプレイ航空機(Osprey aircraft)の致命的な墜落と2ヶ月にわたる部隊の運航停止につながったのは機械的故障に特定されたと信じていると,米国防当局者がAP通信に語った。現在,航空機をどのように稼働に戻すかを検討している(weighing)。

国防総省の統合安全評議会(Joint Safety Council)は現在,空軍,海軍,海兵隊と協力して,オスプレイの乗員が再び飛行できるようにする計画に取り組んでいると評議会議長で海軍安全司令部(Naval Safety Command)の司令官であるクリス・エンダール海軍少将(Navy Rear Adm.)は述べた。

空軍は1129日に空軍特殊作戦司令部(Air Force special operations commandCV-22が墜落事故を起こし,乗員8名が死亡した事件について調査を続けている。 この事故により,126日には3軍全体で約400機のオスプレイ航空機が異例の運航停止(grounding)となった。 墜落を受けて日本もオスプレイ14機を運航停止にした。

機械的な故障が特定されたと述べた当局者は,故障の内容については明らかにしなかった。 この発見により,緩和措置(mitigations)が講じられるため,航空機の飛行再開に関する議論への扉が開かれた。 同当局者には捜査について公に議論する権限はなく,匿名を条件に語った。

エングダール氏は,各軍が自らの部隊を空に戻す時期を決定するが,評議会は 「飛行に戻る計画は何か,リスクに関する決定は何か」 について 「各軍の司令官らと協議している」 と述べた。 「航空業界では(in aviation),これまでにこのようなことを行ったことがあるが,V-22オスプレイのような対象で これほど大規模に行うことはおそらくなかった。」

これには,乗組員が熟練度に戻るまでにシミュレーターに何時間必要か,どのような種類の飛行を行うか,再び空に戻る前に各オスプレイにどのようなメンテナンスが必要かなどについて,軍全体の意見を得ることが含まれる可能性があるとエングダール氏は述べた。

飛行の安全性は,パイロットが航空機の最新情報を維持しているかどうかにかかっている- つまり,夜間任務,密集編隊飛行,燃料補給など,あらゆる種類の飛行に習熟できるほど定期的に飛行していることを意味する。飛行停止から60日が経過し,オスプレイが飛行に復帰する際に軍が準備しなければならない重要な問題の1つとなるだろう。

また,航空機の準備が整っているかどうかも確認する必要がある。 空軍と海兵隊の両方がオスプレイのエンジンを稼働させている; 海兵隊は航空機の作動を維持するために地上移動を行っている。

海兵隊指導部はまた,乗員を再認定し,飛行に戻る準備が整っているかどうかを確認するために各部隊に最大30日間の猶予を与える可能性のある任務全体を通じて送信するメッセージに取り組んでいる,と2人目の国防当局者が 公表されていない詳細については匿名で議論するとの条件付きで語った。

海兵隊報道官のアリッサ・マイヤーズ大佐は,海兵隊は 「V-22の飛行再開に向けて十分な情報に基づいた決定を下すため,空軍および海軍と緊密に協力している」 と述べた。 「飛行再開を決定するにあたり,乗員の安全と健康,そしてV-22の信頼性が引き続き議論の優先事項となる。」

オスプレイはヘリコプターのように離陸し,エンジンと回転翼を水平位置に傾けて飛行機のように飛行できる高速で移動する機体(fast-moving airframe)である。

現在のオスプレイの飛行停止(stand-down)は,3軍の飛行作戦に影響を与えるという点で,軍用機の運航停止としては最大規模の1つだが,最長というわけではない。 オスプレイがまだ開発中だった2000年に2度の墜落事故が発生し,海兵隊員23名が死亡し,海兵隊は18ヶ月近く計画を中止したことがある。

合同安全評議会(the Joint Safety Council)は,2018年に相次いだ致命的な航空機墜落事故を受けて,安全問題を全庁的に強化するために議会によって設立された。

(転載了)
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原因究明作業は山場を越えているようですが,公式発表は未定です。また,具体的な墜落原因が示されるかどうかは不明です。

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2024年2月16日 (金)

スーパー・ボウル祝賀会での銃乱射事件に対する 大統領声明(転載)

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Feb.14,2024

Statement from President Joe Biden on Today’s Deadly Gun Violence
今日の致命的な銃による暴力に関するジョー・バイデン大統領の声明

The Super Bowl is the most unifying event in America. Nothing brings more of us together. And the celebration of a Super Bowl win is a moment that brings a joy that can’t be matched to the winning team and their supporters. For this joy to be turned to tragedy today in Kansas City cuts deep in the American soul.
スーパー・ボウルは米国で最も団結力を高めるイベントです。私たちをこれ以上に結びつけるものはありません。そして,スーパー・ボウル優勝のお祝いは,優勝チームとそのサポーターにとって比類のない喜びをもたらす瞬間です。今日,カンザス・シティでこの喜びが悲劇に変わったことは,米国人の魂を深く傷つけた。

Today’s events should move us, shock us, shame us into acting. What are we waiting for? What else do we need to see? How many more families need to be torn apart?
今日の出来事は私たちを動転させ,私たちに衝撃を与え,私たちが行動することを恥じるべきものです。私たちは何をぐずぐずしているんだろうか? 他に何を確認する必要がありますか? あと何人の家族が引き裂かれる必要があるだろうか?

It is time to act. That’s where I stand. And I ask the country to stand with me. To make your voice heard in Congress so we finally act to ban assault weapons, to limit high-capacity magazines, strengthen background checks, keep guns out of the hands of those who have no business owning them or handling them.
行動する時が来ました。それが私の立場です。そして私は国に協力を求めます。 皆さんの声を議会に届け,最終的には攻撃用武器を禁止し,大容量の弾倉を制限し,身元調査を強化し,銃を所有したり扱ったりする必要のない人々の手から銃を遠ざけるよう行動します。

We know what we have to do, we just need the courage to do it.
私たちは何をしなければならないか分かっています,必要なのはそれを行う勇気だけです。

Today, on a day that marks six years since the Parkland shooting, we learned that three police officers were shot in the line of duty in Washington, DC and another school shooting took place at Benjamin Mays High School in Atlanta.  Yesterday marked one year since the shooting at Michigan State University. We’ve now had more mass shootings in 2024 than there have been days in the year.
パークランド銃乱射事件から6年を迎える今日,ワシントンD.C.で警察官3名が職務中に銃撃され,アトランタのベンジャミン・メイズ高校でも銃乱射事件があったことを我々は知った。 昨日はミシガン州立大学銃乱射事件から1年を迎えました。2024年に発生した銃乱射事件の件数は,平年の日数より上回っています。

The epidemic of gun violence is ripping apart families and communities every day. Some make the news. Much of it doesn’t. But all of it is unacceptable. We have to decide who we are as a country. For me, we’re a country where people should have the right to go to school, to go to church, to walk the street — and to attend a Super Bowl celebration — without fear of losing your life to gun violence.
銃による暴力の蔓延により,家族や地域社会が日々引き裂かれています。 ニュースになる人もいます。 多くはそうではありません。 しかし,それはすべて受け入れられません。 私たちは国として自分たちが何者であるかを決めなければなりません。 私にとって,我が国は,人々が銃による暴力で命を落とすことに不安を抱くことなく,学校に通い,教会に行き,通りを歩き,そしてスーパー・ボウルの祝賀会に出席する権利があるべき国です。

Jill and I pray for those killed and injured today in Kansas City, and for our country to find the resolve to end this senseless epidemic of gun violence tearing us at the seams.
ジルと私は,今日,カンザス・シティで殺され,負傷した人々のご冥福をお祈りします。そして我が国が,私たちを引き裂くこの無分別な銃暴力の蔓延を終わらせる決意を固められるよう祈ります。

(転載了)
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米国に存在する民間用銃の総数は 米国人 1人当たり 1.2丁と言われています。
銃暴力問題の基本原因である 憲法(修正第二条)と銃器産業(体質)が変わらない限り,根本的解決は困難と思われます。

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2024年2月14日 (水)

米国大統領には 「自分より賢い人材を補佐官に任命する自信と知恵」 が必要

bnnbreaking.com’,Feb.11,2024付け
Bolton's Book Unveils Trump's Alarming Geopolitical Ignorance and Its Threat to National Security
「ボルトンの著書は トランプの驚くべき地政学的無知と国家安全保障への脅威を明らかにする」
の見出し記事を 下記,拙訳・転載します。

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ジョン・ボルトンの著書『事件が起こった部屋』'The Room Where it Happened' は,NATOや米国の同盟国に対する無視など,トランプの驚くべき地政学的無知を暴露している。この無知は米国の国家安全保障に悪影響を及ぼし,将来への懸念を引き起こしている。

ジョン・ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の著書『事件が起こった部屋』は,驚くべき事実として,トランプ前大統領の信じ難い地政学的無知を暴露している。この本は,NATOと米国の同盟国に対するトランプ前大統領の無視を詳述し,米国の国家安全保障に悪影響を及ぼしている明らかな理解の欠如を強調している。

A Dangerous Ignorance/危険な無知

ボルトンの説明は,慎重な検討ではなく,しばしば気まぐれ(whims)に基づいているように見えるトランプ前大統領の外交政策決定の厳しい状況を描いている。 この本は,NATOの重要性や世界の安定維持における米国の同盟国の役割など,基本的な地政学的概念をトランプ前大統領が理解できていないことを明らかにしている。

31ヶ国の軍事同盟であるNATOに対するトランプ前大統領の蔑視(disdain)は特に憂慮すべきことである。 ボルトンによると,トランプ前大統領はなぜ米国がNATO同盟国を守らなければならないのか頻繁に疑問を呈し,NATO負担金の支払いを「滞納(delinquent)」している国々に対してロシアが「望むことは何でも(whatever they want)」するよう「奨励する(encourage)」とまで示唆したという。

NATOの中核である集団防衛原則(the collective defense principle)(加盟国が攻撃された場合には相互に防衛することを義務付ける)に対するこの危険な無知は,トランプが再び大統領に就任することによる潜在的な予期しない結果(ramifications)について深刻な懸念を引き起こしている。

The Importance of Wise Leadership/賢明なリーダーシップの重要性

ボルトンの本は,自分より賢い補佐官を雇える自信と知恵を備えた大統領を選出することの重要性をはっきりと思い出させてくれる。 NATOと米国の同盟国に対するトランプの無視が示しているように,基本的な地政学的知識(geopolitical knowledge)が欠けている大統領は国家安全保障にとって危険である。

2022年2月に始まったウクライナでの現在進行中の戦争は,NATOと米国の同盟国が世界の安定を維持する上で重要な役割を果たしていることを浮き彫りにしている。 NATOのイェンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長によると,戦争開始以来,米国の対ウクライナ援助は総額約750億ドルに上る。

A Threat to National Security/国家安全保障に対する脅威

トランプのNATOに対する敵対的な(hostile)姿勢と,米国を同盟から離脱させるというこれまでの脅しにより,次期大統領選挙でのトランプの勝利がもたらす潜在的な影響について懸念が高まっている。 ホワイト・ハウスはNATOに関するトランプの発言を批判し,米国の国家安全保障,世界の安定,経済を危険にさらしていると述べた。

「条件なしで(without strings attached)」対外援助を終了するというトランプの呼びかけも同様に懸念される。この姿勢は米国の長年の政策に矛盾するだけでなく,同盟国との関係を損なう(undermine)恐れもある。

2024年の大統領選挙が激化する中,ボルトンの本は,地政学の基本的な知識を欠いた大統領を選出することの危険性を厳粛に思い出させるものとなっている。 米国の国家安全保障,そして実際には世界の安定の将来は,米国の有権者の知恵にかかっている。

最終的な分析として,ボルトンの暴露は重大な真実を浮き彫りにしている。それは,大統領の地政学的現実に対する無知が壊滅的な結果をもたらす可能性があるというものだ。知識豊富な補佐官に囲まれる自信と知恵を備えたリーダーを選出することの重要性は,どれだけ強調してもしすぎることはない。

世界がウクライナで進行中の戦争と常に存在する世界的不安定の脅威に取り組んでいる中,NATOの価値と世界の安全保障を維持する上で米国の同盟国が果たす重要な役割を理解する大統領を選出することがこれまで以上に重要になっている。

(転載了)
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17ヶ月間,トランプ大統領の補佐官を務め,トランプの無知さ,思考回路(もし存在すれば),性格等を熟知し,トランプが大統領職に就く怖さを実感しているボルトンは,米国と世界の将来の為に,どうしても トランプが大統領になることを阻止したいのか,2020年に出版した 'The Room Where it Happened' を補強した新版を出版したようです。

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